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後宮怪談  作者: やなぎ怜


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乱雑な書きつけ

(以下の書きつけはかなり乱れた文字で書かれている)


(書きつけには汚損している箇所が複数あり、以下の書き写しでは汚損箇所は■で代替している)




 すべては■の妃が裏で糸を引いていたのだ。



 後宮■■で串刺しになったあの哀れな犬。


 串■しにされた、宮殿の白い男。


 同じ■■がやったのだ。



 霞草の妃の腹に宿ったのは、■■だった。


 彼女は家宝を使って子を孕んだが、■の家宝はすり替えられたものだった。


 それをすり替えた者は?



 朝顔の妃の呪いは、一地方の極めて狭い地域にのみ伝わるが、彼女はそこの出身ではない■、縁者もいない。


 ではいったいどこで彼女はこの呪いを知っ■のだ?



 菊の妃は狂ってなどいない。あれは演技だ。


 しかし彼女を後宮か■出さ■■ならなかった。


 彼女の交霊会とやらに、■■■は最初からいた。



 石楠花の妃がどこからか手に入れた毒薬と解毒薬。


 ■■からか彼女はこれを手にした。


 もっ■も単純な解は、後宮で手にしたというものだ。



 百合の妃は単に都合よく利用さ■ただけだ。


 物狂いゆえに、彼女は哀れにもそ■魂を、下女のごとく利用されただけなのだ。


 だが、どこで彼女の存在を知ったのだ?



 牡丹の妃も利用されたのだ。


 あの呪い■教えられたのだ。


 余の身体の不調、余の妻の不調は呪いのせいだが、恐らく牡丹の妃は教えられただけなのだろう。



 だが牡丹の妃が死んでも、呪いは続いている。


 菫の■に違いない。


 ■■■から、あの悪魔はやってきて、余の国を滅ぼそうとしている。



 余はあの悪魔を倒しに行かねばならない。




(この書きつけはアルセルの直筆と考えられている)


(書かれた時期はアルセルが亡くなる直前だと考えられているが、書きつけの文面を見る限りアルセルの当時の精神状態については疑義が大いにあり、書きつけの内容そのものの真偽については慎重な検討が必要だろう)

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