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転グレ

王宮の華麗なるお茶会〜紅茶とお弁当と私〜

作者: Alicia Norn

本編が完結している「転生したらグレーテル」の番外編をなろうラジオ大賞ように短編で書いてみました。

興味があったら、本編の方ものぞいてみてください。

 ことの起こりは私が事件に巻き込まれて前世の記憶なんぞを思い出したことに付随する。森の中で目覚めたときは本気で自分が物語に転生したと思ってた。この転生って言葉だって前世の知識。でも、その前世の知識は私とすぐそばに眠っていたイケメン兄を救い大魔法使いと知り合うきっかけをくれた。事件?それはもう大事件に巻き込まれてて...ってその話はまた別の機会にねっ。ともかく、事件が解決してすべてが丸く治まったら、速攻で王宮に呼び出されてしまった。しかも王妃さまに!どうやら私の前世の記憶のことが気になったみたい。ましてお母さまが、私の前世レシピのことを王妃さまに話しちゃったもんだから逃げられなかった。


 「グレース。きょうは非公式のお茶会よ。気楽にしてね。」

専属侍女を連れて優雅な姿であらわれた王妃さまは、この国を治めるのにふさわしい威厳と人をひきつけるカリスマ性、そして誰もが呼吸を忘れるほどの美しさをもつ女性だ。

 「ご無沙汰しております。本日はお招きありがとうございます。」

前世が一般人でも王妃さまを前に失礼をするわけにはいかない。記憶を取り戻して無事に所作を思い出した私はできるだけ優雅に一礼する。

 「あなたのお母さまからいただいたレシピを使って、いくつかスィーツを用意させてみたの。一緒に召し上がって。できればあなたの意見を聞かせてもらいたいわ。正しく再現されているか知りたいの。」

 これはまた、大変な任務をまかされてしまった。ドキドキしながら王妃さまの後に続いて歩く。美しく整えられた小路を進んでいくにつれて気づいてしまった。


 ‘これって王族のみが入ることが許されるバラ園への道では?’

悪い予感というのはなぜ当たるのだ。案内された場所は王宮バラ園内の四阿だった。お茶会用のテーブルが整えられていたその場所に促されるまま着席する。そして整えられたテーブルを見て私は固まった。そこには、小さなお茶会に定番のスリーティアーズに並べられているはずの軽食がなく、あるのは小さな木箱。そしてその木箱の中に軽食が並べられているのだ。


 「お弁当、と言ったかしら?」


頭に浮かんだ言葉をそのまま王妃さまが言葉にした。テーブルに用意されていたのはまさしく‘お弁当’だった。


 ‘これまちがってますって言えない...どうしよう’


必死で返答を模索しながら令嬢必須スキル‘すまし顔’でお弁当を前に優雅に紅茶をいただく私であった。

ネタバレにならないように気をつけましたが不安はあります。

1000字では、グレースがこの危機をどう脱するのかまでは書ききれませんでしたが、皆さんの想像にお任せしたいと思います。それにしても、王宮のしかも王妃さま主催のお茶会でお弁当が出てきたらびっくりですよね。一体、グレースのお母さまはどんなふうに説明したのでしょう...そっちの方が謎です。


本編はコチラから↓

https://ncode.syosetu.com/n8020jn/

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― 新着の感想 ―
王妃さまのお茶会! それは……突っ込めませんね。 でもそのお弁当、どんな中身なのかとっても気になります! 王宮の味……美味しいのは間違いない。 ……私の想像では、グレースは令嬢スマイルでそのまま…
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