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第58話 ヒステリックブルー

 地竜と言っても竜種には違いなく、鱗はかなり硬くて普通に刃が通らない。ドラゴンの皮膚を斬れるのはミスリル以上の武器だけと言われているらしいがそれは違う。

 何故なら俺が鉄の剣で地竜の首を落としているからだ。どうして鉄の剣で落とせたかと言うと、エンチャントが付与されているからだけではなくて剣技のスキルが高いからである。

 俺の剣技レベルはカンストしているので木刀でも斬り落とすことが可能だと思われるが、さすがにそれをやってしまうと何を言われるか、わかったものではない。したがって俺は鉄の剣や鋼の剣などを使用しているのである。

 ステータスの力が6万もあるので殴り倒すことも可能だと思うが、それをやってしまうと俺が魔物扱いされかねないので何をするにも手加減というやつをしている。

 城壁の外で暴れている地竜ことドラゴン。俺が城壁の外へ出るなり他の魔物が襲いかかってくる。これらを処分しながら行かなくてはならないため近づくにも一苦労である。

 油断していると仲間の矢や魔法が降りかかってくるくるので急いで始末する必要がある。

 俺は魔法や矢の雨をかいくぐりながら地竜の首元へ近寄り剣を振り抜くと地竜の首は綺麗に切れ落ちる。そして素早くメニューを開いてストレージ内に死骸を収納し、急いでその場から立ち去り城壁の中に戻る。

 地竜がいなくなったことにより、情勢は一気に傾き魔物たちは敗走を始めた。壁役だったドラゴンが呆気なく倒されるとは思っていなかったみたいだ。

 夕方になる頃には魔物の姿はなくなっており、ドラゴンによる被害が甚大だったらしく復旧作業に追われていた。

 ルノとカミュの二人は、休むことなく復旧作業に駆り出されていた。俺の許可も取ることもなくだ。帰ってこないから気になって探したところ、冒険者たちよりも働いていた。二人に命令している冒険者のオッサンに俺は文句を言う


「オッサン! ルノとカミュを勝手に使ってんじゃねーよ! あの二人の主人は俺だぞ!」


「そう言うな、奴隷はお前しかもっていないんだ」


 カチーン! オッサンの顎先に俺の右フックが炸裂し、オッサンは何が起きたのか分からず膝から崩れ落ちた。


「ルノ! カミュ! 家に帰るぞ!」


 二人は元気なく返事をして俺の後に付いて来る。今後のことを考えてラインハルトのオッサンに文句を言わなければ!

 家に戻るとルノとカミュは風呂に入ってすぐに布団へ直行してしまう。それほど疲れているということだろう。俺はギルドのある所へ向かい、ラインハルトのオッサンを呼び出した。


