オカマだけど楽しく暮らせるか心配です!
よろしければブックマーク、評価お願いします。
作者の励みになります!
それから白鳥は見事に泰三と関わることなく学校生活を送り友達を順調に作り、その美貌から告白も数十回は受けているらしいがことごとく断っているらしい。
「じゃあこの文章日本語に訳してくれる? 白鳥さん」
すっかり先生にも気に入られている。
「はい、『私が彼に言ったこととあなたが彼から聞いたことは全く違います』」
「正解流石白鳥さんね」
「なぁ白鳥さんってすごすぎないか?」
「急にどうしたのよ」
先生が黒板に書いている隙に後ろを向いて何を言うかと思えばまた白鳥のことか
「勉強もできてスポーツもできる、それに性格も悪くないしなんといってもあの美貌! もう完璧としか言えないよ」
「確かに勉強もスポーツも美貌も認めるわ、でも一つだけ間違っているわ、あの子の性格は糞よ糞」
「そりゃあ、お前は白鳥さんに嫌われているからなあ、でも唯一嫌っているのはお前くらいだぜ?」
「なんでそこまでオカマを毛嫌いするのかしら、あたしには理解できないわ」
「生理的に無理とかなんじゃねえの?」
「生理的ね……」
「ぶっちゃけさあ」
!! 中村の後ろから先生が睨みつけている
「中村く~ん?」
「ゲッ!」
「教師に向かってゲッとはなによゲッとは、罰として教科書89ページを全部訳してきなさい」
「え~~、そりゃあないよ先生~」
「これに懲りたなら次からは後ろ向いておしゃべりしないことね、盛岡くんも次は罰を与えるわよ!」
「わ、わかっていますわ」
とんだとばっちりだ。
ん? 白鳥が冷たい目で睨んでいる。
「ふん!」
見つめ返すと不機嫌そうにあっちを向いてしまった。
授業も終わり昼休み、いつものように独占場所の屋上にいると誰かが屋上へのドアを開ける音が聞こえた。
「ゲッ」
「ゲッとはなによ失礼ね、教科書全訳させるわよ」
「キモッ、話しかけないでってい言わなかった? それに教科書全訳くらいわけないし。」
「くううううううううう」
ことごとくむかつく、女子でここまでむかついたのは初めてではないだろうか。それほどまでに白鳥が憎たらしくてしょうがない。
「ていうかあなたどっかいってくれない?」
「残念ね、ここはあたしのベストプレイス。ポッとでのあなたなんかには譲る訳にはいかないわ」
「なにがベストプレイスよ、お気に入りの場所って言えばいいでしょ……気持ち悪い」
……なんなのかしらこの子いちいち発言がむかつくわね
こうなったら奥の手を使いましょう。
「んふふふふふふふふふふふ」
「…………」
まるで汚物でも見るような目でこちらを見つめた後、ため息をついてそそくさと消えていった。
「ふっ、敵なし」
相変わらず屋上争奪戦は無敵を誇っている。昼休みが終わりに近づき屋上に続く階段を下っていると
「白鳥さん!? 屋上にいるはずじゃ!?」
「あぁ、ごめんね、屋上先着がいたみたいで居づらくてここで待ってたんだけど、ダメだったかな……?」
「い、いや全然!」
あの子は確か昨日あたしの悪口を言っていた子ね
「そっか、良かった! それで、話ってなにかな」
「あ、うん、そ、その、僕と付き合ってください!」
すると一瞬明るかった白鳥の顔が暗くなったのがわかった。しかし告白した本人は気づくことはできてないようだ。
「……ごめんね、私今はだれとも付き合う気がないの」
「そ、そうですか……わざわざ呼び出してすいません」
「ううん、いいのよ、じゃあ私はそろそろ教室に戻るわね」
私に対する態度とは真逆ね、それにしてもなんであんなにオカマ嫌いなのかしら
「元気出しなさい、男なら一度や二度振られたくらいで気にしないの」
「お前は、オカマの…見てたのか」
「偶然ね」
「そうか…この前は悪くいったのにありがとうな」
「構わないわ、人は自分と異なるものをみると否定したくなるものなのよ。あたしも昔はそうだったわ」
「そうなのか…じゃあ俺も教室に戻るよ」
「ええ。」
それから教室に戻ると、白鳥は心なしか最初にあった時よりやつれているような気がする。
帰りのホームルームを終え自宅への道を辿っている途中、忘れ物があることに気づき教室に戻ると夕暮れに染まる教室の中に一人うかない顔した花が咲いていた。




