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聖霊姫はクズ王太子を断固拒否する!  作者: みみぢあん


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1話 聖霊姫の仕事

初めまして。なろう様の初投稿作となっております。よろしくお願いします。

このお話は他サイト様でも投稿しています。


自作小説の表紙はすべて自作しております。イメージが合わなかったら、この絵の記憶を削除してください(-_-;)


挿絵(By みてみん)



 私は突発的に発生した瘴気に汚された農地を、聖霊王ルミエール様にあたえられた聖霊力せいれいりょくを使って浄化した。



「おお、さすがでございますなぁ! 序列第1位の聖霊姫(せいれいひ)、クレマンティーヌ様と2位のリュシエンヌ様のお力は!」


「お役に立てて光栄ですわ、伯爵様」


 大きな聖霊力を使った直後で疲れて黙りこんだ私を無視して、リュシエンヌはニッコリと笑い大はしゃぎする伯爵に答えた。


 公爵家出身のリュシエンヌは優雅に伯爵の賛辞を受け入れたが…… 美しいのは容姿だけで、リュシエンヌの中身は真っ黒に汚れている。

 

「フンッ!」

(リュシエンヌ、あなたは何もしていないでしょう? 浄化のために聖霊力を使ったのは私よ! あなたは私の隣で、力を使っているフリをしただけだわ。なんて(ずる)い人なの?)

 

 ずうずうしい同僚の態度に私は苦々しい気持ちをかくしきれず、顔にかかる乱れた黒髪をはらいのけた。

 たぶん私の金色をおびた紅玉(ルビー)色の瞳も、不快そうにギラついて見えるだろう。


 そんな私の怒りに気づくようすもなく、農地の浄化を依頼した伯爵は、太ってたるんだお腹をゆらしながら笑う。

 そのうえ伯爵は実際に農地を浄化した私ではなく、私に命令しただけの王太子のフィリップ殿下にお礼の言葉を贈った。


「ありがとうございます殿下!」

「いや、コレぐらいのことならいつでも頼ってくれ、伯爵」

「この後、殿下と聖霊姫様に楽しんでいただければと、ささやかな宴を用意しております。どうか我が屋敷にお寄りください!」


「ハハハッ! さすが伯爵は気がきくな!」

「まぁ! 光栄ですわ、伯爵様」

「フィリップ殿下と聖霊姫様に喜んでいただけて、恐悦至極(きょうえつしごく)でございます」


 伯爵はうやうやしく胸に手をあてフィリップ殿下に頭を下げる。


 コレは毎回、王太子殿下が貴族たちのわがままを個人的にかなえた時に見られる光景だった。


「……」

(全部、茶番劇だわ。私はもう帰って良いかしら? 本当にこんなことは勘弁してほしい)


 私は疲れ果てて立っているのがやっとで、伯爵たちとの話には加わらず無言でいると……


「おい、クレマンティーヌ! お前も黙っていないで何か答えろ!」

「……はい」


 クレマンティーヌは本当の名前ではない。私の名前はレベッカ。


 聖霊姫になったとき“レベッカ” はふさわしくないと改名させられた。簡単に言えば聖霊姫クレマンティーヌは役職名のようなものだが。


 私に興味がないフィリップ殿下にはこのことを教えていない。たとえ殿下が私の婚約者でも、()()()()にしか本当の名前で呼ばれたくないから。


「……」

(クタクタに疲れているせいか、小さなことがひどく(かん)(さわ)るわ……)


「クレマンティーヌ、お前は本当に無礼な女だな。それでも聖霊姫か?!」


 フィリップ殿下が乱暴に私の腕をつかみ、ギリギリと締めつけた。


「……っ」

(痛いっ!)


 痣ができそうなほど強くつかまれ、私は顔を歪めた。


「お前のような女が僕の婚約者だなんて…… 本当に腹立たしいぞ!」


 フィリップ殿下は憎々しげに私を睨みつけ、突き飛ばすように腕をはなした。


「……申、申し訳ありません」

(私だって、フィリップ殿下(あなた)なんかと結婚したくないわ! どうせ私はお飾りになるでしょうけど)


 ヨロヨロとふらつきながら私は謝罪した。嫌でもそうしなければ、意地悪なフィリップ殿下にもっと面倒な要求をされるから。


 身分で考えれば公爵家出身の腹黒リュシエンヌのほうが、フィリップ殿下の婚約者にふさわしい。

 ──でも代々王太子の婚約者は、王太子と同世代の聖霊姫の中から聖霊力がもっとも強い者が選ばれる。

 そのため聖霊姫の元の身分は考慮されない。


 神殿が決めた聖霊姫の能力の序列が私は1位だから。孤児院出身の私でもフィリップ殿下の婚約者に選ばれたのだ。


「まぁまぁ、フィリップ殿下。私は気にしていませんから」

「だが、伯爵……」

「クレマンティーヌ様もお疲れのようですし。それよりも、我が屋敷へ行きましょう。宴をお楽しみください! さぁ!」


 伯爵は不機嫌な私の態度など気にしないで上機嫌だ。

 なぜなら神殿を通さず個人的に王太子に浄化を依頼した伯爵は、これで多額の寄付金を神殿に出さなくてすむから。

 口を利かないぐらいで、伯爵は私を責めたりしないはずだ。


 伯爵の笑顔を見ていると、私は強い怒りが湧きあがり小さな声でつぶやいた。


「……なんて忌々(いまいま)しいの」

 


 王国にいる5人の聖霊姫が聖霊魔法を使っておこなう浄化や治癒は、平民が相手なら無償だが。

 商人や貴族などの富裕層からの依頼の場合、神殿は寄付金をとっている。


 つまり伯爵は寄付金を神殿に払いたくなくて、ケチったのだ。

 



なろう様のステキ機能…… いまひとつ使い方がわかりません(笑)

考えるよりも慣れろの精神でアップしました。

ポンコツぶりをさらすことになりそうですが、どうか大きな心でご容赦を!

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