表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Emerald  作者: 藍沢 咲良
47/237

一歩 10


「えっ…?」

目が泳いでしまう。


「服、借りちゃうぐらい仲良いんでしょ?」

その、微笑ましいものを見るような慈愛に満ちた微笑み、桜汰と別れた今の私には凶器でしかない。


「その…彼とは、別れました」

「えっ…⁉︎」

美香子叔母さんが目を見開く。それなら何故、男物の服を洗濯する状況になるのかとその表情が問いている。


「あ…ええと…その、これは私の服で…。その、流行ってるんですよ、メンズサイズを着るのが」

早口でまくし立てる。

「そ、そう、なの…」

「じゃ、私スーツだし、着替えてきます」

茫然とする美香子叔母さんを置いて自室にのある2階へ急ぐ。ドアを閉めてふうっと息を吐いた。


誤魔化せた…?いや、誤魔化せてないだろうな。

説得力はほぼゼロだ。


明日からの授業、1学期の間、問題無くこなせたら本当に常勤と一人暮らしを検討しようと心に誓った。



それはそうと、この服を悠さんに返さないと。

『昨日は服ありがとうございました。洗濯ができたのですが、お渡し出来そうな日はありますか?』

メッセージを送信した。忙しくてすぐには既読は付かないだろう。マダムの総攻撃を受けていた悠さんの姿が浮かんで、1人でくすくす笑ってしまう。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