表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Emerald  作者: 藍沢 咲良
143/237

静黙 1


「美咲の酒好きなくせに酒弱いのは、お父さん似だったんだな」

両親への挨拶を終え、私達の部屋に帰ってきた。


「夕食、どうしようか?今から作るのは大変だろうからデリバリーにする?」

早くも腕に包まれ、耳元で甘い声を囁かれた。唇を食むように重ねる彼は、デリバリーが届くまでに私を食べ尽くしてしまうだろう。


「悠、さん…今日は、大将のお店に、行きませんか?」

「大将?」

予想外だったのか、彼の手の動きも表情も止まった。


「そう、だな…俺達が結婚するってそれとなく報告しても、いいな」

「じゃあ、行きましょう」

帰ったら続きするからな、と耳元で囁かれ、頬が熱くなるのを感じた。





「いらっしゃい!…あら、悠くん。美咲ちゃんもお揃いで」

「女将、こんばんは。カウンター空いてる?」

「空いてますよ。最近、悠くん全然来なくなっちゃったから指定席は違う人に取られちゃってたのよ」

「すいません…美咲のご飯が美味しくて」

「あら、一緒に住んでるの?もう、お熱いんだから」

立ち話に花を咲かせる女将に大将が「女将、案内して」とボソッと告げた。

「私ったら、つい。そちらのお席どうぞ」

貫禄ある微笑みって安心感あるな。女将に勧められ、悠さんのかつての指定席に座った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