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創造神たちの傭兵  作者: 仁 尚
騒乱 ルーン王国 編 
109/180

(19) 王家の秘密 

「よりにもよって、他人の口からソラトさんたちにバレちゃった!!」

 と、子供のように頬を膨らませフェリシアが憤慨する。

「そうでしたか・・・やはり、あの男は私の手で真っ二つにしておくべきでしたね」

 フレミーも目を細め、腰に下げている聖剣の柄に手を掛ける。


 二人の反応に、昊斗そらと玉露ぎょくろはキョトンとしてしまい、二人の親御さんたちへと視線を移した。


 カレイドたちも、秘密を暴露されたことに怒るどころか、困惑気味の昊斗そらとたちに申し訳ないといった表情を浮かべている。


「実を言うとな、近々お前たちには話すつもりでいたんだよ。こいつらが双子の姉妹だってことを」

 ドラグレアの言葉に、カレイドも頷く。

「この子達も無事に成人し、来年には学園を卒業する。同じタイミングで、私の国王在位十五年を迎えることもあって、その式典において国民たちに、この秘密を打ち明ける予定にしているんだ。だがその前に、関係者には順次説明しておこうと思っていたんだが・・・・・」

 カレイドは、最悪な形で情報が漏洩しているかもしれいないと、顔を顰めるが、昊斗そらとから「あの男が、他の誰にも話してはいない」ことを確認していると聞かされ、安堵する。

 

「二人はそのことを、最初から聞いていたのですか?」

 今まで接してきた限り、二人のやり取りに変化は見られなかった。そのことから玉露ぎょくろは、二人は最初から知っていたのではないかと考えたのだ。

 玉露ぎょくろの問いに、フェリシアとフレミーは首を横に振る。

「いいえ、私の成人の儀の少し後に、お父様から教えていただきました・・・・話を聞いた時は、私もフレミーも驚きましたけど、でも何処かでそうじゃないかなって思ってはいたんです。似ているっていうのも差し引いても、こう・・・・何処か他人の様な気がしなかったと言うか・・・」

 漠然とした感覚なため、どう説明して言いか分からず、フェリシアがフレミーへと助けを請うようにアイコンタクトを送るが・・・

「ですね」

 フレミーも同様に、説明しがたい感覚だったので、ただ頷くだけだった。

 

 フレミーの助けが得られず、説明を諦めたフェリシアは、ペタンとテーブルにつっぷくした。

「はぁ〜・・・・それにしても、ソラトさんたちをビックリさせようと思ってたのに・・・!あっ!トーカさんたちはまだ知らないですよね?お二人とも、まだトーカさんたちにはバラさないでくださいね!」

 昊斗そらとたちにはバレてしまったが、まだ冬華とうか金糸雀カナリアが残っている事を思い出し、フェリシアが勢いよく顔を上げ、キラキラした目をさせ昊斗そらとたちに必死になってお願いする。

 そんなフェリシアに、昊斗そらとは大変渋い顔をして唸り、静かに頭を下げた。

「・・・・・・・すまん、実は今回の件よりずっと前から、二人が双子である事は俺たち四人、知ってるんだよ」

「え?」

 昊斗そらとの言っている意味がわからず、フェリシアだけでなく玉露ぎょくろを除くその場に居る全員が、呆けた顔をして昊斗そらとたちを見つめる。

 

「王都に初めて来た日。フェリシアとフレミーを見て二人があまりに似ているから、と玉露ぎょくろがいつもの好奇心を拗らせてしまって、二人にバレないようにこっそり調べてしまったんだ。双子なのに、姫と騎士と言う立場の違いとか気にはなったんだが、まだ出会ったばかりで、その辺りの事情をを聞くのは失礼だと、冬華とうかが言ってな・・・・ずっと黙ってたんだ」

