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暴炎の回復術士 ~火属性ヒーラーが敵も味方も焼きまくる~  作者:
第一章 社畜廃人ゲーマーおじさん召喚される

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21/49

21.重大な欠陥

「はぁ・・・、怒涛の一日だったな・・・。」


しんと静まった知らない部屋で今日の出来事を振り返る。


・元の世界で帰宅中の交通事故


・瀕死状態で異世界へ


・召喚されたら傷完治&若返り(この世界の女神様のおかげ)


・筆頭宮廷魔導士スティングの現状説明+魔力枯渇でぶっ倒れ


・やる気になった所に神官オブライトの鑑定で「火属性魔法」スキル判明


・魔力枯渇でぶっ倒れ今に至る


(うーん急展開すぎる。異世界小説の主人公は高確率で神様に会って説明してもらってたのに。)


不幸な交通事故で異世界召喚されてから立って話を聞いていただけだったのだが、

若返ったとはいえ元おっさんにはHPもMPも削られていくような内容の濃い話だった。


(しかし魔力枯渇したらあんな気持ちよく気絶できるんだなあ・・・。

でも戦闘中に魔力使い切って寝てしまったら無防備状態。間違いなく死ぬよな・・・。


あ、そう言えば魔力を使い切ると魔力量が増えるってのを読んだ事がある、増えてるかな?

えーっと、自分を鑑定ってどうやるんだ?あ、もしかしてあの言葉か・・・?)


寝ころんだまま、すーっと息を吸って唱える。


健吾「ステータスオープン!」


静寂な部屋に響く一声。

小説の主人公達なら8割が成功する、魚群よりも信頼度が高いイベントだ。


しかし、パチンカスな彼の願いは届かなかった。しばらく待ったが何も起こらない。


一向に表示されないステータスウィンドウ。この世界には無いのだろうか。

ともかく激熱演出は残り2割の失敗の方だったようだ。


(えええ!これじゃ増えたかどうか分からないじゃん!しかもステータス出ないと余計に恥ずかしい・・・。

またオブライトさんに鑑定してもらわないといけないのか?め、面倒な・・・。

まぁそこはまだいいとしても、これから先どうしよう・・・。)


彼の(ゲーム内で)得意な回復術士(ヒーラー)の職は聖属性魔法でないと回復魔法を覚えられない。

授かった火属性魔法はバリバリの魔法攻撃特化職。

水魔法にはヒールに似た回復魔法もあるそうだが、火魔法には全くないらしい。


(昔から何を遊ぶ時でも「攻撃する側」ってのがあまり好きじゃなかったからなぁ、

まぁ世界の危機らしいからそんなぬるい事言ってられないんだけど。)


一見すると平和主義者のようだが、彼は優柔不断で気が弱いだけのヘタレである。


回復術士(ヒーラー)に未練たらたらながらも火属性魔法に歩み寄ろうと考えを巡らせる。

照明のない、月明かりだけの部屋で思考を始めて3分後、重大な欠陥に気付く。


(あれ、ちょっと待って。悪魔の巣はダンジョンの奥で魔物増やすって言ってたよな!?

ダンジョンみたいな場所で火魔法って超地雷キャラじゃないか!最悪酸欠や一酸化炭素中毒で死ぬぞ!)


(森の奥地・・・でも無理だ、開けた場所だったとしても少しでも草が生えてたら延焼してしまう。)


(ゲームの世界じゃ平気でもリアル世界では大惨事・・・。火魔法使えねえええ。)


大体が地下に存在し密室空間であるダンジョン、緑生い茂る森の中、どう考えても火魔法は向いてない。

しかも単体魔法が少なく、レベルが上がるごとに強力な範囲魔法ばかりになるという悪循環。


(照明代わりの小さい火くらいしか出せないじゃん、森じゃそれすらも出せん・・・。)


魔法は強いのに行かなければいけない場所に全く合ってないという皮肉。

使えば敵味方どころか自分すら焼死する可能性。

魔物を焼き払いながらパーティで活躍するのも悪くないかと思っていた矢先の絶望感。


(起きたらまたスティングさんと相談だな・・・)


広いフィールド以外での使い勝手が悪すぎる火魔法に絶望しつつも、

肥満による無呼吸症候群が起こらなくなった若い身体はあっという間に寝付いてしまった。

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