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Emerald  作者: 藍沢 咲良
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小濁り(ささにごり)


桜汰にしばらく会っていないからだ。




着任の挨拶と打ち合わせの帰りに寄ったゴッホの池。

そこから車で少し走った先にあったログハウス風のカフェ『KURUMI』での出来事。


あれからずっと、頭から離れない。



初対面の男性に抱き止められたなんて!



私の不注意なんだけど。囲炉裏を囲んで長時間正座していたのだから脚が痺れているのは簡単に予測出来たことだ。立ち上がった時には問題無かった。何とか歩けると思っていた。なのにどうしてふらついた、私。


気がつけば至近距離に整った顔。汗と煙草とシトラスの混ざった匂いに包まれて。今でも思い出して赤面してしまう。慌てて体を離したのにまたしてもふらついて。悠さんに更に抱き止められて。腕の逞しさに更に驚いただなんて言えない。


レジで私の会計を待っていた勝雄さんは目を丸くしていた。


何とか段を降りてお会計を済ました。


「脚、大丈夫…?」

「大丈夫です。…お騒がせしました」

「またおいでね」

「はい、また来ます」


それだけ言って店を出た。

恥ずかしくて悠さんの顔は直視できなかった。

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