「え・・・・・えぇーーーーーーー!!」


 まさか、自分たちが知らされる前から昊斗そらとたちが、双子である事実を知っていたことにフェリシアは大声をあげ、その声が謁見の間に木霊した。


「フェリシア、落ち着きなさい。大声を上げて、はしたないですよ!」

 母であるマリアに窘められるも、フェリシアの興奮は収まらなかった。

「いつの間に?どうやって調べたのですか?!」

 あの時、そんな素振りを見せていなかった玉露ぎょくろが、どんな手を使ったのか想像できず、フェリシアは玉露ぎょくろに詰め寄った。


「簡単ですよ。極小の機動端末を使って蚊に刺された程度の血を採取して、調べたのです」

 玉露ぎょくろが「これを使ったのです」と掌を広げ、フェリシアの目の前に差し出す。

 するとそこには、米粒ほどの機械が載っており、ふわっと宙へ浮くと縦横無尽に飛び回り、再び掌へと着陸した。


 何処をどう驚いたらいいのか判らず、フェリシアはポカンと口を開けたまま、その機械を見つめている。

「・・・・・帝国には、毛髪や皮膚、血などからその人物の情報を取り出す技術がある、とフローラ殿から聞いたことがありますが、それには専用の設備が必要だと聞いていたのですけど・・・・」

 他国には殆ど知られていないが、帝国国民なら誰でも知っている常識などを、友人である帝国軍人の二人から聞いていたフレミーは、人の中にあるDNAを解析することで、その人物の様々なことを知ることが出来る、と触り程度に理解していた。

「私自身がその設備みたいなものです。あぁ、ご心配なく。データはすでに破棄していますので。元から悪用するつもりもありませんでしたし、純粋に私の知的好奇心を満たすだけの行為ですので」

 悪びれることなく、言ってのける玉露ぎょくろ昊斗そらとはため息をつく。 

玉露ぎょくろに悪気が無かったのは本当だ。二人ともそこは信じてやってくれ」

 頭を下げる昊斗そらとに、フェリシアとフレミーは「気にしていません!」と慌てて頭を上げるように促す。


「さっきのトーカさんといい、彼らといい・・・・今回の異世界人はドラ君以上に何もかも規格外ね」

 ドラグレアと初めて会った時、リリーは彼が人間以上の突き抜けた存在だと思っていたが、それは間違いだったと唸る。

「まぁ、そのお陰で色々助かってるわけだ。多少のフライングぐらい、見逃してやっても良いだろう」

 元々伝えるつもりだった情報に、自力でたどり着いた昊斗そらとたちを責めるのではなく、評価するドラグレア。

「そうだな」

 カレイドも、友人の言葉に頷きマリアの方を見た。

「私は最初から、ギョクロさんを責めるつもりはありません・・・それよりも、先ほどトーカさんが着ていた可愛らしいコスチュームのことを、聞かせてもらいたいのっ!」

「はい?」

 先ほど、娘に大声を上げてはしたないと言っていたマリアが、目を輝かせて玉露ぎょくろに、冬華とうかが着ていた魔法少女コスのことを尋ね始める。

 

 ここに来て悪い病気が発生した、とその場に居る全員が苦笑いを浮かべる。

「彼女・・・・・昔ッから可愛い服とか好きだったものねぇ・・・・」

 フレミーが幼い頃、よくマリアから子供服を作ってもらっていたリリーは、「変わってないわ」と生温かい目で見守る。

「ここ最近は、ギョクロ君という仲間を得て、さらに手がつけられなくなっていますよ」

 作った服を着せる対象が、ここ数ヶ月で一気に増えた為、玉露ぎょくろだけでなくマリアも精力的に服の製作に励んでいる。これで、普段の公務に支障をきたさないのだから、マリアの優秀さが浮き彫りとなり、夫のカレイドは口を出すまい、と見守っていた。


「まぁ、詳しい話は後日、冬華とうか金糸雀カナリアを交えて改めてお聞きしましょうか」


 玉露ぎょくろとマリアの会話が熱を帯びてきたのを察し、昊斗そらと冬華とうかたちが居ないことも考え、何故フェリシアとフレミーを引き離して育てたのかなど、詳しい事情を聞く場を後日設けることを提案する。

