第86話 カワサキの入り口
夕方になってきた頃に俺たちは家に帰る。思ったよりも奥へ進むことができた。
テレポートの魔法を使って家に帰るとカミュが欠伸をしながら二階へ向かった。
ステータス※奴隷
名前:リリア 年齢:16歳
種族:獣人ハーフ
冒険者ランク:Eランク アイアンプレート
ポイント:55
Lv:13
HP:88
MP:16
STR:61
AGI:84
DEX:33
VIT:106
INT:18
忠誠心:70
【魔法】生活魔法(清掃・掃除)
【スキル】剣技レベル5
リリアのレベルが13になっている。それに彼女は魔物に怯えなくなった。
夕飯の準備をしようと思ったのだが、今日はいろいろあって作るのが面倒くさい。なのでシンジュクの町の屋台で済ませることにしよう。
「リリア、今日は飯を作るのが面倒だから屋台で済ませるぞ。二階へ行ったカミュを呼んできてくれ」
「承知いたしました!」
リリアが二階へ向かいしばらくして、眠そうな顔をしたカミュが降りてきた。
「ご主人さま、呼んできました!」
「なんスか? 今日は食べに行くんスか?」
本当に呼びに行っただけで、説明すらしていないみたいだ。
「俺も今日は疲れたから、シンジュクの屋台で済ませるぞ」
「ふぁぁ……。了解ッス」
その光景がおかしかったのか、ルノが笑いを堪えていた。リリアからしたら何が可笑しいのか分からないみたいだ。
とにかく俺たちは手を繋ぎテレポートの魔法でシンジュクの町へと飛んだ。
夕方のシンジュクの屋台通りは賑やかで、色々な人たちが食事をしていた。俺たちは屋台で串焼きなどを購入して適当な場所に座って食べることにした。
「たまには良いな。こんな風にして食べるのも」
「そうっスか? 私はご主人さまの食事が好きッスね」
「カミュの言うことも分かりますが、私はご主人さまと一緒に食事ができるのならどこでも構わないですよ」
二人とも気を使ってくれているのだろうか、俺を持ち上げてくれる。リリアは初めての屋台なのでそっちが気になっているようだった。
「リリア、遠慮する必要は無いぞ。好きなの買ってこい」
リリアに金貨一枚を渡すと、リリアは戸惑いながら二人に目をやった。
ルノとカミュは頷き買ってくるように言うと、リリアは嬉しそうに屋台がある場所まで向かった。先輩の承諾が必要だったのかな?
俺が気にするなって言っても、必ず二人の顔色を伺うもんな。誰が飼い主なのか分からんな。
「――こんな場所で何をやってんだ? お前たちは……」
声がした方に顔を向けるとラインハルトのオッサンとナサリが立っていた。ルノとカミュは立ち上がって挨拶をしたが、俺は座ったまま「飯を食ってるんだよ」と言った。
「こんな場所じゃなく、冒険者ギルドに併設されてる酒場で飯を食えば良いだろ」
「屋台の飯を食ったことのねー奴が一人いるんだよ。これも社会勉強ってやつだよ。それよりも何でオッサンたちはこんな場所にいるんだ?」
「これからナサリを家へ送っていくところだ」
「ずいぶんと過保護なんだな」
「違げーよ。彼女は特殊な能力を持っているから、賊に襲われやすいんだよ」
「なるほどね。たしかに珍しい能力を持っているよな」
俺の言葉に何故か胸を張るナサリ。
命を狙われているのを理解していないのか?
