灯火 6
この喉越し、今日も最高。
一気に半分近く飲むと、少し酔いが回った気がした。
ビールを飲むと、何故か無性に悠さんにくっつきたくなった。
ビールを持つ手以外の身体の全てを彼に預ける。
缶ビールの中身の殆どを飲み干した悠さんは、私を腕の中に入れてくれた。
「ふふ、悠さんと飲むビール、美味しいですね」
彼は缶ビールの残りを飲み干して空き缶をローテーブルに置いた。
「美咲、まだビール残ってんの?」
「まだあと3分の1くらい…かな?」
「早く飲み干しちゃえよ」
耳元で甘く囁く声。一生この声を聞いていられたら幸せだろうな。
「ねえ悠さん。ここでなら、酔っ払ってもいい?」
いい声の主を見上げる。うん。今日も私の彼氏様はかっこいい。男前だ。
「酔っ払っいそうなのか?」
「ん…ふわふわしてきて…。私、ちょっと疲れてるかも」
出来れば酔っ払ったまま、ベッドにダイブして眠りにつきたい。
悠さんの顔が近づく。触れるだけのキスをされた。
「もうベッド行く?」
「行こうかな…でもまだ全部飲んでなくて」
「いいから」
横抱きにされる。悠さんの首に腕を絡ませる。彼の首筋に唇を寄せた。
寝室のベッドに降ろされる。
布団を手繰り寄せていると、悠さんもベッドに入ってきた。
「悠さんも、もう、寝るの…?」
「寝ないよ」
「じゃあ、なんで…?」
「続き、するって言ったろ?」
「え、私、眠い…」
「そのうち目、覚めるって」
唇が重なり、舌が侵入して暴れ出す。
「ビールの味がするな」
目を細めた彼に、パジャマの下には何も身に付けていなかった膨らみを攻められる。また甘い声が出てしまった。