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青空

作者: 円母性
掲載日:2022/10/07

 いつから笑えなくなったんだっけな。もう思い出せないや。思い出せないくらい月日が過ぎて、涙のしょっぱさにも慣れてしまっている。


 空は今日も青い。昨日も青かった。ただ青は青でもなんとなく違う気がする。何ていうか、昨日が群青色なら、今日は藍色だ。同じ空のはずなのに微妙に違って見えるのは、私の心の隅っこに感情がまだ残っているからなのかもしれない。どうでもいいけど。


 死んだらどんなるんだろうって、最近よく考えてる。だって不思議でしょうがないんだもん。今こうしてママが作ってくれたベーコンエッグを食べている朝があるのに、その朝が二度と来ないなんて信じられる?


 天国とか地獄とか、魂とか幽霊とか、私はそういう類のモノは一切信じないタイプなんだけど、ホラー映画はよく観たりするんだ。あれはお化け屋敷に行くようなもんで、アトラクション的な感じがたまらないんだよね。実際に起こるわけでもないのに馬鹿馬鹿しい演出にみんなで一喜一憂してさ、非日常をオカルトに求める様が妙に滑稽で楽しかったりするんだ。


 外が晴れてるほど虚しくなるのは何故だろう。好きな音楽を聴くと寂しくなるのは何故だろう。空の青さはこんなにも清々しいのに、心にぽっかり穴が空いているようで、急にすごくどこか遠くへ消えてしまいたくなる。誰にも見つからない小さな世界。こんなこと言ってるけど結局私にはここから一歩踏み出す勇気も無いんだってよくわかってる。他人のことはわからないけど自分のことはよく知ってるつもり。


 君は私のことなんてもう覚えてないよね。同じ空を眺めても今はもう感じるものが違うんだろうな。


 君は幸せになれたのかな?

 私の幸せって何なんだろうな。

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