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Emerald  作者: 藍沢 咲良
42/237

一歩 5


職員写真の撮影を終え、今日の昼食は歓迎会を兼ねて全員で食べることになっていた。



歓迎会はちょっといいお店で宴会になることが多い。

でもこの山奥では帰りの足に困るので仕出し弁当とケーキにしたんだそう。


歓迎会の会場は学校内、2階の畳の敷いてある憩いの場とも呼べそうなスペースだと聞いた。行ってみるともう既に長机とお弁当が準備されていた。


右隣には教頭、左隣には5・6年担任の安達先生という席に案内される。



「結城先生は小学校に行かれることが多いですか?」

「そうですね…まだ小学校にしか行ってないです」

教頭とはほぼ初対面なのだから無難な話になってしまう。


「安達先生はS市の中学校でしたっけ?」

黙々と仕出し弁当を食べる安達先生に教頭が声を掛ける。

「はい。そこそこやんちゃでした」

実感の込められた遠い目を見るに、結構な苦労をしたのだと推察した。

「安達先生、専門教科は…?」

社会です、と私の問いに答えて湯呑みに入ったお茶を飲む。

「結城先生は?音楽ですか?」

「私は国語です。…すんません、音楽引き受けちゃって」

「いや、音楽科じゃなくても得意な方にやって頂かないと音楽苦手な私らは涙目になっちゃうし」

「でも、国歌、指揮されてましたよね?」

「音楽主任を割り当てられちゃったから仕方なく、ですよ。指揮だったら中学校の合唱コンクールで中学生と一緒にやってましたからね」



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