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創造神たちの傭兵  作者: 仁 尚
聖域の中の母娘 編
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(14) ただ、娘の為に

 ファルファッラとパッツィーアら同族同士の戦闘は、いかに自身の防御壁を維持しつつ、相手の防御壁を抜き、攻撃を通すか・・・・・これに尽きる。


 それだけ聞けば、魔法使いや精霊術士たちの様な、攻撃術式による応酬を想像しがちだが、それは間違いだ。


 彼らの戦闘は、一言で言えば”電子戦”のそれである。


 相手の防御壁や結界の構成を解析し、いかに相手よりも早く突破して本体を無防備状態に追い込み、打ち倒すか。


 同族以外の者が戦いを観戦しても、何も見えないため何をやっているのかは理解できないが、達人クラス同士の戦闘ともなれば、強力な力のぶつかり合いのおかげで、かすかにだが視覚化される。


 そしてその”達人クラス”である二人の前にはそれぞれ、幾重にも色とりどりの”壁”が整然と並び、相手の”攻撃”を防いでいた。

 パッツィーアの前には、色違いの単色の壁が並び、ファルファッラの前には、虹色に輝く壁が並ぶ。


「!」

 すると、パッツィーア側の一番外側にある壁が、ガラス細工が砕けるように破壊され、光となって消えていく。


「・・・・やはり、君の護りは固いな」


 ファルファッラと似た指輪をはめた右手を前に出し、余裕を感じる台詞を口にするパッツィーアだが、その表情からは余裕は一切感じられなかった。


 何せ、前もって展開していた性質の異なる二十枚の防御壁を、開始数分で八枚も突破されたのだ。

 にも拘らず、彼自身は未だにファルファッラの防御壁を一枚も突破できずにいた。


 パッツィーアは、血筋のお陰で才能と言う点においては、他の者より抜きん出ている。

 同年代で、彼の防御を抜くことも、彼の攻撃を防ぐことの出来る者は居なかった。


 ただ一人の例外を除いて。


「あんたは、相変わらず攻める事しか考えてない・・・・だから、足元をすくわれるのよ!」

 掲げた左手の指輪二つが、光り輝く。


 攻撃に集中し、パッツィーアの壁が脆くなった場所を見抜いたファルファッラが、一気に攻勢に出る。


 十枚近くあったパッツィーアの防御壁が、一瞬にして粉々に砕け散り、パッツィーアが無防備となる。


「っくそ!!」


 一気にその場から横へ飛びのくパッツィーア。


 次の瞬間、ファルファッラの本当の攻撃が彼の立っていた場所を襲う。


 甲高い金属音のような音と共に地面に走る一筋の線。その先に立っていた巨木が”縦”に割れて、大きな音をたて倒れた。

「へぇ、逃げるのが上手くなったじゃない?」

 右手で手刀を作り、下から上へと振り抜いたまま目を細めるファルファッラ。


 ”結界刀”


 本来、外と内を隔絶する為に使われる結界。それをファルファッラの父は、攻撃に応用しようと研究を続け、一種の不可視の刃のように発生させることに成功した。


 しかし、結界刀は使い方を間違えば広大な範囲を”切り裂いて”しまうため、習得には気の遠くなるような修練が必要とされる。


 だが、一度使いこなすことが出来れば、小刀程度から能力によっては山一つ斬る事も可能なものになる。


 飛びのきながら、パッツィーアは破壊された防御壁に替わるモノを用意し、着地と共に展開した。


 それは、彼らの住む隠れ里を護る為に使われている結界の小型版である。

 里の長にしか伝えられない秘伝中の秘伝だが、彼が誰から教えてもらったかは明白であり、再び身内贔屓が発覚し、ファルファッラが小さく舌打ちする。


 さすがのファルファッラでも、この結界を抜くのは至難の業であり、先ほど以上に強固になったパッツィーアの護りを抜く為、自身の防御壁を維持しつつも相手の結界解析と解除に集中する。


