ストローの包装紙。ただのエッセイ。
入院先には高速無しだと、2時間近く片道かかる。
洗濯取りと様子をきくために3日に一度はいく。
前は、病院を疑ってたのと、身勝手な罪悪感から、毎日手紙を持って行ってた傍迷惑なモンスターペアレントだったと、いまなら、わかる。
まあ、今回は、落ちついて様子をみている。
単純に、
ーSOSをママにくれた。
私が重視したのは、2文字じゃない。
ーごめんなさい。
の、6文字。
ー誰に謝った?
だった。
子供の意思じゃない、なら、本心は違う。
ーつかれてる。
だった。
まあ、SOSをくれた。なら、いいや。だったし、情報処理につかれたかな?
だった。病院でも、マイペースに客観的に情報処理をしているらしい。
年齢的に、
ーそれも、どうよ?
だけど。
女の子としては、生きにくい世界を生きていくのかなあ?
下は、
ー相変わらず、ゴジラが火を吹き暴れてる。
マイペースとは、違う、マイルールだけど、まあ、優しい。
上は穏やかだけど、優しいかときかれると、
ー?
だ。
根気強く、面倒見がよく、真面目。
ただ、
ー優しいか?
は、よくわからない。
優等生だからだ。本心がわからない。
わけわからん、謎な下は、
ーわかりやすい。
し、優しい。
が、
ーわけわからん。
上はある意味、わかりやすいけど、
ーわからない。
ようは、
ーどっちもたぶん理解してやれない。
だって、ママが子供の頃と、価値観や育つ環境がまったく違う。
そりゃあ、
ーママには、理解できない苦しみ、だ。
しかない。
だけど、まあ、
ーママ、おうちに帰りたい。
帰りたいと思ってくれるなら、いい。
ママは、夏休みがふえただけだよ?ゆっくりしておいで?
しか、言わないし、たぶん、予定通りに帰ってくる。
一回目の入院は、親としてブライドと戦って、あらゆる面で負けた。
もはや、完敗だったし、
ー二度と笑って、ママ、と呼んでくれないかも。
覚悟した。
病院も受診したばかりで、新しくて、情報がなかった。
もうママとは、呼んでくれない。
を、覚悟した。
子供が呼ばないなら、覚悟する。だった。
母親だけど、子供は、自由だ。
子供にとって、私は他人だ。
かなり、うちのめされた。
めちゃくちゃ、ただ、身勝手な葛藤をした。
毎日病院に通うという傍迷惑な自己満足に走ってだけど、
ーサインをくれた。
し、まあ、病院にまかせた。
メディアカットをもう一度、だ。
で、ストローの紙の包装紙は、いくらだって、
ー再生して遊べる。
唾液で濡れて、ぺちゃんこなったら、切ればいい。
先端を折って、唇の形を工夫して唾液つかないで、
ー新鮮な空気をいれてごらん?
いくらだって、
ーリスタート。
いくらだって、
ー遊べるよ?
楽しく、美味しい、
ーお料理まてるよ?
めちゃくちゃ、楽しいよ?
ストローの紙の包装紙は、
濡れて。ぺちゃんこになってもね?
何回だって、
ー新鮮な空気をいれて、
また、
ー元に戻るよ?
ちょっと、短くはなるけど、
たんに、
ーショートカット、だよ?
たくさん、悩んで、苦しんだなら、
ーただのショートカットだ。
めちゃくちゃ、すごい、
ーリスタートだよ?
ただ、
ーあそぼう?
楽しいよ?
いつだって、
ー世界は不思議に満ちてるね?




