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「坊さんが溺れる甘い罠」  作者: ジェシカ.love
1/6

俺の人生はお寺の奉公だ。

寺の奉公人になった。




俺は父親がつくった借金の返済の為に



お寺(満幅寺)に奉公(手伝い)に行くことに勝手になった。



俺は15歳



名前は 川上尚武 読み方は(かわかみしょうぶ)




父親は川上卓三46歳



母親は川上澄子43歳


妹は川上恵美、12歳、小六




俺は高校に行かずに寺に行くことに決まった。



俺は悲しくなった。


なんで親の借金の肩代わりに奉公するんだか?



全くバカな親だ。


「尚武よ、三年辛抱してくれたら、住職は借金をチャラにしてくれる。 なんなら、父さんが行っても良いが……家内と恵美を食べさせないとな。尚武は男だ。修行も、また勉強の一環だと思って頼むよ!」




「父さん、三年もかい?三年間、寺の掃除をしてるんかい?ああ……俺の青春時代は寺かあ。参ったなあ。彼女もできないな!」




「まあなあ、でもな、親孝行だと思い頼むよ。三年だよ。たったの…三年」




親父は簡単に言いやがる。



三年は大変な日にちだよ。




365×3だろ!!



俺の青春時代は終わりだな。



「尚武、荷物を用意して行くぞ。母さんと恵美には話してある」




「あのさあ、荷物を用意して行くよ。言われた通りにするよ、父さんは借金はなんでしたの?」




「そんな事はお前に言う事はないだろ。行くから早く用意してくれ」




親父には頭に来るよな。



勝手過ぎるから。


俺は彼女、位は高校で見つけたかった。




仕方なしに



衣類を鞄に入れて用意した。




「用意したよ。行くよ!」




「じゃ、寺に向かうぞ!」




くそ……。




何をやらせるのかな?




お経は読めない。

漢字が邪魔であんなの読めるもんか。



親父は俺を助手席に乗せて



「尚武よ、一時間以上走るからな」



「山奥なの?俺は小遣いは貰えるの?」




「小遣いを貰っても、店がないからなあ。買えないなあ!」




俺はそれを聞いたら具合が悪くなった。





女にも無縁かあ。


毎日、お経を聞いたり掃除をするのかな?




俺はつまらなくなって



車の中でふて寝を始めた。




車はユラユラから


ガタガタと揺れている。



田舎かな?



俺の人生は何か間違ってる。



うつらうつらと親父を頭に浮かべ恨んでいた。




少ししてから



「尚武よ、起きろよ。着いたぞ。住職さんには反抗するなよ、言う事を聞いて奉公してな」




「分かったよ、分かったよ。三年後に迎えに来てな。参ったなあ!」




俺は鞄を持ち車から降りた。



寺の駐車場かな?



『満幅寺』


本当に寺の奉公をさせる気だな。



俺はこれは嘘だと思いたいなあ。



寺に玄関は有るのかな?



親父はツカツカと歩いて行く。




俺は親父の後ろに付いて歩いて行った。



寺の周りは盆栽が沢山ある。



寺の右側に家がある。



あれは何かな?



俺はキョロキョロしながら見ていた。



あれ〜?



女がいる。



なんだあ、ばあさんか。




「尚武、早くしろよ!」




「ごめん下さい。住職様、川上です。息子を連れて参りました」



玄関にはタヌキのような動物の置物がある。



なんだあ?



「おお……川上さん、ご足労をありがとうございます。家には家内(美穂)


と、寺の住み込みの手伝い人が二人います。今は、昼の用意をしていますから後で息子さんに紹介いたします。三年、頑張って下さい。仕事は色々ですが、その都度、覚えて下さい。小遣いは月に三万円を渡します」



三万円?



たったの…



「寺の呼び名は…私が命名しましょう。そうですね、『珍賢』…ちんけん…これが良いな。珍賢とは珍しく賢い……川上さん、珍賢の一ヶ月の働きを10万円にして、毎月、七万円を借金の返済に充てます。300万円も、博打金をヤクザさんから借りたのは悪い事でしたね。まあ、そんな訳で、川上さんは安心してお引き取りを下さい。珍賢がいなくなった時には電話します。それ以外は電話はしません。では失礼します」



住職から親父の借金の理由を聞いた俺は頭にきていた。



博打の金をヤクザさんから借りたんだと……。




親父は



「じゃあ、珍賢、頑張ってな。またな、行くからな」


ど阿呆が!






「珍賢は15か?普通なら高校だな。珍賢の部屋はあの別棟の右だよ。右は分かるな?左は住み込みの、手伝いの部屋だ。男は戸田孝、28歳。もう一人は賄いの住み込み、山根カネ、38歳がいる。明日から仕事をするように。ゆっくり休みなよ」




「住職さん、ありがとうございます。部屋にはテレビは有りますか?冷蔵庫は?」



何をバカなことを言ってるんだ?



「テレビはあるが、冷蔵庫はない。珍賢よ、ここはラブホじゃないからな。では失礼」



俺はお辞儀をして部屋に入ろうとしたら



部屋から


「ダメよ、そこを触ったら。いけないわよ。もっとよ、もっと。しっかり立たせなさい!毛深いわね、ああ……モコモコが気持ち良いわ…」



俺は若い女がいると確信した。



俺の部屋で……何を?



あれかな?



俺の想像は

はるかに凄い事になっていた。



でも



俺はこの目で見たいなあ。



「……取り込み中……すみません。入れて良いですか?ここは俺の部屋ですが……」




「うん?ダメよ、ああ……良いわよお。入りなさいな」




俺はヨダレが出てきた。



襖越しに



「良いわよお……痛いわ!痛いわ!」




何が痛いのかな?


俺は襖を開けた。


うわあ〜お!



美しい女性がいる。



何……相手は…猫か。



「あの……今日、来ました珍賢と言います、よろしくお願いいたします」



女性は春の暖かな日に



肌を少し出して猫と遊んでいた。



「あの……貴女は?」




「はあい、住職の妻の美穂ですわ、よろしくお願いいたしますね」



俺はおかみさんが気に入った。



「はい、はい。よろしくされますよ。なんでも相手しますよ、15歳は若いですよ」




「15歳なのお、良いわね。グイグイね。ウフッ!」




俺は寺に来た事に今は感謝していた。






俺は父親を憎んだが、

良い出会いに感謝していた。

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