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9/9

【エピローグ】

【エリオットの場合】


国立分析研究所のラボ。


エリオットは顕微鏡を覗き込みながら首を傾げていた。


「……何だこれ?

提出記録も残ってないし……僕、こんなの保存した覚え、無いんだけど?」


顕微鏡の下にあるのは、黒く細かい砂のサンプル。


机の上には新しい紙幣偽造論文の資料が散らばり、彼の頭を悩ませている。


そこへひょいと顔を出すノア。


「なあエリー、腹減っちゃった〜。……って、またオタクしてんの?」


「だから僕をエリーって呼ぶな!

それに僕はオタクじゃなくて研究者だっ!」


真っ赤になって言い返す彼に、ノアはあっけらかんと笑う。


結局、今日もエリオットの声は研究所に響いていた。





【ナディアの場合】


ウォーカー所長室、夜。


ナディアはひとりソファに腰を下ろし、スマホを開いた。


そこに並んでいたのは――数日前に撮った“推し”の画像の数々。


『エルム街の悪夢』鑑賞会で、連写に連写を重ねたフレディ様のベストショット。


「……やっぱり最高ね」


詳細な記憶は無い。


けれど、数百枚の“推しベストショット”を所有しているという満足感が、ナディアの胸を不思議と温めていた。





【ルチアーノの場合】


地獄の大理石の間。


黄金のシャンデリアの下、包帯ぐるぐるのルチアーノが香水の調合器具を前に吠えていた。


「いいか!あの日、俺様が呼び出されたのは偶然だ!

決して俺様の威力が、あの忌々しいヴィジャボードに負けたんじゃねぇ!

香水を完成させる直前だったんだぞ!?

……で、誰が責任取るんだよ!?」


部下たちは一様に目を逸らし、沈黙する。


ルチアーノは胸を張り、小瓶を掲げた。


「フン!いいさ……次こそ究極だ!

名付けて――『チョモランマの熱視線よりも熱く―永遠にモテる俺様の辛み―』!!」


地獄の広間に、盛大な咳き込みの声が木霊した。






〜fin〜

最後までお読み下さり、本当にありがとうございます!!

こちらは明日からの新連載、

「最強捜査官、呪いすら科学で解き明かす

〜悪魔も天使も魔術無効の街セレニス州〜」

の前日譚になります。

よろしければ最強捜査官も読んでみて下さいm(_ _)m


それと、同時に

「ルチアーノ外伝「俺様のズッ友ストーリー」〜あの日、ヴェネツィアで始まった地獄の王と大天使の友情〜」の新連載も始めます!(^^)

こちらは最強捜査官で登場する、天使や悪魔のハチャメチャストーリーです!

もちろんルチアーノとルシアンも登場します☆


二本立てですが外伝に登場するファンタジー勢は、最強捜査官にも登場しますので、どちらも楽しんで頂けると嬉しいです!


本当にありがとうございましたm(_ _)m

明日からも17時更新です。

よろしくお願いします♪


Xはこちら→ https://x.com/himari61290

自作のキービジュアルやキャラクターカード貼ってます♪

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