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タイトル未定2025/12/29 21:07

 土曜日の昼間、若菜は赤井と一緒に、繁華街にある大手洋品店の中にいた。

 流花と別れた後、赤井から電話が入り「入学式に着ていくスーツを一緒に観に行こう」と誘われた。

 初めて赤井と一緒に出かけた時、若菜は赤井に「入学式に着ていくスーツ、赤井さんに選んでもらおうかな」と言った。

 そう言いたくなるくらい、赤井の服を選ぶセンスは、折り紙付きだった。

 三月とあり、スーツが店内に所狭しと並んでいた。

 女性店員が若菜に何着かスーツを勧める中、赤井は店内を歩き回り、スーツを手にして、若菜のもとに戻ってきた。

「このスーツどう?」

 若菜は、赤井が選んだスーツを手にした。

「可愛い!」

 若菜は、思わず声を上げた。

 女性店員に連れられ、若菜は試着室に行った。

 試着室でスーツに着替えた若菜は、スーツ姿の自分を早速赤井に披露した。

 スーツは黒いスタンダードなものだったが、大きな襟がついたブラウスが、スーツを引き立てていた。

 一目で気に入った若菜は、赤井が選んだスーツを購入することに決めた。

 女性店員がブラウスを箱詰めしている間、赤井は財布を出していた。

 それに気づいた若菜は、慌てて赤井をとめた。

「何をしているんですか!」

「何って、お祝いだよ」

「自分で買います!」

 頑なに断る若菜は足早にレジに行き、赤井が選んだスーツを購入した。

 スーツを受け取った時、女性店員は身長が若菜より少しだけ高く童顔な顔をした赤井を見て、笑顔で若菜に言った。

「優しいお兄さんですね。仲が良いですね」

「はぁ……」

 女性店員が誤解をして言った言葉に、若菜は小さい声を出した。

 赤井は、険しい表情をしていた。

 スーツが入ったケースを赤井が持ち、赤井は若菜に言った。

「今日のお昼を、ごちそうさせて」

「えっ?」

「俺のいきつけの店に行くよ、文句を言わないでよ」

 強引な赤井を初めて見た若菜は、戸惑いながら小さくうなづいた。


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