 とりあえずのセーフティー・ゾーンを得たパッツィーアが、ファルファッラの前に立ちはだかる防御壁を睨みつけた。


 里に居た頃から、ファルファッラの構成する防御壁や結界は、彼女の父親が考案した画期的なものだったが、その根底には一族由来の技術が使われていた。

 だが目の前に立ちはだかるそれは、明らかに一族のモノではなかった。


 当然である。今ファルファッラが使っている防御壁は、昊斗そらと冬華とうかが常時展開している、複合型積層防御結界を(こっそりと)参考にし、彼女が試作したモノなのだ。

 とはいえ、二人のモノに比べれば、性能は月とスッポン。結界を専門に扱う一族出の彼女でさえ、全く理解できない部分が多数あったため、試作の試作の試作の域を出ない代物だが、ファルファッラが使っている防御壁の中では、最も固く十分な性能を発揮していた。魔力の馬鹿食いする点に目をつぶれば、だが。


「変わった防御壁を使うのだな、外で覚えたのか?」

 言ってしまえば、公式の分からない数式の問題を解くような状況に、パッツィーアは苛立ちを覚える。

「えぇ、いつまでも同じものを使っていても、芸がないでしょ?どんなに強力な結界を張っても、里の技術を使う限り、あんたたちに対応されかねないもの。少しは、進歩(・・)って言葉を覚えた方がいいわよ?」

 

 見下すようなファルファッラの目に、パッツィーアの目つきが鋭くなる。


――これを使うことになるとは・・・・・・


 そんなことを思いつつ、ファルファッラから見えないように、パッツィーアが腰につけた袋に手を入れ、目的の品物を探し出す。


「・・・・・・・・・・解析完了。最後に聞いておきたいんだけど、いいかしら?」

 パッツィーアが張った結界の解析を終え、一つ手を加えれば破壊できる状態にまで追い詰めたファルファッラが、質問を投げかける。


「何だ?」

 時間稼ぎになる、と彼女の言葉を受けるパッツィーア。

「私がここに居ると分かった上でここに来たのか、それが知りたくてね」


 もし、目の前の男が確固たる情報を得た上で、ここに現れたとなると、里にも情報が行っている可能性がある。そうなれば、今すぐにでもここから離れなければいけない、とファルファッラはパッツィーアの言葉を待つ。


「・・・・・・・・・・いいや、全くの偶然だ。ここには、仕事の依頼で仲間たちとやってきた。聖域に住む、亜人の捕獲。それが依頼だ・・・・・まさか、その亜人が君だったとは、思いもよらなかったがね」

 少し思案したパッツィーアが口にした言葉に、ファルファッラは恐れていたことに驚きを隠せなかった。


 彼が複数の仲間を連れてきていることは、娘のエメラーダが精霊たちから聞いていて知っている。だが、この聖域に少なからず、何かが住んでいるという情報が世に出回っていることを知り、焦りを覚えた。


「・・・・・・てことは、他にも仲間が隠れてるのかしら?」

 だが、その焦りを悟らせまいと、ファルファッラが話を続ける。

「心配しなくていい。あいつらの興味はここに封印された秘宝ということで、こっちには私一人だけで出向いている」

 周りに気配を感じなかったが、隠している可能性を捨て切れなかったファルファッラにとって、彼の言葉は重畳だった。なんせ、ファルファッラがどんなに嫌っているとしても、パッツィーアが彼女に対して嘘を言ったことは知り合って数百年間、一度もなかったからだ。

 その点に関しては、信用していたファルファッラは、もう少し情報を引き出そうと、言葉を続けた。

「・・・・・・・・で?私をそいつらに引き渡すの?」

「そんなことはしない。やっと見つけた君を、簡単に手放すほど私は潔くはない」

 でしょうね、と内心毒づきながら、ファルファッラは悪戯っぽく笑みを作る。

「じゃ、仲間を裏切るの?」

「いいや、これでもあの者らを気に入っているのでね。低俗な人間といえども私は、仲間を裏切れない。とはいえ君も差し出せない・・・・・・簡単だ、ここには、君以外にもう一人、亜人が居る。そうだろう?」

