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冷たい眩暈、街の夜景

作者: 薫子✿

夜景が、綺麗…と君が云う。


僕も君の言葉に頷く。


だけれども、今、僕の隣にはただ、冷たい風が吹くだけだ。


目の前の世界も、今では暗い色の染まった。


二人で住もう、と言って買った高層マンション。


広い部屋に一人でいるのが耐えられなくて、僕は屋上45階に昇った。


そこから見る、景色は本当に綺麗だった。


都会の明かりが宝石のように、きらきらと輝いていた。


赤く輝いた東京タワーも見えた。


そういえば、あの展望台からも君と一緒に夜景を見たっけか。


君は、あの時、こう言ったんだ。


世界は案外、小さいのね、と。


僕が、理由を聞くと、君ははにかみながら、


だって、私とあなたがこうして出会えるなんて、広い世界じゃありえないわ


と。


でも、君はもう、どこにも居ないじゃないか。


世界はせまくなくて、広かったとしても、君は見つからないじゃないか。


もしも、今の世界が夢だと言うなら、どんなに幸せだろう。


君が、悪夢から僕の名を呼んで、起こしてくれたらいいのに。




僕は、君だけを愛した一級品。


僕は、君以外愛せない欠陥品。


欠陥品は、もう一級品には戻れない。




僕は、星空を見上げる。


街が暗くなってしまった代わりに、夜景は空に引っ越しをしたようだ。


僕は、満天の星へ手を伸ばした。


空に手が届くような気がして。


君に会える気がして。


視界が霞んだ。




今、世界は反転する。


冷たい風は、耳元を通り過ぎながら、僕を嘲笑っていく。


しょうがないさ、僕は、君以外愛せない…。


冷たい眩暈を起こした僕に、ほら、君はすぐ来てくれた。




45階の屋上よりも高いところで、君とまた街の夜景を見よう。














自殺イクナイ(´・ω・`)

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― 新着の感想 ―
[良い点]  悲しい心情と鮮やかな景色が見事に両立されている。  そして、ロマンティック(*´▽`) [一言]  感想が(笑)
2012/05/18 01:36 退会済み
管理
[一言] 今回の作品はやけに短いですね(笑) しかしながら、一級品と欠陥品のコンビ。 そして、空高いとこから夜景を見ようという考え方がよかったと思います。 ありがとうございました^^
[一言] ・・・自殺は良くないですね(-_-;) 「僕は、君だけを愛した一級品。 僕は、君以外愛せない欠陥品。」 のところがとても良かったです。 今回もとても面白かったです!! 次も楽しみにしてお…
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