表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Emerald  作者: 藍沢 咲良
178/237

対面 10


「えっ…沢山、ですね。時数とか、それでまわるんですか?」

私の担当教科の多さに美和さんは驚いたようだ。

「うちの学校、山奥で。全校で20人しかいないから、家庭科と音楽は2学年合同の複式なんです」

「だからか…。私、4年生の少人数指導やってます」

ずっとにこにこしてて、話しやすい人だな。


「あの、修学旅行で東京に来てたって事は、その中学校はどちらだったんですか?東京ではないですよね」

「S市って、わかります?」

「S市…お隣です。私、鷺山に住んでるので」

「えっ!私、S市の星ヶ丘中にいました」

「S市の星ヶ丘中…あの、安達先生ってわかります?安達友香先生。今同じ小学校なんです」

「えっ…黒髪ボブで、眼鏡掛けてます?」

「そうです」

「私、星中でご一緒してました!え、嬉しい!こっちで安達先生の話ができるなんて!ねぇ誠、美咲さん、安達先生知ってるって!」

ぱあっと表情が明るくなる。さっきの一ノ瀬さんとほぼ同じ表情。夫婦って顔が似てくるっていうけど、こういう事なのかな。


「え、マジか。そういえば黒瀬さんのいる柿山って、S市近かったもんな」

「美咲さん、安達先生と同じ小学校なんだって」

「そうなんすか。世間狭いな…」

「その小学校の近くに、俺の勤務してる研究所があるんだよ」

言いながら、膝の上にあった私の手に、悠さんは指を絡めてきた。


「じゃあ、2人の出会いは柿山で、ですか?」

一ノ瀬さんが目の前にあった肉料理を平らげると、追加注文をしていた。スラっとした見た目に反して、沢山食べる人らしい。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