 彼の言葉と向かう視線の先に、ファルファッラの顔が青くなる。

「ま、まさか・・・・・・・」

「そう、君の後ろにある小屋に居るバンシィを、聖域に住む亜人として引き渡せば問題はない。それに、殺させないと言った君の願いも叶う。少なくとも、私は手を下さないのだから」

 何処かで同族に対しての気遣いがあったファルファッラは、自分の甘さを恥じた。


 やはり、彼らとは相容れることはないのだと。 


「ふざけるな!!何処の世界に、自分の身代わりに娘を差し出す親が居るのよ!やっぱ、あんたはここで殺しておく!!」

 娘の為、同族への情を捨てろ!と、自分に言い聞かせるファルファッラ。

 パッツィーアの結界を破壊しようと、力を込める。しかし、パッツィーアは彼女より一瞬早く行動に出ていた。


 破壊されると分かっていた結界を解き、ファルファッラを右手に見ながら駆け出すパッツィーア。

 結界を破壊する為に放たれた力が目標を失い、意味を消失し霧散していく。完全に虚を突かれ、ファルファッラの動きが目に見えて鈍る。


 走りながらパッツィーアは袋から取り出していた”小さな矢”を、左腕に隠していた小型のボウガンにセットし、ファルファッラに向かって発射する。


 虚を突かれたとはいえ、防御壁を維持していたファルファッラは、その程度の攻撃、と思い、矢を無視して結界刀を使うべく右手の発動体に力を込め、パッツィーアに狙いを定める。


 だが次の瞬間、彼女の左肩に痛みが走る。


「?!なっ!!」

 何と、パッツィーアの放った矢が彼女の左肩に突き刺さり、服に血が染み出していた。


 何が起きたのか理解できないファルファッラが、矢の飛んできた方向の自分の防御壁へと視線を移すと、一直線に、小さな穴が穿たれていた。


 そして、その穴を中心にひびが入り、防御壁が全て光になって消えていった。


 思いがけない光景に、致命的なほどにパッツィーアから目を離していたファルファッラの右肩に、何かが触れる。


 それが、彼の手だと理解し、飛び退こうとした瞬間。


「っ!!」

 ファルファッラの周りに光の輪が現れ、彼女の身体を拘束した。

 身体の自由が奪われ、地面に叩きつてられたファルファラが痛みで、短く呻く。


「自分だけが、外の技術を使うと思ったか?」

 ゆっくりと歩いてきたパッツィーアが、ファルファッラの上に覆いかぶさる。


「いいことを教えてやろう。君の肩に刺さる”矢”。それには、同族の血を凝縮して出来た結晶が埋め込まれている。どのような結界も防御壁も、その矢の前では意味を成さないんだ。人間とは恐ろしい生き物だぞ。我々の血に結界などに作用する力があると分かると、どうにか応用できないか色々と実験を始めた・・・・・聞いた話、その矢を一本生成するのに、一人の犠牲が必要だそうで、私も己の身可愛さに随分、同胞を差し出したよ」