「そうだ、明日は冒険者ギルドに来てくれないか? 今日のことを話したい」
「気が向いたら行くよ」
そう言うとラインハルトのオッサンは苦笑いをしてナサリを連れて人混みの中へ消えていく。
しばらくしてリリアが戻ってきたので家へと戻った。
翌日は冒険者ギルドに来てくれと言われていたので朝食後にシンジュクの町へテレポートの魔法で移動した。
シンジュクの町にやって来て冒険者ギルドへ顔を出すと、受け付けにいたギルド職員のオッサンが俺たちに気が付いて声をかけてきた。
どうやら俺たちを見かけたら引き止めるように言われていたらしく、俺たちをギルドマスターの部屋へと案内する。部屋の中にはラインハルトのオッサンが書類を処理していた。
「忙しそうだな」
「――おう、シノミヤか。もう少しで終わるから待っててくれるか?」
仕方がないのでソファーに腰掛けて待とうとしたが、ルノたちはソファーに座らないため俺も立って待つことにした。
それから一時間ほどしてオッサンの作業は終わった。
「ようやく終わったか。ルノ、カミュ、リリアの三人はソファーに座って待ってろ」
「いえ、我々は立って待ちますよ」
俺達の会話を聞いていたオッサンがベルを鳴らすと、ギルド職員がやってきた。オッサンは気を利かせたのか、椅子を三脚用意するように言う。
「ようやく話ができるかな」
「すまないな。それで昨日の話だが……」
オッサンの話によると、魔導具で王国に連絡したところ王国のギルドからはしばらく待つようになった。
「それまでは嬢ちゃんたちを鍛えてやってくれ」
「考えとくよ」
そう答えて俺たちはギルドを後にし、テレポートの魔法で死の森の前までやって来た。
「今日も戦いの練習をするんですか?」
リリアが不思議そうな顔で聞いてきた。
「いや、今日から討伐戦に以降する」
「討伐ですか? 何を討伐するんです?」
今度はルノが質問してきたのでハッキリと「ターレを討つ」と言うと、三人はあんまり驚いた顔をしていなかった。
死の森の中へ入っていこうとすると、ルノがスナイパー魔導ガンを取り出して背負う。
「今回は仕留めるでよろしいですか?」
「無理をしない程度で良いよ。今ならリリアも戦力的として頭数に入れられるからね」
三人は返事をして俺たちは森の中へ入っていく。
茂みを掻き分けながら歩いていく。この森ではカミュの嗅覚や聴覚は役に立たない。だが、俺の気配察知スキルには関係ない。
なるべく魔物と遭遇するように歩いて行くことにして先へと進んでいく。
何回か戦闘したころ、お腹が鳴ったので昼にした。今日の昼はオークの肉をストレージから取り出し、オーク肉のステーキにした。
昼を食べたあとは先に進むことを止めて、今日はここで野営をすることにした。
周囲に鳴子を付けて夜をあかす。翌朝になり俺たちは先へと進んでいくこと数日、ようやくカワサキにある四天王が住んでいると言われている城の入り口に到着した。
ちなみに彼女たちもかなりレベルが上がった。
ステータス※奴隷
名前:リリア 年齢:16歳
種族:獣人ハーフ
冒険者ランク:Eランク アイアンプレート
ポイント:75
Lv:17
HP:167
MP:20
STR:129
AGI:117
DEX:68
VIT:159
INT:24
忠誠心:70
【魔法】生活魔法(清掃・掃除)
【スキル】剣技レベル5
名前:ルノ 年齢:19歳
種族:獣人ハーフ
冒険者ランク:Bランク シルバープレート
ポイント:339
Lv:45
HP:411
MP:84
STR:325
AGI:301
DEX:310
VIT:387
INT:90
忠誠心:100
【魔法】生活魔法(清掃・掃除)
【スキル】剣術レベル10・射撃レベル15・毒耐性5・麻痺耐性5・料理レベル3・弓レベル3
名前:カミュ 年齢:17歳
種族:獣人ハーフ
冒険者ランク:Bランク シルバープレート
ポイント:175
Lv:55
HP:560
MP:55
STR:512
AGI:435
DEX:302
VIT:417
INT:80
忠誠心:90
【魔法】生活魔法(清掃・掃除)
【スキル】剣技スキル17・超回復レベル3・嗅覚感知レベル4・聴覚感知レベル5・射撃レベル6・毒耐性5・麻痺耐性5