「その方がいいだろうな。こっちも、まだ色々と忙しい身だ」

 戦闘が終わったとは言え、未だ事件関係者の拘束などが各地で行われている。全容解明には相当な時間を要する事は確実で、カレイドたちには休む暇は無かった。

 カレイドだけでなく、ドラグレアも気合を入れなおすように、短く息を吐いた。

「では、今日はこれで・・・マリア、話しならまた後でも出来るだろう?君にも、やらなければならないことがあるはずだよ?」

 夫にそう言われマリアは、数時間前に娘を叱った事を思い出し、すぐに玉露ぎょくろとの話を切り上げカレイドやドラグレアと共に、謁見の間から出て行った。


「フェリシア、お前たちはどうする?」

 昊斗そらとに問われ、フェリシアは腕を組んだ。

「そうですね・・・・・私は、学園に戻って皆さんのお手伝いをしようと思います。フレミーは、色々大変だったんだから、今日は大人しくしてなきゃ駄目だよ?」

 自分も手伝いに行こうと雰囲気を出すフレミーに、フェリシアはピシャリと釘を刺す。

「は、はい・・・・」

 さすがに、迷惑をかけた負い目があったフレミーは、素直にフェリシアの言葉を受け入れる。


 行動が定まり、昊斗そらとがゆっくり頷く。

「そうか・・・・玉露ぎょくろ冬華とうかに連絡を。向こうの状況が知りたい。フェリシア、学園まで送ろう」

「了解です、マスター」

「ありがとうございます、ソラトさん。フレミー、今日はゆっくり休むこと。いい?絶対、無理しちゃ駄目だからね」

 再度釘を刺して、フェリシアは謁見の間を出て行く。 

「フレミー、ゆっくり休めよ」

 フレミーの肩を叩いて、昊斗そらと玉露ぎょくろも出て行ってしまった。


 昊斗そらと玉露ぎょくろ、フェリシアが謁見の間を後にし、残ったのは昊斗そらとに気遣いの言葉を掛けられポ〜ッとするフレミーと、フレミーの母であるリリーだけだった。


 そんなリリーが、娘の顔を見てニヤッと笑う。

「・・・・・・・フレミリア、あなた好きな殿方が出来たんですって?」


 リリーのとんでもない爆弾発言に、フレミーの顔が驚愕の表情を浮かべ真っ赤になる。

「?!・・・ななな、何のことでしょうか、母様。私には、何の事だかさっぱり・・・・」


 フレミーは声を上げるまで行かなかったが、明らかに動揺し、咄嗟にリリーから顔を背ける。

「ソラト君・・・・彼が好きなんでしょ?好きな人に悪の手から助け出されるなんて、まるで物語のお姫様のようねぇ。今も去り際に、「ゆっくり休めよ」、なんて・・・カッコいいじゃない?」

 囁かれる母の言葉に、フレミーは先ほどのことを思い出し、一層顔を顔を染める。


 そんな娘の初心な反応に、リリーの悪戯心が擽られ、彼女は悪い笑みを一層深めた。

「さぁ、これから私も忙しくなるし、自由になる時間が少ない身だから、さっさと母様に聞かせてもらいましょうか?好きになった経緯から全部!」


 まさか、母親と恋バナをすることになるとは想像もしていなかったフレミーは、これなら怒られていた方がまだマシだと思いながら、肩を落とすのだった。

 

