第56話 新しい仲間
翌日になりカミュがダボダボの寝間着を着たまま起きてきた。
「お、おはようッス……」
続くようにルノも起きてきたのだが、下着姿だった。
「おはようございます!」
「おはよう二人とも。ルノはカミュを風呂に連れて行け。それとカミュ」
「は、はい!」
「お前は生活魔法の清掃が使えるようになっている。使い方はルノに聞け」
「は、はい……え? ま、魔法ッスか?」
「ご主人さまは大魔法使いだから気にする必要はないですよ。風呂場はこっちです」
そう言ってルノはカミュを連れて風呂場へと向かった。その間に俺は昨日作ったカミュの下着や服などを脱衣場に置く。浴室から二人の声が聞こえてきていた。シェリルの時とは大違いである。
それから朝食を作って調合でデザートのプリンを作り冷蔵庫の中へ仕舞う。
二人が風呂から上がり着替えて俺のそばにやってきたが、カミュとルノの二人は髪がボサボサになってきていたため、今日は二人の散髪を行うことにした。
といっても俺は髪を切ることができないので散髪屋を探して店の中に入る。俺は髪をそろえるように言うと、二人は店の人に任せると言って困らせていた。
髪を切り終えたカミュを見ると、髪がボサボサで分かり難かったがさっぱりしたら顔がよく見える。かなり整った美少女だった。もちろんルノだって美少女だ。
冒険者ランクもCで能力も高い魔法が使えない分、剣技が高いのは良いことだろう。
俺とルノ、それにカミュ。三人いれば戦術も広がるができれば後衛ができる人がいても良いだろう。
帰り道に冒険者ギルドへ立ち寄り、何か依頼がないか探してみるとゴブリン退治の依頼を発見し、それを手にしようとしたら先に取られてしまった。
誰が横取りしたんだと思いながら見てみると、鉄のフルフェイス兜を被っており、見えるのは目のみ鎧は皮の鎧の上に鉄の鎧を着込んでいるらしく、衝撃に備えているように感じられた。
かなりの実力を持っているように感じられる。仲間もヒーラーにドワーフ、エルフに獣人と、それぞれ異なる種族でパーティを組んでいるようだ。
仕方がないので別の依頼を受けることにして探しているがこれといった依頼が見当たらない。
「あのぉご主人さま、カミュは武器を持っていませんが……」
言われて気が付きカミュを見る。カミュはモジモジしながら俺を見てた。
「カミュが剣が得意なんだろ?」
「う、うっス。剣が得意武器っス……」
仕方がない、一度家に帰ってカミュの武器でも作るとするか……。
そう思ってギルドを後にしようとしたら、ラインハルトのオッサンに呼び止められた。
「よう、シノミヤ。丁度良い時に来たな」
俺からしたらよくないときに来た気分だ。
「よう、オッサン。ご機嫌そうだな」
「別に機嫌がよいっていうわけじゃない。お前に簡単な仕事をお願いしたいんだが……。おい、あのエルフはどうしたんだ?」
「元居た場所に返した」
「どういう意味だ? お前の奴隷だったろ……」
「返品して彼女を仲間にしたってことだよ」
呆れたような顔をして俺を見るラインハルトのオッサン。
「それで用事って?」
「あ、あぁ……。カサイ砦に王宮の兵士たちが滞在しているんだが、食料不足に陥っていてな。そこで冒険者に動物を狩ってきてもらいたいんだ」
「その程度なら構わないけど……。何を何匹くらい必要なんだ」
「ウサギを15匹ほど狩ってくれれば助かるが……」
「分かったよ。いつまでに必要なんだ?」
ラインハルトのオッサン曰く、二~三日中に貰いたいらしい。
俺たちは町の外に出て動物を探す。
ウサギや猪などを合わせて三十匹ほど一日で仕留めて戻ると、ラインハルトのオッサンに驚かれた。普通だったら一週間ほどかかる仕事だったらしい。だが、俺が持っている銃があれば簡単である。
ステータス※奴隷
