表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生魔王NOT悪役令嬢  作者: 豆狸


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

31/54

31・転生魔王、飛翔する。

 魔鍛冶の素材が無くなったので、ジュルネ王国へ向かっている。

 アッシュさんの武器屋(防具も売ってるよ!)に新しい魔法金属製の装備アイテム入荷してると良いなー。

 前回前々回とロック鳥を狩っていたせいか、この広い大空に飛行モンスターの姿は見えない。まあ巨大なロック鳥以外の飛行モンスターは、前から魔王の魔力に怯えて飛んでなかったんだけどさ。


 眼下の大魔林にも巨大モンスターの姿は見えない。

 もともと象サイズのヴェノムラビットくらいしか上空からは視認できなかったし、そのヴェノムラビットの生き残りは辺境伯家の騎士団が討伐したんだろうしなあ。

 王都近くの村の串焼きのお肉はどうするのかしら?


 辺境伯家が討伐したヴェノムラビットを買い取るのかな?

 辺境伯家にしてもヴェノムラビットのお肉ばっかりあっても困るもんね。いや、王国が買い取って聖女の『アイテムボックス』のスキルで保存したら非常食になるか。

 帰りに気力があったら大魔林をうろついて、ポイズンラビットの縄張りでもチェックしておこうかな。同じ兎系モンスターなら串焼きの味付け流用できそうだし。


 なんてことを考えながら、空の旅を楽しむ。

 陸のヴェノムラビットも空のロック鳥もいないから、今日はいつもより早くジュルネ王国へ到着しそうだ。

 そういえば、七日に一度の聖女と専属聖騎士と王国民の交流会っていつだっけ。ニュイ魔王国は毎日が日曜日だから、曜日の感覚ないんだよね。


 ジュルネ王国は人間の国だからか、はたまた乙女ゲーム『綺羅星のエクラ』の舞台だからか、ちゃんと曜日があって人々は週刻みで生活している。

 曜日の名称はさすがに前世とは違う。

 太陽、月、炎、大地、風、水、星の日だ。お休みは職場ごとに違うが、大体週二日。


 まあ好きなときにモンスターを狩って生で食べてる脳筋魔人の国、ニュイ魔王国には今のところ曜日は必要ないよね。

 太陽の日に獲った肉だから星の日までには食べないと腐っちゃう! なんて考えもしないもん。

 腐る前に食べ切っちゃうし、腐っても人間のお母様の血を引く私以外はお腹壊さないだろうし。


 そんなことを考えていたら、ふと私を見送ってくれたヴィペールの姿を思い出した。

 相変わらずの魔王()称賛BOTだ。

 さっきもジュルネ王国へ偵察に行くなんて凄いと、滅茶苦茶褒められた。とっても嘘っぽかった。乙女ゲーム『綺羅星のエクラ』の中でも、ヒロイン(ゲーム主人公)の前にいないときはそうだったのかな。


 それでストレスが溜まって、最終的に喜々として魔王を倒していたんだろうか。

 うーん、でもだからって私を褒めるのを禁止しても解決はしないよね。

 一応紅茶をあげたことへの感謝も無きにしも(あら)ず、って気がするし、今日も期待されてる気がするし。


 ゲームの中のヴィペールは霧を纏って光を反射させ、姿を変える魔法を使ってジュルネ王国へ忍び込んでいた。

 敵国の工作員ってやつだ。

 ちょっとした事件でヒロイン(ゲーム主人公)の聖女と出会って共闘し、恋に落ちていくこととなる。


 蛇魔人ヴィペールの本来の姿は銀の髪に銀の肌銀の爪、赤い瞳で人間とはかけ離れている。舌も長くて先が割れている。

 だから魔人だと告白するときのイベントは一番劇的に感じた。

 ほかの魔王(私の)四天王は人間と大差ないからね。


 烏魔人のコルボ―は、背中の翼さえ消してしまえば黒い髪に褐色の肌、銀の瞳で冒険者ギルドのシャルジュさんと髪色以外変わらない。

 この前話した限りでは、ゲームと同じ寡黙で家族思いな性格みたいだった。

 自分の力が強過ぎるから、あえて武器を使って相手と距離を置きたい、っていうのもゲームで言ってた気がする。魔鍛冶以外のところは大体早送りしてたから、定かではないけど。


 獅子魔人のリオンも丸い耳を髪に、尻尾を服に隠してしまえば大柄な人間男性だ。

 今世では会ったことないし、ジュルネ王国へ侵攻しなければ生涯会わないだろうが、『攻略できないバグオジ』のひとりマルス将軍も大柄で筋肉質、つまりこの世界では珍しい体格ではない。

 ゲームでは聖女に対して凄く過保護だった。オート戦闘にすると全ターン彼女に防御魔法かけやがるんだぜ? 大地は炎に弱いから、魔王戦でマニュアル戦闘に戻すの忘れてて何度か死んだわー。


 リオンは私にも少々過保護だ。

 お亡くなりになったお父様の忠実な部下だったからだろう。

 二代の魔王を支え続ける四天王というのは珍しい。


 従兄弟のバルも尖った耳以外は私と変わらないし、そもそもジュルネ王国にいるエルフやドワーフは耳尖ってるし、竜に変化するのは凄いものの元の姿との違いが大き過ぎて、水も(したた)美青年(ヴィペール)が銀に光る鱗肌の蛇魔人に変貌するほうが驚きが激しかった。

 後、バルはすぐに好感度が上昇するので『チョーロー』と呼ばれていたっけ。

 『チョロいヒーロー』の略だ。ちょっとあんまりだと思う。でも前世の私もそう呼んでいた。


 そんなことを考えながらぼーっと飛翔していたら、ジュルネ王国の王都が見えてきた。

 魔王の襲撃と思われても困るので、ほどほどの位置で変化を解く。

 王都を確認したときに、ちらっと見えた大広場に人が集まってたから、今日は七日に一度の交流会の日かもしれないなー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