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Emerald  作者: 藍沢 咲良
168/237

理由 15


水はもう飲み干して、これ以上流れてくることは無いのに、口づけは終わらなかった。

「ん…悠、さん…?」

膨らみをそっと包まれる。先端を弾かれ、また甘い声が出る。肌に直接当たる彼自身が硬くなっているのを感じた。

「待って…」

「ん?何?」

不機嫌そうに動きを止めた彼は、また唇を重ねようとした。

「ねえ、待って!もう沢山、したでしょ?」

「俺まだしたい」

「私はお化粧落として、もう眠りたいの」

「じゃあ、風呂に入ればいい」

「え?」

「お湯が溜まるまで、美咲の身体洗ってやるよ。隅々までな」

言葉を失う私の手は、今度はお風呂場へと引かれていった。



「ねえ、悠さん…私、もう、限界…」

「しょうがないな。今日はここまでな。ベッドでは眠らせてあげるよ」

言葉通り、本当に隅々まで身体を洗われた。素手で触られるのとは違って、ボディソープの(ぬめ)りが加わると、また違った刺激に翻弄されてしまった。ぐったりと悠さんの鎖骨に頭を預ける。

「悠さん、なんでこんなに元気なの…?」

「美咲に言われたことが嬉しかったから、かな」

ふにふにと私の双丘の感触を楽しむ悠さんの声に振り返ると、彼は破顔していた。

その、少年のような笑顔が可愛くて、愛しくて。思わず彼の首に腕を絡めて頬に口付けた。一度では満足できなくて、頬に、首筋に、何度も。


「美咲…俺、これでも我慢してるんだけど…」

あっという間に硬度を取り戻した彼は私に立ち上がるよう促した。

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