名前:カミュ 年齢:16歳
種族:獣人ハーフ
冒険者ランク:Cランク メタルプレート
ポイント:180
Lv:36
HP:245
MP:20
STR:340
AGI:216
DEX:160
VIT:210
INT:40
忠誠心:60
【スキル】剣技スキル10・超回復レベル3・嗅覚感知レベル3・聴覚感知レベル3・射撃レベル2
カミュのスキルレベルも上がったので一石二鳥だった。彼女は耳も良ければ鼻も良いため狩りをするのにもってこいだった。俺やルノの気配察知よりも使える。
家へ戻りカミュの武具を作ることにした。
防具はルノと一緒で皮の防具。服は旅人の服で武器は鋼の剣。一応、何かあったときのために二人には短刀を持たせておこう。
「あ、ありがとうっス……」
カミュに感謝の言葉を言われたが、それよりも改めてステータスを確認したが彼女の歳が16歳だと言うことに驚いた。
「そういえば、冷蔵庫の中にプリンがある。食べるから椅子に座ってろ」
俺の言葉に二人は返事をして椅子に腰かけた。冷蔵庫の中からプリンを取り出して二人の前に置き、スプーンを台所の棚から三つ取り二人に渡した。
「柔らかいから気をつけて食べるんだぞ」
俺の言葉に二人は返事をして食べ始めると、二人はアッという間に食べ終えてしまった。
「甘いっス!」「美味しかったです!」
二人はそれぞれ感想が違うが、おおむね予想できた感想だった。
「うん、上出来だ」
甘くて柔らかい。
二人は俺が食べているのを眺めていたので、俺の分を二人に分け与えた。
その夜、ルノが俺の部屋にやってきたと思ったらカミュも一緒にやってきた。
「どうした? 二人して……」
「今日は二人でご奉仕しに来ました」「……っス」
そう言ってルノは下着姿で俺の布団の中に入ってきて、カミュは恥ずかしそうにしながら俺の布団の中へ入ってきて「初めてだから……」と耳元でささやいた。
その夜は滅茶苦茶頑張って奉仕をしてくれた。
翌朝といっても昼頃に目を覚ましたが、今の時間が何時なのか分からない。時計があれば良いのだがそんなものはないため何かしらのスキルがないか確認してみたら時計というスキルがあった。
俺のレベルは109から130まで上がっていた。ポイントは105も溜まっていたので時計のスキルを付与してみたら、右上の方に時間が表示されるようになった。時間は天小歴894年3月11時40分と表示されていた。
まもなく昼だから昼ごはんとして唐揚げを作ることにした。
二人が目を覚まし肉だと喜びながら昼飯を食べた。
そのあと冒険者ギルドへ顔を出すと、ラインハルトのオッサンがやってきた。
「シノミヤ、イタバシ砦の話を聞いているか?」
「イタバシ砦の話? 何のことだ?」
「あそこを城塞都市として建設することになったんだ」
「へー……」
「カサイ砦も同じように城塞都市として建設するとのことで、より強固な城壁とするらしい。そしてサイタマ地方のトコロザワに城塞都市を作ることになった。そこに俺も派遣されることになったんだが、そこの護衛にお前にも来てもらいたい」
そう言うと後ろから声をかけられた。
「シノミヤ、先日は武具を作ってくれて感謝する」
声をかけてきたのはローラーさんだった。
隣にはルナさんとアッキーさんがいた。
「俺たちも開拓村へ行くことにしたんだ。ギルドの護衛ってやつだな」
ローラーさんの後ろに見知らぬ冒険者が立っており、装備からしたら斥候が得意そうな人だった。どうやらメタルプレートの冒険者らしい。名前はジョッジュさんという男性だ。年齢は俺と同じ24歳。
「ついに反攻作戦に乗じることになったんですか?」
「そうだ。出発は明後日。出来たらお前も来てもらいたい」
ローラーさんも来てもらいたいと言ってきた。さて、どうしたものか……。




