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第一声


ーーーオギャァァ オギャァァ


「産まれたわい!元気な女の子じゃよ!」



季節は冬。一軒の家から赤ん坊の鳴き声が聞こえる。


部屋には手慣れた手つきで赤ん坊を抱き上げる老婆とその横には手拭いを洗う若い女性、そしてかなりの難産で精神的にも肉体的にも限界なはずなのに泣きながら笑みを浮かべる美しい女性がいた。


ーーバンッ


「産まれたのか?!ミアと赤ん坊は無事か?!!」


勢い良くドアを開けわたわたと焦る男性は赤ん坊の父親でもあり王都にある冒険者ギルドの長であるライオネルである。

普段は豪快で怒ると怖い。王都のなかでも指折りの強さでどんなに強い魔物でも動じない彼が見た事もないような挙動不信ぶりでさすがのミアも笑いながら


「ふふっ大丈夫よあなた。私達の子はこんなに元気なんだから!」


「全くじゃわい。さっきから落ち着かない奴じゃのぅ。お前さん、本当にあのライオネルかいな。」


「む、むぅ…」


それから程なくしてミアは老婆から赤ん坊をそっと受け取り優しく微笑む。


「ほら、あなたもこっちに来て!可愛いわよぉ」


先ほどは大分挙動不信だったライオネルも落ち付きを取り戻し何回ミアのベッドに腰掛ける。


「勿論だっ!愛するミアと俺の子なんだから可愛くない訳がない。そのへんのヤワな弱っちい男には絶対にやらんぞ!」


「ふふっもぅ、気が早すぎるわよ。」


「そ、そうか?」


「それに決めたわ、この子の名前、クロエってどう?」


「いい名前だ。よし!この子の名前はクロエだ!」


すると


ーーーパアァァァ


そうライオネルが言った瞬間に赤ん坊、クロエの体が突如光出した。


「なんだ?!それにこの魔力の量は…」


直ぐに謎の光は止み辺りは騒然とした。

それを見ていた老婆や助手も驚きのあまり手に持っていた布を落としてしまった。


「大丈夫よ、悪い物ではないみたい。」


「し、しかし…」


「もぅ、大丈夫って言ってるでしょ〜!これはきっと…そうね、神様からの祝福みたいな、なんだかそんな気がするの。」


そう言いミアが優しくクロエを撫でる。


「そうだな!なんかあっても俺達が守るだけだしな!」


「ふふっあなたったら♪」





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