*****************


 日が落ち、辺りが暗くなり始める中、チェンバレン孤児院の大部屋では、子供たちが静かに寝息を立てていた。


「みんな、ぐっすり寝ていますね・・・というか、ちゃっかり巫女殿やルドラまで一緒に寝ていますし」

 大人バージョンのままのカグが、子供たちに混じってミユと幼女バージョンのルールーが眠っているのをみて、苦笑していた。

 そんなルールーたちの隣では、エメラーダもスヤスヤと年相応の寝顔を浮かべて眠っており、そんなエメラーダにアルトが小さな手でしがみ付き、気持ちよさそうに眠っている。


「色々あったからね・・・仕方ないよ。みんな、おやすみ。カグ君、よろしくね」

「はい、トウカさん」

 冬華とうかは、眠っている子供たちを起こさないように、毛布を掛けて回り、最後に動いて乱れていたエメラーダの髪を整えて、カグに後のことを任せ、大部屋を出て行った。


「皆、寝てくれましたよ」

「ありがとうございます、トーカさん」

 カグと孤児院に居るスタッフに子供たちを任せて、隣にあるフォルトの自宅のリビングに入る、冬華とうか

 リビングにあるテーブルの椅子に、アレクシスと騎士団の制服のままのフォルトが座っており、入ってきた冬華とうかにアレクシスが頭を下げた。

 そんな中フォルトは俯き、何かを見つめながら肩を震わせていた。

「フォルトさん、大丈夫ですか?」

 冬華とうかに声を掛けられ、フォルトは目元を拭いつつ顔を上げた。

「あぁ・・・すまないね、トーカ君。まさか、あの人たちの顔を、もう一度見られるとは、思っていなかったから・・・つい、ね」

 フォルトが見ていたのは、国境都市ロードで見つけた、幼い頃のフォルトとその両親が写る写真だった。

 二度と見ることのないと思っていた家族の写真を見て、フォルトはずっと涙を流している。


 

 カグに呼ばれ、孤児院を訪れた冬華とうかとルールー。

 冬華とうかの予想していた通り、呼ばれた理由はエメラーダのことについてだった。

 ルールーやミユに、子供たちの相手を任せ、冬華とうかはレーヴェ夫妻にエメラーダのことを話して聞かせた。


 彼女が、母親と住んでいた隠れ里で化け物(バンシィ)と呼ばれ忌み嫌われ、里を逃げ出した後も命の危険にずっと晒され続けていること。

 唯一の肉親であった母親を目の前で殺され、生きているかも判らない、顔も知らない父親を探して、少ない手がかりを元にロードまで行き、父親がフォルトであることを突き止め、父親が生きていたことに、心から喜んでいたこと、全て。


 話を聞き終わり、フォルトとアレクシスは、エメラーダが歩んできた壮絶な人生に涙を流し、二人は遊んでいたエメラーダとアルトを無言で抱きしめていた。


 フォルトたちを何とか落ち着かせ、冬華とうかはファルファッラの意向を、フォルトに伝えた。

 

――父親が生きていたとしても、認知や引き取ってもらうつもりは無い――


 フォルトに負担にならない為の配慮だと、前置きしたのだが、カグからファルファッラの伝言で、エメラーダを知り合いに任せてあるから、後の事は心配ないと聞かされていることも、一緒に伝えたせいか、場の空気が変わる。


 そして、一番に怒ったのはアレクシスだった。


 彼女は、様々な理由で両親を亡くし孤児と子供たちを数多く見てきている。そんな中、片親が生きているのが判っているのに、子供の意見を無視して一緒に暮らせないなど、子供にとって精神的にどれだけ負担となるか・・・そのことが頭を過ぎったアレクシスは、真っ先にエメラーダを引き取ることを申し出た。もちろん、孤児院にではなく、レーヴェ家の娘としてだ。

 さすがにこれにはフォルトも驚き、落ち着くようアレクシスを宥め、後日、エメラーダを引き取りにくる人物も交えて、エメラーダの今後を決めることとなった。


 予想の斜め上を行く展開だったが、とりあえず話が一段落し、冬華とうかは、遊んでいるエメラーダたちに近づいていくフォルトを見守っていた。


 初めて交わされる父娘の会話はぎこちない物だったが、ロードで出会った歴史博物館の館長で元マルカス家の執事だったブラーム・スケールや、写真館の主エルヴィン・ネーメトの話をするエメラーダの顔には、終始笑顔が浮かび、その笑顔は彼女が母の前で見せていたものと同じものだ、と冬華とうかは気が付き、胸が熱くなった。