 信じられないことを聞いたファルファッラの顔から血の気が引いていく。

「あ、あんた・・・・・・・まさか」


「あぁ、さすがに里を売るようなことはしていない。君のように逃げ出した同胞を、人間たちに売ったよ。何人もね。しかし、やはり近くで見る君はいい・・・・・・・」

 徐に顔を近づけたパッツィーアが、ファルファッラの首筋から頬までをツーっとなめる。

「うっ・・・・・・・」

 あまりの嫌悪感に、声を漏らすファルファッラ。


「・・・・・・・・・・・・・ここで待っていろ。すぐに済む」

 何度もファルファッラの顔を嘗め回し、そう言って立ち上がったパッツィーアが、小屋の方へと歩き出す。


「!?だ、ダメ!!やめて、パッツィーア!!・・・エメ!!今すぐ逃げなさい!早く!!」


 身体を拘束する光の輪を外そうともがくファルファッラだが、上手く力を使えずにいた。


「無理をするな。それは、拘束した者の力を封じる効力を持っている。いくら君でも、力がなければ解くのは不可能だ」


 妨害を受けることなく、小屋の前へたどり着いたパッツィーア。その顔は、狂気の孕む笑みに彩られていた。




 母の声を聞き、エメラーダは迷った。


 母の言いつけを守り、死角となる小屋の裏から逃げなければと主張する自分と、母を見捨てることは出来ないと主張する自分との間に挟まれ、彼女はその場から動けなくなっていた。



 だが、状況は彼女を待ってはくれない。


 ドン!と入り口を叩く音。


『ちっ・・・・・これ以上、この”矢”を使いたくはないんだがな』


 音と声に、エメラーダは恐怖し、その場にへたり込んでしまう。


『エメ!!逃げなさい!!』

 ファルファッラの声が聞こえるも、その場から動けなくなり、エメラーダの目から涙があふれ出る。


―や、やだ・・・・・・・・・・


 ガラスの割れる音と共に、入り口の扉が開かれる。


 そこには、先ほどの笑みを浮かべたままのパッツィーアが立っていた。

 エメラーダの姿を認めると、彼は小屋の中へ踏み込む。


―!?・・・・・・・・・た、助けて


 あまりの恐怖にガタガタと震えるエメラーダ。


 彼女の近くまで来たパッツィーアの表情が、突然憤怒に彩られる。

「ふん、バンシィ風情が・・・・・・だが、喜べ。お前は殺さない。生きていることを許されない化け物にも、生きる道があるのだ。まぁ、よくて愛玩動物。最悪、実験動物だろうがな」


 そう言い放ち、パッツィーアがエメラーダの細い腕を掴む。


―や、やだ!離して!!・・・・おかあさん!!おかあさん!!



「エメ!!・・この・・・・外れなさいよ!」


 小屋の中から聞こえる泣き叫ぶ娘の”声”に、再びもがくファルファッラだが、力任せに引きちぎろうと試みたせいで、すでに何箇所も”血”が滲んでいた。


 パッツィーアに腕を掴まれ、強引に小屋の外へと連れ出されるエメラーダが姿を現した、その時だ。


「ぐわっ!!」


 突如、水の弾ける音と共に悲鳴を上げるパッツィーアが、エメラーダから手を離し、吹き飛ぶ。

 腕をつかまれていたエメラーダも、体勢を崩しその場にこけてしまう。


 何が起きたか分からず、呆然とするファルファッラ。

 すると、エメラーダの周りに小さな光の玉が幾つも浮いている。


―精霊さん!!


 そう、聖域に結界を張る水の精霊たちの中で特に仲のよかった個体たちが、エメラーダを助けに来たのだ。


「精霊・・・だと?馬鹿な!ハーフとはいえ、ハイエルフの血を引く者が、この世界の精霊と契約できるはずが・・・・・これがこのバンシィの能力ちからだというのか?!」


 まさかの状況に、驚くパッツィーア。呆けていると、右後ろから衝撃が襲う。


「!!・・・・・ファ、ファルファッラ!?」

 首だけ動かし、後ろを振り返ると、拘束されているはずのファルファッラが、肩で息をしながらその全体重をパッツィーアに預けていた。


 少し遅れて、右側の腰から強烈な痛みが上ってきた。


「っ!!・・・・・・・・・!!」


 ファルファッラを突き飛ばし、痛みの走る腰辺りを触るパッツィーア。痛みと腰に刺さる”物体”の感触に顔をしかめ、右手を目の前に持ってきて、目を見開いた。


「あ・・・ああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


 真っ赤に濡れた右手を見て、自分が大怪我を負ったことを理解し、取り乱すパッツィーア。

 

「自分で言ったじゃない。私たちの血には、結界なんかに作用する力があるって・・・・・・エメ!」


 自分の血を使い、拘束から逃れたファルファッラは、持っていた短剣の刃に同じく自分の血を塗り、パッツィーアに突き立てたのだ。


―お、お母さん!