「どうして勝手にほかの冒険者がルノとカミュに命令しているんだよ!」


「申し訳ないの一言しかいえん」


「謝ってすむ話じゃない! 俺たちはこの依頼をキャンセルさせてもらう! 自分たちの(けつ)は自分たちで拭きやがれ!」


「ま、待ってくれ! シノミヤ!」


「ふざけんな! この砦が今後どうなっても知らん! あとはあんた等でどうにかするんだな。俺たちは明日にでもこの砦を出ていく」


 そう言って俺はギルドを後にしようとしたら、ラインハルトのオッサンが先回りをして俺を引き留めようとする。


「今後一切協力しない。オッサンの言う依頼も絶対に引き受けない。俺はシンジュクの町を出ていく!」


「そ、そんな大げさな!」


「大げさ? 俺の大事な二人を勝手にこき使ったんだぞ!」


「分かってる! 今後は同じことが起きないように注意するから、そんなことを言わないでくれ!」


「信じられないね!」


 俺はオッサンを押しのけてギルドを後にし、家へと戻っていた。

 翌朝になり、俺たちは家を破壊した。もう二度とこの砦に来ることはないだろう。

 ストレージから車を取り出して二人にのるよう指示する。二人は見たことのない乗り物に躊躇しながら乗り込んだので車を走らせると、二人は驚きの声を上げた。


「ご主人さま! なんですかこの馬車は! 馬がいないのに走っているじゃないですか!」


「これは車という乗り物だ。馬よりも早く走ることができるんだ」


「さすが大魔法使いです!」


 魔法は関係ないが、褒められて悪い気はしない。俺たちはイタバシ砦を後にして、シンジュクの町へ戻っていった。

 荷馬車で二日かかる道のりを一日もかからずにシンジュクの町へ戻ってくる。そして、シンジュクの町にあった家電などをすべて撤去し、スイッチなども使えなくしてやった。

 取り敢えずジョアンにシンジュクの町を出ることを伝えると、ジョアンはトウキョウ都へ行くことを進めてきた。理由としてはシンジュクの町よりも規模が大きく、王宮があるからギルドから無理な依頼を言われることが無いとのこと。ジョアンは男のヒステリーは醜いと冗談交じりに言ったが、確かに醜い。

 だが、今さら後に引くことはできないし引く気も起きない。

 ジョアンと別れたあと、不動産屋へ向かった。ラインハルトのオッサンに貰った鍵を返すために。


「このカギを返しに来たんだけど」


「あぁ……。ラインハルトさんに渡したカギですか。お預かりします」


「違約金とかあるのか?」


「いえ、特にありません。ですが、先にお預かりしたお金を返金することはできません」


「構わない」


「これからどこへ?」


「言ったらラインハルトのオッサンにチクられそうだから言わない」


 そう言って俺たちは不動産屋を後にした。目的地はトウキョウ都。新たな出会いと出来事が待っているだろう。車に乗り込んでトウキョウ都のある方へ走らせた。

 車で半日の場所にトウキョウ都はある。馬車で二日ほどの場所にあたる。都に入る前に車から降りて俺たちは周囲を見渡しながら宿屋を探す。


「結構広いんだなトウキョウ都って……」


「そうっスね……」「そうですね……」


 二人は声をそろえて答えた。

 見渡す限り人でいっぱいで栄えている。街もシンジュクの町よりも発展している。ガラスのショーウィンドウがあって武器や防具が並んでいるが、値段もそれなりに高い。だけど能力は俺の作る武器よりかかなり劣る。また、服屋もあるようだが何も付与されていないものばかりで本当にただの服といった物ばかり。だがバカ高い。

 宿屋もシンジュクの町に比べたらかなり高いし、井戸も鶴瓶式の井戸ばかり。相変わらず使いにくい物ばかりである。

 宿屋に泊まろうかと思ったが、お金は沢山あるので不動産屋に向かうと、シンジュクの町よりかは大きい家を借りることができた。どうやらシルバープレートだから信用してもらえたようだ。家の改修するすることも許可された。

 初めてシルバープレートの恩恵を受けた気がする。

 城壁の近くが一番安く、そして危険だと言われていたのだがそれなりに大きい家が借りられた。購入するにはシンジュクに町同様一年間の滞在期間が必要らしい。今後の拠点としては良いのかも知れない。

 先ずは井戸の改良から始めることにした。

 魔石ことを調べていて分かったのだが、魔石はエネルギーに変換することが可能だということだ。魔石を電気をためる装置の代わりになるということは車で立証することができた。これを動力源にして圧力タンクと制御盤を作り、水を吸い上げる装置を作り上げる。だが、試行錯誤を繰り返しながら行ったものだから日が暮れてしまった。

 翌朝から作業を始める。先ずは現在の排水がどのようになっているのか確認し、しっかりとした排水が雑だったため排水路をしっかりとしたものに変える。水を通して排水が流れるのか確認。

 次はトイレである。生活魔法があるから流せるだけで構わないが、一応ボットンは嫌だからしっかり水で流れるように改良する。ものすごく臭かった。

 次は電気である。電力源となる魔石はドラゴンの魔石を使って制御盤を作り配線を家の中に回していく。この辺りは前の家でもやっていたのでルノも手伝ってくれる。カミュは砦の家を作ったときにやっているので多少は理解しているかもしれないが、見ているだけだった。

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