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断罪予定の悪役令嬢ですが、隣国の王太子の愛され妃になります!  作者: あいら


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6-4

大教会に向かい、身分を明かし、

教会の幹部と会う。


「今どれぐらいの人が亡くなっているの?」


「今16人程です、

 発病者は100人少しいて、

 手立てはなく、死を待つのみです」


16人・・・小説なら失われなかった命。

もっと早く知っていればと後悔しても遅い。


今からでも、1人でも救わないと!


「私が回復魔法をかけます、

 患者を全て集めて下さい」


「え?リリアーナ様、

 回復魔法が使えるのですか?」


「ええ」


心底驚いた顔をした教会の幹部に頷く。


そう、ついさっきね。


私の黒の魔女から告げられた能力、

他人の魔法を奪う魔法を天宮那奈に使った。


黒の魔女の言葉に従った代償は大きい。


他人の魔法を奪うのは、

ほとんど例がないため禁止されていないが、

禁忌の行為だろう。


はっきり言って、婚約はまた破棄される公算が大きい。


ごめんなさい、リオレイル様。

愛していたわ。


でも、物語を知りながら、このまま放置はできない。


なぜなら、小説で聖女が現れなければ、

国中に病気が広がり、

多くの民がどんどん死んでいる所だと書かれていたから。


今はまだ初期状態、

対策のマルエプチ芋もある。


今しか手を打つ時はないのだ。


教会の幹部が準備ができた事を告げに来る。


私は決意して、魔法を使う。


自分の中に今までにはない力がある事を感じる。


どうか、全員良くなって。


私は祈りのポーズを取り、魔力を解放する。


すると、私の体から、金色の光が溢れ、

教会中に広がる。


そして、それは光の粒となり、

まるで流星のように、

患者の中に吸い込まれていった。


「あれ、痛くない?」


「苦しくないぞ!」


教会中から歓声が上がり、ほっとなる。


どうやら全員助けられたようだ、

これで本の通り、全ての民が救われるだろう。


そう思っていると、リオレイル様が教会に駆け込んできた。


「これは・・・」

歓声に沸く教会に、リオレイルが息を切らして、

何とか言葉をつむぐ。


リオレイル様には、手紙で全てを伝えておいた。


私が回復魔法を奪う事を。


決意したはずなのに、リオレイル様の姿を見ると、

涙が溢れてくる。


「ごめんなさい」


私はそれしか言えなかった。

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