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天使の刻印と少女の異世界物語  作者: 黒雪うさぎ
7/23

初めて見たもの

あんなに冒険を書きたかったけど、まだ先になりそうです

お姉さんのお葬式が終わった後私はイースさんに呼ばれた。

「シトラ、ユグドから頼まれて明日から2日間君に僕が君に魔法を教える事になってね。修行は2日間しかないから厳しいけど、やるかい?」

「私のためにやってくれる事ですから、私は頑張りますよ」

「私は君に賢者会議で酷いことをしてしまった...君が嫌になったらやめてくれ。僕はそれでも君の事だけは守ろう」

「ありがとう..ございます。けど絶対挫けません」

「そうか。明日は早いからもう寝るといい」

そうして私は部屋に戻り、すぐに寝た...けど

夢を見た。酷く辛い夢を...

一人に科学者のような人物が目の前に居た。体は机に縛られ身動きができない。ここは...どこだろう?

すると目の前の人物が黒い液体を持ってきて言った

「君は全てを知り、我々に祝福を与える神になるんだ。だから悪く思わないでくれ」

体の中にどす黒い何かが入ってくる。

「えっ...?あああああああああああ」

体から光が溢れだす

「素晴らしい!!これが...天使か」

「い...いだい、やぶぇ...て」

「我慢しろ!!もう少しだ...」

「や..めてよお...ああ...ががぐ」

体が壊れそうなくらい、体内で何かが動き回る。何時間も何時間もずっと同じ苦しみが続く。

「シ..ト...シトラ、どうした!!目を覚ますんだ!!」

「だ..れ?私の..こと」

「ここに居るのは私だけだ。幻聴だろう。君は大人しくして、言うことを聞いてればいいんだ。」

「さあもう一個」

また体にどす黒い何かを入れられた

「く...がああああ。に...ぎいいいぐぎ」

止めて、痛いからもう止めて、やめないなら....

「壊そうか」

そうこいつをこいつをこいつを殺せ...ばばば、終わり。

「なにか言ったか...ね?」

「こ...殺せ、壊す、崩す、消え...消え...ね」

「な...なにを...やめろ、くるな」

私頭の中でこいつを殺せば終わると言っている。だから...殺す...

「シトラ!!シトラ!!目を覚ますんだ!!」

そんな事言っても止まらない。こいつを殺せ...。違う、だめ..だ。やっちゃ...だめ。そう思っても手が動く。だ...やだ。誰か...

「た..すけて」

「シトラ!!くそ....ユグド!!来い」

「どうした!!」

「ユグド...シトラの刻印が広がっている!!石を出せ!!」

「シトラ!!....イースどうするんだ!!」

「いいから!!早く出すんだ」

「ほら!!早く」

「分かったから!!急かすなよ!!」

「これがあれば....」

「シトラ...君の中に眠っている精霊よ。我が声を聞け。主人に危機が迫ってる。だから助けるんだ、対価は僕が払う!!」

よし殺そう!!ダメだ....よ。私はそん...なの。いや殺そう、違う違う!!

「退きなよ...終末の天使よ。ここに君の場所はない」

「私もルシルと同意だな。貴様はここに存在しないのだ」

声が...話しかけてる?ああ、そうかルシルとアリスね。

「なに?私の邪魔するの?」

「その子の体で喋るなよ。僕が消してあげようか?」

「そう怒らないでよ。ルシルはもうっ...」

「うるさい。喋るな」

「ルシルいけるか」

「アリス、今回は容赦はなしだよ」

「ああ、そのつもりだ」

「私を追い出すの?」

「そうだよ」

「な...なんで!!」

「君が嫌いだからさ」

「ルシル!!いくぞ!!」

「「我ら命ずる!!悪しきものは無限の牢獄へ!!この世に反する者を引きずり込め!!」」

「絶対魔法 ルガール·アスカドラ!!」

「そう...やっぱり拒絶するんだね」

「....」

「イース!!ユグド!!今だ」

「なんだ声が!!」

「合図だ!!」

「ユグド!!シトラを覗け」

「おう!!」

「ユグドが覗いてる間なら..どうだ!!サカトラ·ニズケキ!!」

光に引っ張られ目を覚ます...

「う...ああ...」

「シトラ!!良かった...成功した」

「おじさん...怖い...よ」

「大丈夫だ...もう大丈夫だ」

あんなに苦しいのは...もうやだ。まるで自分がもう一人いるような気持ち悪い感覚...最後に見たのは天使だった。私は一体なんであんなことに...