 その隣で同じように見守っていたアレクシスは、別の意味で驚きに包まれていた。


 息子のアルトが、エメラーダのことを「おねーちゃ」と呼んでいたのだ。

 アルトは、人見知りが激しく、両親以外には決して自分から声を掛けることは無かった。

 そんな彼が、エメラーダに終始ベッタリなのだ。まるで、彼女が腹違いとは言え自分の姉だと判っているかのように。


 その光景を見て、アレクシスは絶対にエメラーダを娘にしようと心に誓っていた。


 そして、遊び疲れた子供たちを寝かし付ける合間に、冬華とうかはフォルトに例の家族写真を渡し、それを見たフォルトが泣き崩れ、アレクシスは初めてみる夫の姿に驚き、そしてそっと寄り添っていたのだった。


 

「それにしても驚きました。まさか、シスさんからあんな言葉が出てくるなんて」

 先ほどの、エメラーダを引き取る発言を思い出した冬華とうかが、アレクシスに声を掛ける。


 アレクシスはと言うと、気恥ずかしいのか頬を赤く染めていた。


「年甲斐もなく声を荒げてしまい、お恥ずかしい限りです・・・できれば、忘れてください」

 見た目十代に見えるアレクシスだが、フォルトと同い年の三十代後半、しかも子持ちである。やはり、感情的になったのが堪えたらしく、さらに耳まで真っ赤にして俯いてしまう。


「でも、格好良かったですよ?ねぇ、フォルトさん」

 冬華とうかが同意を求めると、フォルトは笑みを浮かべて頷いた。

「・・あぁ、そうだね。あの子のために、あそこまで言ってくれた君は、まるで女神のようだった」


 夫の褒め言葉に、再び顔を赤くするアレクシスだが、すぐに表情が変わる。

「ありがとうございます・・・というより、あそこは貴方が一番怒るところだと思いますけどね」

 冬華とうかから聞かされたファルファッラの言葉は、聞きようによっては「子供を育てる余裕なんて無いでしょうから、心配しなくて結構」と取られかねないものだった。事情を知らなければ、確実にそう思った、とアレクシスは不機嫌そうに答えた。


「あ、あはははは・・・・」

 ファルファッラのことを知るフォルトは、彼女がそのような意図で言った言葉ではないと判っていたから、特に声を荒げる事は無かったが、かつて愛した女性に頼ってもらえなかった事に、少なからずショックを受けていた。それでも怒るほどのことではないので、フォルトは苦笑いを浮かべている。


「・・・・・いつ目覚めるか判りませんが、エメラーダちゃんのお母さんが起きたら、一度膝をつき合わせて話しをしないといけませんね、同じ母親として言ってやりたいことが山ほど出来ました」


 よほど、ファルファッラの言動が腹に据えかねたのか、アレクシスの瞳に危険な光が点りだした。


 冬華とうかは、板ばさみになるであろうフォルトに「頑張ってください」と満面の笑みを浮かべて激励し、フォルトは盛大にため息をつく。


 十数年後、力を回復させ目覚めたファルファッラとアレクシスが、お互いを無二の親友と呼び合うことになるのだが、それはまた別の話。


 


 こうして、大国を揺るがした長い一日は終わりを告げ、それから数日後。


 首謀者である伯爵クレマン・ラクロアを始め謁見の間に乱入した貴族たち、そしてそれを手引きした大臣は一族全員処刑が言い渡された。

 同じく、騎士団という国を護る立場にいながら、その国に弓引いたハドリー騎士団団長と直属の部下たちも、ラクロアたち同様に、一族全員処刑が言い渡され、執行された。

 事件に加担した者たちも、悉く拘束され例外なく処罰された。


 そして、ルーン王国史上最も多くの処罰者を出した事件、と後世語り継がれ、裁かれた彼らは最も愚かな犯罪者として、人々の記憶に留まることとなるのだった。


次回更新は、7月28日(月)PM11:00を予定しています。


変更の場合は、活動報告にて連絡します。

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