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車椅子合法ロリと人類最強の変態

「なぁそこで堕落を極めている白いの。仕事だ」


事務所で人をダメにするソファに身を預けていた俺に先生がそう言う。


「忙しいんですけど俺」

「何処をどう見ても暇そうだが?」

「もしかして…目、怪我してます?」

「その格好でよくそんなこと言えるなお前…今回の仕事の依頼人はボンキュッボンの凄い美女だったんだがな…」

「ほらさっさと行きますよ先生」

「今更だが私はお前が唯一の部下なのに危機感を持つべきなんだろうな」


ボンキュッボンの美女からの仕事と聞きテンションを爆アゲしながら両足がなく歩けない先生を車椅子に乗せ事務所から出る。


先生に目的地を聞きながらそこへ向かいつつ仕事の内容を聞く。


「そういや今日の仕事なんなんです?聞いてなかったですけど」

「いつものオカルト関連だ。戦闘になったらいつも通り私は足手まといになるから頼りにしてるぞハクマ」

「まっかせてくださいよ先生。んで報酬は?」

「ふっ…私の胸を揉ませてやろう。嬉しいだろう?」

「まな板触る趣味ないんですけど俺」


ほぼ壁やん先生の胸。


「あぁん!?言ったなお前!禁句だぞ禁句!ぜんっぜん成長しないんだよ胸も身長も!」

「先生ガリッガリのチビですもんね」

「なんで今追撃した?」


足ないのを抜いても背が低すぎるんだよなぁ…多分足あっても140くらいじゃない?


