表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
26/92

第25話 神殿

 神殿は街の中心地にありかなりの人が出入りしている場所だ。ゲームの時だと死んだ場合や毒に侵されたなどバッドステータスを回復させる施設だった。

 ある程度強くるとバッドステータスの回復魔法など覚えるため通わなくなる。新人の頃はお世話になったけどね。

 神殿の中に入ると神聖な空気にでも包まれているような感じがしてくるが、それはたぶん気のせいだろう。ルノは初めて訪れたようで辺りを見渡していた。こいつ、初体験が多くないか?

 奥に進んでいくと神官のような人が佇んでおり、こちらを見ている。


「ルノ、あれが神官か?」


「分かりませんが、指を差すのは止めて下さい! 失礼ですよ」


 などとくだらない会話をしていると、神官らしき人とは口元を緩めた。


「ここは神殿です。本日は神に祈りに来たのでしょうか?」


 神官らしき人が聞いてきた。俺はあんたらが祈っている神様に殺されてこの世界へ来たんだけどな。


「いえ、魔法のことを聞きたくってきたんですが……」


「魔法ですか? 分かりました。では、あちらの方へ……」


 神官らしき人が別室へ俺たちを連れていくと別室の中には子供たちが沢山いた。何故にこんな沢山ガキどもがおるん?


「ここは孤児院も併設されておりますので……騒がしくて申し訳ありません」


 どうりで見すぼらしい格好をしたガキどもだと思った。


「あ、神官様! どうされたんですか? それにその方たちは……」


 身なりがしっかりした女性……ルノと同じくらいのか? だけどルノは少しロリが混ざっている。年齢よりも少し若く見えるので手が出し難い。


「彼らは魔法について聞きたいそうなので、説明をお願いできますか?」


「分かりました」


 二人で話を完結させているが、俺たちには何のことだか理解ができない。神官が魔法を教えてくれるんじゃないか?


「私は仕事がありますので後のことは彼女に聞いてください。それでは……」


 神官と呼ばれたオッサンは一人の女性にすべてを任せてどこかへ行ってしまった。取り敢えず自己紹介でもしとくか……。


「えっと、俺は四ノ宮(しのみや)京介(きょうすけ)。姓が四ノ宮で名が京介。京介って呼んでくれていいよ。そして、彼女はルノ」


 俺はルノに挨拶するよう言う。


「は、初めまして……シノミヤ様の奴隷、ルノと申します」


 ルノは丁寧なお辞儀をするのだが、女性の眼にルノが映っていないようにみえる。


「私の名はドロシーと言います。シノミヤ様、奴隷を飼っているということは貴族様なんですか?」


 少しカチンとくる言い方だな。


「別に飼ってなんていませんし、俺は貴族様ではなくて冒険者です」


「ですが、彼女はシノミヤ様の奴隷なんですよね?」


 奴隷奴隷うるせぇ奴だな。だったら何だよ。


「そうですけど、何か?」


「いえ、別に……それで魔法について何を聞きたいんですか」


 なんか感じの悪い奴だな。


「こいつ生活魔法の清掃しか使えないので、ライトの魔法を教えていただくことはできますか?」


「彼女……奴隷に教えるんですか?」


 怪訝な顔をするドロシー。こいつはいったい何が言いたいの。


「そうですけど……何か?」


「そうですか。なら講習料は金貨一枚になります」


「え? なら? 金貨? どういうこと?」


「奴隷に魔法を教えるのなら、金貨一枚と言ったんです」


 その言葉を聞いて俺は見えないスピードでドロシーの顎先を殴り付けると、ドロシーは膝から崩れ落ちた。ルノはドロシーに駆け寄り「大丈夫ですか!」と心配そうな声を上げており、ガキどもは神官呼びにいった。誰も俺が殴ったことに気が付いていないようだ。


「いったい何事ですか!」


 俺は何が起きたのか分からないといったポーズをして「ドロシーさんがいきなり倒れたんですよ」と棒読みで言った。

 ルノは呼び掛けていただけだが神官はドロシーを揺すって起こそうとしている。しかし、これは間違った処置方法であったが何が起きたのか理解していないフリをしなければならない。ルノが奴隷だから金貨を取るのが許せなかった。

 こんな奴に教えてもらわなくてもメニュー画面から覚えることができるもんね。


「ドロシーさんが講習料に金貨一枚と言ったら、突然倒れたんです!」


 ルノが神官に状況説明をしているのだがそれは違う。俺が顎先を殴って脳震盪を起こさせたからである。


「なんと! 魔法を教えるのに金貨を要求したというのですか! なんて罪深いことを……」


 オロオロしている神官。なんで罪深いのだろうか?


