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Emerald  作者: 藍沢 咲良
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暁天 9


「……うん。ここの天麩羅、美味しいです」

真剣な表情で食べる白井先生は、料理上手らしい。食べるのが好きなだけ、と本人は言うけど、大事な事だと思う。


今日のランチのメインは鮎の塩焼きで。かぶり付くならまだしも、箸で鮎を食べるのは難しい。秋刀魚を食べるのとは訳が違う。


鮎に苦戦しているとカランコロンとまたドアの鈴が鳴った。


「おっ…悠、いいところに来たな」

「ん…?かっちゃん、何かあんの?」

「美咲ちゃん、来てるよ」

悠さんと目が合った。と同時に、安達先生と白井先生も悠さんを見た。


視線を合わせて無言で頷くと、悠さんは囲炉裏の席に行った。


「悠、いいの?」

「何が」

「美咲ちゃんと同じ席じゃなくていいの?」

「今日はいいの。俺、ランチね」

それだけ言って、悠さんはスマホの画面に集中した。




「……で?結城先生?」

「何です?」

過去最高に楽しそうな表情を浮かべる安達先生に向かってポーカーフェイスを作る。

「いやスルー出来ないよね?白井先生?」

「……早く白状しましょうよ、結城先生?」

白井先生まで楽しそうだ。


「ねぇねぇ、結城先生?」

天麩羅を食べ終えた白井先生はまだ追及をやめないらしい。

「彼氏、です」

「おお。やっぱり」

にこにこの止まらない安達先生は知らぬ間に鮎をクリアしていた。


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