「やっぱり僕は修行期間を延ばそうと思う。大賢者様には理由を説明して、1ヶ月ほど休暇を貰う」

「いいのかよ。1ヶ月も休んじまって」

「終末の天使がシトラに干渉したんだ。1ヶ月くらい平気さ」

「それに君の知りたい事も手伝える」

「それは有り難いが、いいのか?」

「言っただろうここいる限りは親友だと、このくらい当然だろう」

「イースざん、居てくれるの?」

「うん。だからさそんなに泣かないんだシトラ。今日から寝るときはローナも一緒にするから、もう怖くないさ」

「う...ん。ありがとう」

「ローナ!!来てくれ」

「はいはーい♪」

「ちょっと僕とユグドは聖堂に行くからシトラと一緒に居てくれ」

「なにかあったの?兄様」

「シトラが怖い夢を見てね。ローナが居てくればシトラも安心出来るんだ」

「また天使の事ですか。ローナには話してくれないんですね」

「うっ....分かった、帰ったら話すよ。だからシトラと一緒に居てくれ」

「はーい♪」


【大聖堂】

「ローナもなかなか鋭くなってきたな」

「そうだね。僕も驚いた」

「さあ着いた。ユグド分かってくれよ」

「ああ、どんな事だろうが、我慢するぜ」

ドアが開く

「なんのようかね。こんな早朝にイース、ユグド団長」

「今朝がた、使徒に終末の天使が干渉してきました」

「なんと...それは本当かね!!」

「ええ。その為1ヶ月ほど休暇を下さいませんか」

「この役立たず共では不安ですので、私もいた方がいいと思いましたので」

「そんなに友をバカにするものではないぞ。しかし...終末の天使が遂に動き出したか。良かろう、1ヶ月の休暇を与えよう。必ず使徒を見張るんじゃぞ」

「分かっております。」

「ユグド団長も頼んだぞ」

「言われなくても、分かってますよ」

「では、出ていってくれたまえ」

「失礼しました」

....

「ユグド、また僕は...すまない」

「大丈夫だよ。シトラのためだからよ」

「だけどよ、お前はなぜ賢者達のまえではああなるんだよ」

「知らないよ。いや...きっと研究のせいかもしれない」

「禁忌の魔法か。それとあの事がどう関係するのか知らないけどよ。さっさとやめちまえよ...って言ってもやめねえんだよな」

「何度も言わせないでくれ。まだ...駄目なんだよ」

「それに賢者の前でだけ研究の影響が出やすいのかは僕にも分からない。」

「お前に憑いてる奴だよ」

「えっ?なにがだい」

「あの石のおかげかもしれねえけどよ。お前にはたくさんの黒い塊がまとわりついてんだよな?ここにくるまではそんなもん見えなかったけどよ」

「しかたないと言えば仕方ないことさ。禁忌の魔法は今まで闇の中に封印されてたんだからね。」

「もしお前がやばくなったら俺は力ずくでも止めるぜ。俺もギルドの皆も」

「皆に殺されるなら本望さ」

「誰も殺すとは言ってねえだろ...やめろよ」

「しかしこうでもしないと、研究は進まないんだよ」

「ここで言い争ってもきりがねえ。さっさと帰ろうぜ」

...

...

【ギルド 休憩室】

「あっ!!だんちょもイース兄様もおかえり~♪」

「やあローナ待たせたね。シトラは...寝てるのかい?」

「うん。ちょっと怖がってたけど今は安心して寝てるよ♪」

「...お姉さん」

そう言ったシトラの目には涙のあとがあった

「泣きつかれたんだな」

「そうさ。まだ15歳だよ怖くて当たり前さ」

「しかしまさかシトラの精霊が天使だったとはな」

「いやあれは違うよ。彼等は自分の意思で現れたんだろう」

「じゃあ結局よ。大精霊はなにをしたんだよ」

「道を作ったんだ。シトラに僕の魔法が届くようにね」

「どう言うことだ?」

「それは私から話しますよー♪」

「どうやらシトラちゃんにはね回復魔法などの効果も打ち消されちゃうんですよね~」

「な...じゃあシトラはこれからもあんな事に会うのかよ」

「だけどひとつだけ方法がありますよだんちょ♪」

「それは?」

「「精霊を通して魔法を使うこと」」

「お前ら本当に兄弟だな...」

「いやいや~♪それほどでもないですよ~」

「ローナあんまりくっつかないでくれ...話しづらい」

「はーい」

「まあそう言うことだ。もし精霊を通さなくていいなら君の事は呼ばなかったさ」

「そりゃそうか」

「ローナは癒しの精霊の効果でシトラにくっついてると、悪しきものからシトラを護ってくれる。居てくれて助かったよ」

「兄様、そろそろ教えてくれませんか。シトラちゃんがこうなってしまった訳を」

「そうだね。皆にもいずれは話す予定だったが、少し位早くてもいいかな」

...

...

「そんなことがシトラちゃんに起こってたんだね。分かりました!!ローナが責任をもってシトラちゃんと過ごします!!」

「いや、別に私生活まで一緒に過ごさなくても、寝るときさえ居てくれれば...」

「頑張りますよ~♪」

「無駄だよイース...こいつその...幼女しゅ..」

「そこから先は言わないでくれ...」

「まあいいか。常に居てくれた方が助かるしね」

「団長、今日は早いですね」

「リトか、おまえ寝癖ひどいぞ」

「そんないつもの事ですよ。...そっか団長はいつも遅寝遅起きでしたね」

「ユグド...君は何時まで寝てるんだ」

「11時くらいかな」

「もうちょっと早く起きなよ」

「眠いんだよ」

「そろそろ皆も起きますよ。団長も着替えて来てください」

「お前は俺の母ちゃんかよ」

「そんなの嫌ですよ」

「俺も嫌だね」

「じゃあ着替えて来るか..」

「じゃあ僕はもう少しシトラといるよ」


そして長い夜は明けて、いつもどうりの朝が町に訪れた


次回から2話ほど修行回にしたいと思ってます

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