たまーに、思う
やっぱり、
ーふつうに生まれたかった。
ただママにはばあちゃんがいたんだ。
そしてママの病気は、そのばあちゃんからの遺伝子なんだ。
大好きなばあちゃんからの、遺伝なんだ。
ママがばあちゃんの血を引く証だ?
これが幼いママにとってすべてだ。
だからかもしれない。
し、
生まれた時には、
ーふやけてた。
そうことあるごとに母はいう。
ふやけた赤ちゃん。
保育器に数日いたらしい未熟児。
母は私の妊娠を喜ばなかった。というか、生まれるまでに、覚悟してだんだろう。
ーそれくらいママは薬漬けで育ってる。
ただママにはそれが日常だった。し、いつだって、
ーおまえは人の心がわからない。
そう家族から言われ続け、自分でもわからなかった。
ママに、誰かを愛するという感情があるのか。
ママはよく無表情なだけで、
ー無感情だと言われる。
無表情で無口で、冷静。笑わない愛想ない子。
それがママだ。
よく笑えとたくさん言われて育った。特に女の子だから、笑えといわれた。
ー笑ってるけど?
って思ったけど、祖母や祖母の周りはママには言わなかった。
亡くなった第二の父のような人も、
ーよかよ?おまえは、それで、よか。
って笑ってた。
ママにはママをただママだと認めてくれたのが、両親じゃなかっただけだ。
し、いまなら、両親のことも、やっぱりわかるんだ。
ーママは母親になった。
やっぱり、視点が変わってきた、はある。
し、
それでも、ママはやっぱり、発作や身体からきつい時はゆっくり休ませてあげたい。
だってママはいつも願ってた。
ーせめてアトピー性皮膚炎か喘息か目が無ければ、いや、目はかんけいないが、
どれか一個だけへらないかなあ?
そしたら、眠れる。
ただ眠たい。ほんとうにそれだけだ。
し、もしうちの子達がいま受けてる支援(病院の分教室)があるなら、たぶん、日本人ばなれした人材は育ってくだろう。
ただ時間がかかるし、ふつうを求める日本社会には不用だろう。
うちのはアスペルガーだけど、天才系とは違う。ただの少しだけギフト側だ。
が、下は謎だ。、、。
ようはもうすぐ退院。
ゴジラに備えるママがいる。まあ。無事で何より?