「まぁそんなことは置いといて」

「そんなこと?」

「どういう方面の仕事ですか今回は。オカルト関連つっても色々ありますけど」


前は神話の調査だったし。


「都市伝説の調査だな今回は。依頼主は昔神隠しにあってからそう言うのに巡り会いやすくなったそうでな?ここら辺の都市伝説で危険なものがないか調査して欲しいそうだ」

「美女が困ってるならほっとけないですよねー。危険なやつはサクッとぶっ飛ばしますか」

「そんなノリで怪異連中倒せるのお前だけだぞ本当に」

「俺ってば最強なんでね」

「性格さえなぁ良ければなぁ…」

「それも含めて俺なんでね」


今更清廉潔白な真面目君になんてなれませんわ。


「あっ見てください先生。あの雲」

「あの雲がどうした?」

「おっぱいみたいですよね」

「くたばってくれ」


そんなこんなで適当に雑談をしながら目的地へと着く。


「ここっすかね」

「あぁここだここ。ここら辺に住んでるみたいだからこの辺の都市伝説について少し探ろう」

「いえっさー。いつもの如く探索だと俺は約立たずなんで先生頼みました」

「適材適所と言うやつだな」


気配とかそう言うの察するの苦手なんだよなぁ…物語とかの強いキャラって殺気とか感知できるっぽいけど俺はてんで駄目なんだよなぁ…。


「まぁまずは3chのオカルト板で情報を募ってみるか」

「嘘しか来なさそうですね」


毎回嘘教えられてキレてんだから学べばいいのに…






───1時間後


「全部嘘じゃねぇかぁ!」

「そろそろ学びましょうって先生…あるわけないでしょ全裸で逆立ちして爆走する80超えのおばあちゃんなんて」

「怪異ならそういう事もあるかなって…」

「怪異舐めんな」


確かに変なババア多いけどね怪異って…ターボババアとかジャンピングババアとか。


でもだからって全裸爆走逆立ちババアはおらんでしょうよ。


「3chはやっぱり駄目なのかねぇ…ん?新着が来たぞハクマ」

「今度はどんなババアですか?」

「ババア確定させんな。…なになに?とある単語を3回言うと化け物が出てきて食われるんだそうだ」

「嘘くせぇ…」

「いやこれは本物に違いない!早速言うから戦闘は頼んだぞハクマ!」

「出てこないですって」


こんなん嘘の塊でしかないじゃん。


「おでん」


まず化け物出てきて食われるんだったら何でこの話伝わるんだって話だし…。


「おでん」


てかとある単語っておでんなん?おでん3回くらいなら割と言いそうだし被害出てたら知ってるはずだけど…やっぱ嘘だな。


「おでん!」

「*******!」


先生がおでんと3回言ったところで金切り声を上げながら異形の化け物が何処からか飛び出してくる。


「ほら出た!」

「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」


3回おでんと言っただけで出てきた異形の化け物が先生に攻撃しようとしていたのでとりあえず先生を抱き抱えながらその場を一旦離れる。


「なんだあいつ!おでん3回で良いとかコスパ良すぎだろ!滅びろ!」

「この条件なら依頼主が巻き込まれる可能性もあるなぁ…よし、ハクマ。やれ」

「あいあいさー」


異形なだけで透けてないし物理攻撃出来るなら俺君なら余裕ですよ余裕。


異形の化け物を倒そうと注意深く姿を観察する。チラッと見た感じでは透けてなかったけど見落としてて物理攻撃効かずに無様を晒すのは嫌だしね。


ふむ…顔はバッタ、体は人間っぽい…女かな?肌がシワシワで胸が垂れてて…ん?あれこれ体ババアじゃね?え?またババア?バッタババアか?こいつ。


「先生あれ何に見えます?」

「ん?何って…バッタの化け物だろ?」

「俺にはあれがバッタババアに見えます」

「病院行け」

「****!」

「ほら先生が変なこと言うからー」

「今の確実に私では無いだろ!」


ブチ切れちゃったじゃんバッタババアが。


とりあえず物理攻撃が通るかの小手調べで地面のアスファルトを蹴りで砕き飛び散った破片をバッタババアへと蹴って飛ばしていく。


「******!?」

「おぉー何度見ても曲芸の域だなその技。なんで飛び散った破片を全部相手に当てれるんだ」

「なんでなんでしょうね?出来るからとしか言えないんですよねぇ」

「変態の代償に力を得たか…」

「えっ変態ってそんな悪い?」

「****!」


バッタババアを無視して先生と話していると仲間はずれにされブチ切れてしまったバッタババアが金切り声を上げながらこちらに突っ込んでくる。


その体はボロボロで至る所に傷がついていたりたまに威力が出すぎた破片が貫通している箇所もある。


「んー…弱いなぁ…」


先生を抱き抱えたままバッタババアに向け足を軽く振り下ろす。


スパァン!


その衝撃だけでバラバラになってしまった元バッタババア、現バラバラババアを一瞥してから別の都市伝説がないか調べる。


基本この類の怪異はボッコボコのバッラバラにしたらいつの間にか灰になってくれるから楽で助かる。


「んーやっぱバッタババアのがおかしかっただけで軽い条件で出る怪異は他に居なさそうですね」

「逆立ちになって足で拍手しながらお経を唱えるって最初に気がついたやつ頭おかしいのかな」

「それやらされたんですけど俺」

「どんまい」

「いやどんまいじゃなくて」


そんなこんなで仕事も終わったので依頼主に報告をしてから帰路に着く。


「いやぁー美人でしたね依頼主」

「それは分かるが初対面で連絡先を聞くのは辞めとけ。ドン引きしてたぞ依頼主」

「止められなかったですね…衝動を」

「止めろ頑張って」


断られちゃって悲しかったよ俺は。


「そういや結局俺への報酬なんですか?」

「えっ私の胸…」

「冗談はいいんでw」

「冗談のつもりは無いんだが!?女が勇気を出したのに流すのは失礼だぞハクマ!」

「…まな板かぁ…」

「ハクマァ!」

「はいはいすみません揉みます。揉むんで、泣き止んでください。今日なんか押し強くないですか?」


胸揉まれたくて泣いてるやつ初めて見たよ俺。


「んじゃま夜ご飯の後にでも」

「よっよし!ばっちこいだ!」

「夜ご飯何が良いですか?」

「うーん…あさりと鰹とうなぎと卵と牡蠣と長芋かな」

「精力がつく食材のオンパレードじゃねぇすか…いやまぁ良いですけども」

「そう言うのは分かっても言わないものだぞ」

「すんません…」


めっちゃ真っ赤になってるこの人…本当にごめんね気がついちゃって…。そりゃ知ってるよ良く食べてるもんこの羅列の食べ物。精力なんてあればあるだけ良いし。


そんなこんなを話しながら事務所に到着したので、車椅子から先生を下ろして先生用の椅子に座らせご飯を作って2人で食べる。


「ソワソワしすぎですって先生…落ち着いて食べましょうよご飯くらい」

「いやお前は慣れてるかもしれんが私は初めてなんだよ!察しろよ!この女に全財産持ち逃げされて道端で項垂れてたヤリチンめ!」

「的確に痛いとこ突くの辞めてください」


絶対許さねぇよあの女ァ…!俺の300万持ち逃げしやがってェ…!


「こんな時になんで他の女のこと考えてんだ!馬鹿!」

「理不尽の極み」


そんなこんなで緊張からか情緒が不安定すぎる先生と会話を重ねつつご飯をかっくらい食べ終わったので2人で先生の寝室に行く。


「色んなの置いてありますね先生の寝室」

「あんま人の寝室キョロキョロ見て回るものじゃないぞハクマ…ベッドの下覗くな」


ベッドの下にエロ本隠すのはあるあるだからね…ん?


「『名探偵コ○ン』…」

「あっ探してた86巻じゃん!そんな所にあったのか!」

「エロ本見つかんねぇ…」

「私電子書籍派だし…」

「俺もだわそういや」


電子書籍ポチりやすいからそっちになっちゃったんだよね。いつもありがとう作者の皆さん。


「ってそうじゃない!私は今日大人になるんだ!」

「何言ってんすか急に」

「さぁハクマ!私の胸を触るんだ!その後はあんなことやこんな…ふへへへへへへへ」

「聞いちゃいねぇや」


まぁ流石にここまでされたら覚悟決めるかぁ…














「ねぇ先生」

「どうしたハクマ」

「これからもお願いしますね末永く」

「…うむ!もちろんだとも!」


布団で自分の体を隠しながら先生が笑顔でそう答えてくれる。


その笑顔はこれまでに見た事のあるどんな笑顔よりも輝いて見えた。


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