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オカマだけど迷子と出会いました!

「な、なにを言ってるの!? 真緒ちゃん」


 洋服屋の前で玲子が会計を済ますのを真緒ちゃんと二人で待っていると、思ってもみない発言が飛んできた。


「私そういうのには敏感なんだよね~、今の泰ちゃんはそういう顔してたよ」


「べ、()()()にそんなことは無いわよ?」


 急に変なことを聞かれて焦って否定しようとしたため、噛んでしまった。


「やっぱりね」


 思った通りと焦った態度を見てニヤリとする真緒ちゃん


「い、今のは真緒ちゃんが急に変なことを聞いてくるから!」


「はいはい、わざわざ言わなくても分かってますよ」


「いやいや、絶対に分かってないわよね!?」


「でも負ける気はないけどね?」


 そう小声で言うと、後ろから玲子が走ってきた。


「なになに? 何の話をしてるの~?」


「別に何でもないよ? それより次は私のに付き合ってくれる番だよね! さっ、行こ行こ」


そう言うとこちらに微笑みかけ、艶やかな髪をなびかせながら先へ向かった。


「え? う、うん。行きましょ」







「わー、この下着かわいいっ!」


 その後、真緒ちゃんが向かったのは女性が服の下に纏う色とりどりのお花売り場だった。そして今、真緒ちゃんの下着選びを手伝っている。


「そうね、でも真緒ちゃんにはこっちの色の方が似合うと思うわよ?」


「え? そうかな、泰ちゃんがが言うならこっちの方を買おうかな」


「そうしなさい」


「うん! じゃあ買ってくるね!」


「ええ、待ってるわ」


 そう言うと真緒ちゃんはレジに向かって走っていった。


「って『待ってるわ』じゃないわよー!」


 玲子が女の子が買い物をするところで何気なく馴染んでいた泰三に重い一撃をぶち込んだ。


「い、痛いわねっ! 何するのよあなた!」


「何するのじゃないわよ! あんたなんで普通にこの店に入ってるのよ、ここは乙女が来る場所で男がいる場所じゃないのよ! ましてやあなたみたいなゴリラがいる場所じゃないのよ、さっさとジャングルに帰りなさい!」


「べ、別に男性禁止というわけじゃないからいいじゃない! 横暴よ!」


「確かに禁止はされてないけどゴリラが下着選んでたら他のお客や店員が困惑しちゃうでしょ!」


 ぐっ、確かに他の客と店員の顔がさっきからチラチラこちらを見ている気がするわ。


「そ、そこまで言わなくてもいいじゃない、分かったわよ、店の前で待ってるわよ」


「ふんっ、分かればいいのよ」


「全く、あんなに酷い言い方しなくても良いじゃない、いくらあたしでも少し傷ついたわよ。ん?」


「お母さんどこ……?」


 さっきこっぴどく玲子に言われた言葉にしょぼくれながら壁に頭をつき、店の前で待っていると後ろから泣きそうな顔をした女の子が袖を引っ張っていた。

 

「あ、あらお母さんとはぐれちゃったの? でも安心しなさい、あたしがすぐに見つけてあげるわ」


「ほんと……? でもなんでお兄ちゃん、女の子みたいな喋り方してるの? もしかして悪い人?」


 なっ! ま、まずいわ、このままだとあたしの口調のせいでこの女の子から怖がられてしまう……

 どうにかして信用してもらわないと傍から見れば大男が小さい子を誘拐しようとしているかのように見えてしまうわ


「こ、これはお、お兄さん明日、劇でシンデレラをやることになってて今練習してる最中なの。だから気にしないで?」


 女の子はしばらく黙ったままこっちを見つめてくる。


 な、何か間違えたかしら、もっとましな言い訳を言えば……


「そうなんだ! じゃあ、私が練習手伝ってあげる!」


 変な言い訳だったがなぜか納得し、結果的に自分が迷子であるという不安を忘れてくれていて良かった。


「ほ、本当? じゃあ、お願いしようかな」


「うん!」


「その前にお名前はなんて言うのかしら?」


(まい)!」


「そう、舞ちゃん! いい名前ね、じゃあ、歩きながら教えてもらおうかしら」


「いいよ!」


 この子本当に誘拐されないか不安になってきたわ……

 そう思いながら二人の存在を完璧に忘れ迷子センターへ繰り出した。

 




最近は何かと忙しくて更新できていませんでしたが、これから徐々に執筆していきたいと思うのでよろしくお願いします!

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