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それからレオとは文通をする仲になった。
文通と言っても、この世界には郵便局なんてものはない、
基本貴族は、手紙に魔法をかけ、
鳥の形にして相手に飛ばす。
レオからは鷲の手紙が来た。
普通、白い鳩なので、鷲は王族からの手紙の証。
伯爵家3男を名乗りながらも、
王族である事は隠さないようだ。
そもそも、こちらも似たような事をしてるので、
暗黙の了解というものである。
屋敷の者は、最初鷲の手紙に驚いていたが、
王太子と親しくなったと伝えると、
流石お嬢様と、株が上がってしまった。
手紙には3ヵ月この国にいる予定で、
もうすでに1ヵ月がすぎ、
帰国の時間も考えると、後1ヵ月半しかいられない事を伝えた。
すると、しばらくして、
大きな泉があるので、行ってみないかと言われた。
アクアマリン王国では有名な泉で、
ここの水を飲むと、魔力が上がるらしい。
魔法が使えない(魔法を奪う気はない)私には、
あまり意味はないが、
久しぶりに会えるとなって、
嬉しくなって、行く!と返事をしてしまう。
下町で盗賊団をやっつけてしまった事もあって、
あんまり観光とかできてなかったのよね。
せっかく、アクアマリン王国に来たのだらから、
観光名所も周ってみないと!
私が外出する事に渋い顔をする面々だが、
相手が王族とあって、諸手を上げて喜んでくれた。
流石王族。
ピクニックよろしく、
私の服装から、髪型、お昼は用意するのかなど、
準備に余念がない、
いつの間にか、メイドや侍従達も、
王宮勤めの人達と連絡を取り合うようになり、
元々公爵家に仕える優秀な人達、
他国から来たというのに、すっかり馴染んでいるようだ。
「リーナお嬢様、できました」
そうして準備をしていると、
アクアマリン王国でオーダーしていたドレスが出来上がった。
流石に総レースとはいかないが、
首元と手元だけレースを入れた、
ストレッチが効いた動きやすい服。
ガーネット王国の生地と、アクアマリン王国のレースを使用した、
特注品のドレスである。
本当は裾にも入れたかったけど、
どうしても汚れそうで、裾にレースを入れるのは妥協した。
パーティ用のドレスなら、
スカートの一部と裾にレースを入れられないか、
デザイナーと話し合いはしている所だ。
「うふふ、綺麗なドレスね」
「どのドレスもお嬢様には勝てませんわ、
せいぜい引き立て役になって頂きましょう」
アンナのお決まりの言葉を聞く。
このドレスを着たら、レイはどう思うのかしら?
いやいやいけない!
レイの相手は2巻のヒロイン!
私は単なる遊び相手なんだから、
多分高位貴族と知って、交流を持ちたいだけ、
変な気は持っちゃいけない。
恋はもう十分!
イケメンは宝!
顔を眺めて、幸せを補給するのよ!
ドレスをじっと眺めながら考え。
「本当にそのドレス、気に入られたんですね」
とアンナに言われてしまった。