 よろける足元を奮い立たせ、娘の下へ急ぐファルファッラ。


「許さない・・・許さないぞ、ファルファッラ!!よくも、私に血を流させたな!!」


 怒りに身を任せ、腰に刺さる短剣を引き抜き、パッツィーアが猛然と駆けて来る。


 結界刀を使おうと右手の発動体に意識を集中しようとするが、ファルファッラは走るたびに襲われる全身の痛みで集中できず、顔をしかめる。


 彼よりも先に娘の下へたどり着いたファルファッラだが、すでに攻撃する暇は無かった。


 振り返ると、すぐそこまで来ていたパッツィーアが、短剣を振りかざしている。


 ファルファッラは娘を抱き寄せ、エメラーダに攻撃が届かないよう、咄嗟に自分と娘の間に薄い防御壁を展開した。


 背中に強い衝撃が襲い、ファルファッラは一瞬呼吸が出来なくなる。それでも、凶刃から娘を守るため、必死にエメラーダを庇い続けるファルファッラ。


「くそくそくそくそくそくそ!!!」

 怨念の篭る言葉と共に、短剣を振り下ろし続けるパッツィーア。

―お母さん!・・・・・・・やめてです!!お母さんが死んじゃうです!!

 母の身体を通して伝わる衝撃に、エメラーダが泣きながら懇願するが、男の耳にその声は届いていなかった。

「エメ・・・・・・!!」

 攻撃の隙を見て、エメラーダを小屋の中へと突き飛ばすファルファッラ。

―お母さん!!


 小屋の中に突き飛ばされる中、母へと手を伸ばすエメラーダだが、無常にも入り口の扉が閉まる。

 扉が閉まる時、彼女が見た母の”最後”の顔は、大好きないつもの優しい笑顔だった。



「往生際が悪いぞ・・・・ファルファッラ!」

 肩で息をしながら、愛しているはずの女を傷つけることに疑問を感じないのか、死に体のファルファッラを睨みつけるパッツィーア。

「・・・・・・・ふ・・ん、とう・・ぜんでしょ。こっちは、むすめ・・のた・・めに、命・・張ってる・・んだから」

 すでに虫の息になっているファルファッラが、途切れ途切れに言葉を紡ぐ。

「何故だ!私の言うとおりにしていれば、こんな目に遭わなかったんだぞ!」

「あ・・んたに・・は、わから・・・ない・・でしょう・・ね。それが・・・はは・・おや・・ってものよ!」

「くそ、君は・・・・・ただ黙って、私のモノになればよかったのだ!!」

「・・・・・さっ・・きも・・言った・・・でしょ?・・・・・・死んだってごめんよ、さっさと帰れ、この変態!」

 明確な意思の篭る拒絶の言葉に、先ほどとは打って変わりパッツィーアの頭の中が真っ白に漂白される。

「お・・・おおおおおおおおおおおおおおおお!!!」

 まるで止めを刺さんばかりに、短剣を構え走り出すパッツィーア。


――ごめんね、エメ・・・・・・


 迫り来る凶刃を避ける力の残っていないファルファッラは、そう心で呟きながら、最後まで娘を守るため扉を守るように立ちはだかり、目を瞑った。



―?!っおかあさーーーーーーーーーん!!!


 幼い娘の”叫び”が聖域に木霊する中、聖域を聖域足らしめていた結界が音を立てて崩壊していった。


本日より、連続更新敢行!


次回更新は、4月23日(水) PM11:00過ぎを予定しています。


お楽しみに!


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