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暴炎の回復術士 ~火属性ヒーラーが敵も味方も焼きまくる~  作者:
第0章 初めてのダンジョン

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6.パワーレベリング

4階の魔物を駆逐した勢いそのままに5階へ突撃する討伐隊。もちろん全身燃えたまま。

突然炎に包まれた20体の「何か」の出現に大いにドン引く魔物たち。


「討伐せよ!・・・熱っ!!」

「おおおーー!!」


5階も同じような展開で瞬く間に魔物を減らしていき、

最後の大部屋で大量の魔狼をもう少しで討伐、という所で誰かが声を上げた。


「部屋の隅に「悪魔の巣」があるぞおおーー!!」


「何っ!!?」


「悪魔の巣」とはいわゆる瘴気溜まりの事である。

瘴気と呼ばれる負のオーラの集まりで、そこから魔物を生み出し続けるという厄介な特徴がある。


ダンジョン内の魔物が異常に増える主原因であり、対処法は聖属性の武器や魔法、そして浄化スキルが有効となる。


もし浄化されなくても大体は2~3日で魔物が沸かなくなり、しばらくすると消えてしまうが、

残った瘴気が移動した先で魔力を集め、また悪魔の巣となって魔物を生み出してしまう。

そうして消えるまでに沸いた魔物がキャパオーバーとなり、ダンジョンの外に出てくるのだ。


「やはりあったか・・・よし、聖属性魔法か浄化スキル持ちはただちに・・」

「待ってください!!」


すぐに悪魔の巣を駆除しようとしたノートンに食い気味に割って入る。


「5階の魔狼は全て討伐しましたよね?」

「あ、ああ・・。君のおかげでな。後は悪魔の巣を破壊するだけなのだが・・」


「この悪魔の巣と呼ばれる瘴気溜まりは無限に魔狼が沸くんですよね?」

「そうだな、5階には魔狼とゴブリンしかいないが今回の巣は魔狼しか沸かないらしい。」


ニヤリと笑うケンゴ。


「それって、パワーレベリングに最適な無限湧き装置じゃないですか!!」

「は、はぁ・・・?」


生粋のゲーム脳である彼はこんな美味しい経験値稼ぎはないと熱弁を開始する。


「周囲に魔物はもう居ませんし、巣からしか沸かないので危険性はほぼありません。

沸いてすぐは魔狼の動きも鈍いので、そこを交代で討伐すれば経験が稼げて相当なレベルアップが見込めます!」


「いや、しかしだな・・・」


悪魔の巣をそんな風に活用できると思ってなかったので心が揺れ出すノートン。


「皆さんのレベルは大体20前後ですよね、1日湧き狩りを続ければ25レベルには上がりますよ。

我々がレベルアップする事で他の冒険者やギルドの負担も減らせます。


魔物が沸かなくなったらすぐ浄化すればいいだけです。移動される事もありません。」


「む、むう・・・(そ、そんなにか・・・)」


(た、確かに一度魔物を討伐すると再度沸く(リポップ)までには1時間ほどかかる。)

(それが2~3分ほどで数匹湧き出てくるうえに動きも鈍い、つまり狩り放題・・・ゴクリ)


(しかしギルドに信頼され託されたリーダー役だ、妥協点を見出さねば・・・)


彼は美味しい経験と討伐隊リーダーの立場を天秤にかけ考えた。

そして解決策を導き出す。


「この中に6~10階の様子を見に行ける者はいるか?魔物と戦わないスキルを持っていれば名乗り出てくれ。」


「おう!俺は隠密(ハイド)ってスキル持ちだ。魔物に気付かれずにボス部屋まで行けるぜ。」


「そうか。リッキー、10階までひとっ走り様子を見てきてくれるか?原因がこの階の悪魔の巣なので多分下の階は大丈夫だと思うが。」


ノートンは魔狼の異常湧きの原因である悪魔の巣が5階にあるので、それより下の階は変わっていないと判断した。


「いいぜー、だがしっかりとイロ付けてくれよ!」


「ああ、お前が偵察中に経験が稼げない分は魔石を多めに渡そう、皆もそれでいいか?」


全員満場一致で頷く。


「ギルドには「5階にて悪魔の巣を発見した」と今から魔道鳩を飛ばす。」


「そして「安全な状態で悪魔の巣を観察できる状況を作れたので、24時間経過観察後に浄化し地上に戻る」と付け加える。」


「おおおーー!!さすがリーダー!」


皆一斉に沸き立つ。ケンゴの機転で悪魔の巣を美味しい経験稼ぎとしか見れなくなった彼ら。


「よし!各パーティで交代で狩るぞ、休憩する者はしっかり休んでおけ。」


「さぁ、狩りの時間だ(カリノジカンダ)・・・!」


「うおおおおお!!」

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