雷声 2
恐怖で身の毛がよだつ。
「嫌!やめて!離して!」
「やめない。ほら、騒ぐと胸揉まれてんの、ご近所さんにバレちゃうよ?」
荒い息と共に如何わしい声が耳に流れ込む。
「離して!いやあっ…!」
廊下の壁に身体を押し付けられ、身動きが取れない。
唇を奪われそうになって顔を背ける。頬に痛みが走る。顔を引っ叩かれたと気づいた時には唇は塞がれ、ざらざらした桜汰の舌が咥内を犯していた。
硬くなった桜汰のそれを押し付けられる。服の中に桜汰の手が侵入し、ホックを外された。直に胸を揉みしだかれる。気持ち悪い。もう私の身体は、全身が桜汰を拒否していた。
「や…めて…おねがい…」
全身が総毛立ち、顔は涙でぐちゃぐちゃになっていた。
「どうして?前はあんなに感じていたじゃないか。そのうち良くなるから…それとも、胸揉んだだけじゃ物足りない?…でもここじゃな…マンションの住民に美咲の身体を見せるのは惜しいから、とりあえず美咲の部屋行こうぜ」
「嫌だ!帰って!お願い!」
「美咲…?」
美香子叔母さんがエレベーターから出てきた。
「離れなさい!警察を呼びますよ!」
桜汰が舌を鳴らして私の身体を拘束する力を緩める。
すぐに離れて叔母の後ろに身を隠す。