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暴炎の回復術士 ~火属性ヒーラーが敵も味方も焼きまくる~  作者:
第一章 社畜廃人ゲーマーおじさん召喚される

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28.美味しい食事と自画自賛

部屋を出て中庭のテラス席で遅い食事を取る。


忙しく時間を惜しむ魔法使いたちの為に片手で食べられるものが多い。

ホットドッグやタコスに似たもの、サンドウィッチ、いずれも栄養も考えて野菜がたっぷり入っている。


ガッツリ食事する用にシチューやステーキ、果てにはフルコースまであるそうだ。

さすが王城内に勤務するエリート集団「宮廷魔導士」の待遇は別格である。


スティング部下のマナ、ナミがテーブルに色々な種類の料理をどんどん置いて来る。


「え、あ、あの、こんなに食べられません・・・。」


「そう思うでしょう?普通の人ならそうなのですが、魔法使いはかなり大食いになってしまうんですよ。」


「は、はぁ・・・?」


「当たり前の話になりますが、魔法を使うと体内魔力(MP)を消費しますよね。運動すると体力(HP)を消費するように。」


「魔法が使えない人と違って魔法使いは体力も魔力も使うので、一般人と比べると2倍腹が減る。という感じです。」


言われてみれば確かに普通の空腹とは違う、身体は激しく栄養補給を求めている気がする。


納得しながら料理を食べてみるとどれも美味しい!

簡単な料理の部類に入るホットドッグやサンドウィッチすらも絶品。


特にキャベツをカレー粉らしきもので炒めてパンにたっぷり入れ、焼きたてのソーセージを乗せたホットドッグが美味すぎて5本も食べてしまった。


(この世界はカレースパイスあるんだな・・・。異世界の料理はまずいらしいけど良かった。)


スティングが言った通りその他にも並べられた料理を美味しく頂きまくり、さらにおかわりまでしてやっと満腹になった。


(なるほどコース料理がある訳だ。それ位余裕で食べれるな。)


「ごちそうさまでした、どれもすごく美味しかったです!」


「はは、ケンゴさんのお口にあってよかったです、料理人たちも喜んでいましたよ。」


そう言われて調理スペースの方を見るとシェフとおぼしき人たちが嬉しそうにこちらを見ていた。

見られていたのね、と恥ずかしくなりながら手を振って応える。


マナとナミがテーブルの皿を片付けてくれて食後のデザートも出されかけたが丁重にお断りした。


(お城のスイーツなんてめちゃくちゃ美味しいに決まっている・・・。そして俺は食べだすと際限なく食べてしまうブレーキの壊れたダンプカー!・・・もう成人病にならない為にもこの世界では節制する・・・っ!)


スイーツを食べるのは魔法の研究が終わってから、と料理人に約束し、スティングたちと軽く談笑して別れ、部屋に戻った。


そして一人になって・・・抑えていたあの感情が爆発する。

そう、スティングたちの前では火を発現したり動かしたりするのをたいして驚かずに淡々とこなしていたが・・・。


(うおおおおおお改めて考えるとやべええええええ!!魔法が使えちゃってるううう!)


(すごいすごいすごい!凄すぎる!!普通の一般人が突然強力な飛び道具を持ってしまった気分!これぞチート!格ゲーならゲームバランス崩壊ですよ奥さん!)


自分の魔法使いの素質に驚きトキメキながらも淡々と魔力操作を鍛錬し、長時間ハイテンションプレイで感情を騙していたのだが、晩飯を食べて落ち着いてから一人になるとやはり最初の原点に戻って大感激してしまった。


(魔法いいなあああ!楽しいなああああ!もういっそ火の魔法使いになってしまおうか・・・!)


部屋中を飛び跳ね、火を発現させ魔力操作で火と一緒に踊り回っていたその時、


「あ、あの・・・」


か細い声に気付いて振り返るとドアが少し開いて少女がこちらを見て驚いていた。


「ヒュエっ!?・・・ま、マミさん?」


「ナミです・・、お師匠様が明日の朝食の時間に伺います、との事です・・・。」


「そ、そうですか!あ、ありがとうございます!」


「で、ではこれで・・・おやすみなさいませ・・・。(バタン)」


スティングの用件を伝えに来ていたナミにガッツリと歓喜の踊りを見られ、途端にこっ恥ずかしくなる。


「こ、これくらいにしておこうかな!体力と魔力回復の為にもう寝よう!」


そう自分に言い聞かせ、隣の部屋のドアを開けベッドにスワンダイブする。

10分ほど見られた見られたと悶絶していたが暴食による血糖値スパイクで気絶するように眠ってしまった。

現代世界での教訓は何も生かされていない様である。

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