「彼女は俺の奴隷なんですが、その彼女に魔法を教えてほしいとお願いしたところ金貨一枚と言われましてね」


 その言葉にムカついて殴ったんだよ。


「魔法を教えるのは銀貨一枚と決まっているのに……」


 ものすげーぼったくり価格。殴って正解だったな。

 神官はドロシーの状態が気になるのか気になるらしく仕事どころではないみたいだった。取り敢えず俺たちがそばにいるのは邪魔そうだったから家に帰ることにした。目が覚めたときに騒がれても厄介だからね。


「家に戻ってきましたけど……また何もしない日々を送るんですか?」


 何もしない日々とは失礼な奴だな。


「取り敢えずルノの訓練でもするか」


 いやそうな声を上げるルノ。俺は木剣をストレージから取り出してルノに渡した。


「それを百回素振り(すぶり)しろ」


「えー!」


 嫌がる素振り(そぶり)を見せながらもルノは言われた通りに素振り(すぶり)を始める。だが物凄くへっぴり腰だ。これはどうにかしないと俺が冒険することができない。

 メニュー画面でルノのステータスを開きどうしたものかと思いながら眺める。


 ステータス※奴隷

 名前:ルノ

 種族:獣人ハーフ

 年齢:18歳

 ポイント:23

 Lv(レベル):0

 HP:20

 MP:10

 STR():8

 AGI(敏捷):12

 DEX(器用):9

 VIT(生命):15

 INT(知性):4

 忠誠心:80

 【魔法】生活魔法(清掃・掃除)


 はっきり言ってショボい。知性も低けりゃ器用さも低い。ステータスに忠誠心ができてる。どういう意味だろう? このショボいステータスは何かスキルで補うしかないな。ポイントは23ポイントしかないから慎重に選ばなければ……。おや、剣術スキルがあるぞ。ポイントは10ポイント消費するのか……。


 ステータス※奴隷

 名前:ルノ 年齢:18歳

 種族:獣人ハーフ

 冒険者ランク:Eランク アイアンプレート

 ポイント:13

 Lv(レベル):0

 HP:20

 MP:10

 STR():8

 AGI(敏捷):12

 DEX(器用):9

 VIT(生命):15

 INT(知性):4

 忠誠心:80

 【魔法】生活魔法(清掃・掃除) 剣術レベル1


 ルノの素振(すぶ)りをする音が変わった気がする。だが、剣術レベルの最大は100。最低でも10はほしいがないよりはましか。おっと、やっぱりもう一段階上げてみよう。ルノも自信がつくかもしれない……。

 しかし世の中はそんなに甘くはなかった。次のレベルに上げるにはポイントが15必要となり、今のポイントが13しかないためこれ上げることができない。

 成長させる機会が失われたと思いながら俺のステータスを開くと先日オークを討伐したためなのか、レベルが上がっていた。


 【ステータス】

 名前::四ノ宮(しのみや)京介(きょうすけ) 年齢:24歳

 種族:エルダードワーフ

 冒険者ランク:Dランク ブロンズプレート

 商人ランク:Eランク商人

 ポイント:20

 Lv(レベル):13

 HP:表示できません

 MP:表示できません

 STR():65,580

 AGI(敏捷):65,575

 DEX(器用):65,571

 VIT(生命):65,579

 INT(知性):65,572

 スキル・魔法:表示できません


 HPとMPは9ばっかだったに表示できませんに変わった。このステータスだったら死ぬことはないのだろう。おや? スキルポイントが20に増えてる。これをルノに振り分けて……剣技スキルをもう一段階上げよう。


 ステータス※奴隷

 名前:ルノ 年齢:18歳

 種族:獣人ハーフ

 冒険者ランク:Eランク アイアンプレート

 ポイント:18

 Lv(レベル):0

 HP:20

 MP:10

 STR():8

 AGI(敏捷):12

 DEX(器用):9

 VIT(生命):15

 INT(知性):4

 忠誠心:80

 【魔法】生活魔法(清掃・掃除) 剣術レベル2


 ルノの動きがかなり変わったように見える。素振(すぶ)りの音もヘロヘロからビュッ! ビュッ!と鳴りだした。あとは本番でその力がはっきできれば問題ないだろう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