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暴炎の回復術士 ~火属性ヒーラーが敵も味方も焼きまくる~  作者:
第一章 社畜廃人ゲーマーおじさん召喚される

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18/48

18.鑑定の儀

「だ、大丈夫ですか!?」


俯いて苦しそうにするスティングに駆け寄る。


「だ、大丈夫です・・・お見苦しい所をお見せして申し訳ありません。

し、しかし咄嗟にマジックボックスを開いて中に収納しましたので床は汚れておりません・・。」


こちらを振り向きキラリと白い歯を光らせ笑うイケメンの口には胃液が垂れていた。


確かにスティングの口の下には異空間に繋がるマジックボックスの入り口が開いている。

吐瀉物を床にぶちまけてしまう前に取った最善策で素晴らしい対応なのだが、彼が小声で、


「あ、場所指定しなかったから中身に全部かかってる・・・。」


と言っていたのが聞こえてしまい、いたたまれなくなる。


「す、すいません、禁忌である異世界召喚術は莫大な魔力を必要とする為、私の魔力のほぼ全てを使っていたのですが、

し、召喚成功の喜びで気が高ぶってしまい今まで忘れていましたね・・・。」


顔だけこちらへ向けて爽やかに笑っているが、体は完全にうつ伏せに倒れていて軽くホラー状態。

体の力も尽きてしまったらしく、部下と思われるローブ姿の数人に介抱されている。


「ひ、非常に残念ではありますが、この先は部下のマナとナミが陛下の元へお連れ致します。

た、頼みました・・よ・・・(ガクッ)。」

「す、スティングさああああん!」


最後まで紳士(?)な振る舞いを見せてくれた彼はガクンと頭を垂れて気絶、部下に抱えられて退場した。


その後国王陛下夫妻への挨拶があったのだが、面白イケメンのインパクトが強すぎて全く頭に入らなかった。


王様への挨拶を社畜時代に培った営業トークでなんとか乗り切った後、

隣の部屋から水晶を持った神官のような人が現れ、中央に置かれた台座に水晶を乗せる。


神官オブライト「初めまして、オブライトと申します、鑑定のスキルを持っております。

僭越ながらケンゴ様のスキルを鑑定させて頂きます。」

「は、はい。よろしくお願いします。」


(おおー、来ましたよ!異世界モノと言えばコレ!お約束の鑑定の儀式!

スティングさんが魔力と魔力量を絶賛してたのでほぼ魔法系スキルは確定。


「ネトゲで回復術士(ヒーラー)をやってたから波長が合って召喚された」説を信じるならば、

貰えるスキルは回復術士(ヒーラー)が使える魔法・・・回復魔法がある聖属性だろう。


回復術士(ヒーラー)以外やった事ないし、回復術士(ヒーラー)じゃないと何で呼ばれたのか分からんしな・・・。

よーし、パパ回復術士(ヒーラー)を極めて世界を救っちゃうぞー!)


てな事を考えて興奮しながらオブライトに鑑定をしてもらう。

健吾の頭の中は完全に回復術士(ヒーラー)のスキルを授かると思い込んでいる。


オンラインファンタジーゲームに20年を捧げた職業、回復術士(ヒーラー)

ラスボス戦、攻城戦などで大活躍した健吾の、経験技術立ち回りが丸ごと活かせる職である。


現代社会では社畜な不摂生オヤジだった彼が唯一誇れたゲームの中の輝く分身、それが回復術士(ヒーラー)


(世界を救う為に呼ばれたのならやりましょう、怪我も毒も呪いも全てお任せ!誰一人死なせません!

さあ!回復術士(ヒーラー)のスキルをこの手に!!)


なぜか置いていた水晶は使わず、オブライトが健吾へかざした手が眩しく光り、鑑定が終わる。

彼はゆっくりと目を開け、予祝状態の健吾に鑑定結果を告げた。


「あなたが授かったスキルは火属性魔法です。」

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