5杯目 まさにゴッドマザー
マダムに呼び止められた晴子の運命は!?
マダムは私を上から下、下から上と見回した。
「シラ、この娘あんたの運気上げるよ。もし新しいアルバイトなら適任よ。」
???なにを言っているんだ?
「サノさん本当ですか?いや、まだアルバイトで雇うとかじゃないんですよ。なんなら1回断ったくらいでして。」
「シラ、アタシが言うんだ。間違いないよ。前のタカノ君の時だってそうだったでしょ。」
「いやー確かにそうなのですが。うーん未成年なんですよね。」
そう言うと七三頭はチラっと私のことを見た。
「お嬢ちゃん、アンタはここで働きたいのかい?」
マダムが訊ねる。
なんだこれは一体。まるで千と千尋じゃないか。湯婆婆か?私は晴子だから名前取られて晴になるのか。
「いや、あのー。お家が近いので良いかなあって思っていただけで。ちょっとまだ。バーとか全然分からないですし。」
「じゃああんた、とりあえずここで働いてみればいいじゃない!」
「サノさん、未成年なんですよ」
「そんなのいいじゃない。アンタ家が近いなら歩きでしょ?酒飲ませたって問題無いわよ!」
「いやいやいやいや。女の子ですし何か起こってからじゃ遅いんですよ!」
「あの!」
ヒートアップする2人に勇気を振り絞って割って入った!
「わ、私、来週誕生日なんです!早生まれなんです!」
暫しの沈黙の後マダムが口を開いた。
「決まったわね!」
七三頭はトホホと言った感じだ。
「真田さん、もっと早く言ってよ」
「すみません、なかなか言い辛くて。」
「じゃあとりあえず、今度面接しようか。履歴書書いて持って来てもらえるかな?」
「はい。分かりました。。。あっ!」
「どうしたの?。。。あっ!」
2人でコロッケ袋に目をやった。
そこからはすんなりだった。
その場で履歴書を書き上げ次の日に面接。
1カ月間の仮採用と言うことで私の生まれて初めてのアルバイトは決まった。
「サノさん。なんで彼女が良いと思ったんですか?」
『オーラよ。』
「オーラって。勘弁して下さいよ。」
『でもね、運命なのよ。だってあの娘たまたま今日この店覗いてシラとばったり会って。忘れ物して忘れ物の中に履歴書と写真一式でしょ。これは運命なのよ。』
「運命ですか。そう言われるとそうなのかなあ。」
『そうなのよ。兎に角アンタの運気を上げるわよ!だから大切にしなさい!シラが今32で、あの娘が今度ハタチか。一廻りか。丁度良いわね!』
「え!?まさかそれって!そう言う運命的なやつですか?マジか。」
『あっ、それは違う。全然無い。そう言うんじゃないから!』
「そう言うじゃないんかい!ラフロイグソーダ1杯ご馳走なりますからね!」
プロローグが終わりました。これから本格的に晴子のアルバイトが始まります!




