ふたば

暖かい日

あなたは太陽の下で

目いっぱいの両手を広げる

ちいさくて

とてもとても

ちいさくて

握るよりも

思わず潰してしまいそうな

ちいさなちいさなふたば

どんな色

どんな匂い

どんな花と

どんな味

いろいろな未来を見せてくれるあなたの足元は

泥で汚れていて

ほんの少しグロテスク

産まれた後の事を知っている

生まれる前の事は知らない

今だけ

高い畝の上から

眺めがいいでしょう

追い越し

追い越される

だってあなたはまだ

太陽しか知らないふたばだから

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