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公爵家に鷲の手紙がやってきた。
しかし、届けられた鷲を見て目を見開く。
鷲を連れて来たメイドもどこか戸惑っているようだ。
なぜなら、その鷲の上には王冠が乗っていたから。
鷲は王族の手紙の証。
その鷲が王冠をかぶっているとなると、
単なる手紙ではなく、
正式な法的効力を持つ書類である事を意味している。
「何かしら?」
部屋にアンナだけを残し、鷲から手紙に変更させる。
出て来た手紙は、普通の便せんではなく、
赤の蜜蠟で封をされた、いかにも威厳のある便せんだった。
しばらく手紙を見てから、
アンナに手紙を渡す。
アンナは慣れた手つきで、ペーパーナイフで手紙を開け、
内容は読まないものの、何か細工がされてないか確認していく。
「問題ございません」
そう言われて、手紙を受け取り、改めて文章を読む。
それは、王宮で開かれる正式なパーティの招待状だった。
しかも、ドレス、アクセサリーは注文済みで、
好きな時に届けてもらうといいと書かれている。
ガーネット王国なら、王宮からのパーティに招待されるのは分かる。
しかし、ここはアクアマリン王国。
王太子である、リオレイルと知り合いになったとは言え、
正式な場で会った事はない。
あくまで村娘アナと伯爵家3男レイとして会っていたのだ。
アンナに手紙を読むよう渡して考える、
どうしてこの手紙が来たのかしら?
もし公爵家と繋がりが欲しいなら、
父に招待が行くはずだ、
しかし、招待されたのはあくまで私。
違和感がない程度にはアクアマリン王国の高位貴族の令嬢
と交流を持っているが、
この国に深く関わっているとは言えない程度だ。
うーんと考える。
王宮からの招待、出席するとしても、
政治的な立場、女性達のネットワークなど、
利害関係が複雑に絡み合い、
楽しそう、さあ行きましょう!とはいかないのだ。
「この国の高位貴族はほぼ把握しているけど、
その他にも出席しそうな方の情報を集めて」
「かしこまりました」
そして、数日。
集められた情報と、
王宮が用意したというドレス、アクセサリーを受け取り。
父や兄と相談して、出席する事にしたのだった。




