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1年生と同い年の教師

グレンとマリアは入学式に何とか間に合いグレンはマリアの指示でマリア後ろに待機していた。



「今は新入生代表が挨拶をしていた」



「私アリス・ハッカーはこの魔法学園で魔法の勉強に励み将来は立派な魔法士になると誓いますこれから3年間皆さんよろしくお願いします。」



堂々としたスピーチに拍手が鳴り止まない。

当の本人は(噛まずに言えた〜)と安堵していた。



アリスが席に戻るとマリアが挨拶に出てきた 入学式の場は一瞬で緊張感に包まれる。マリアが手短に挨拶を終えると、



「次に新しい教師の方を紹介致します。」



場がどよめいた・マリアは学校の教師にグレンの事を伝えていなかったのだ。

そんな事を気にもせずマリアは、



「新任のグレン・アーベル先生です」



グレンが舞台袖から出て来ると場はどよめ気で地響きがした。



「皆さんどうも新任のグレンです俺は皆んなと同じ17歳です。」



その言葉の後には一部の生徒からは、

何故あいつの生徒に同い年だろ僕達の方が優れているに決まってる。



など苦情の声が上がった



それらの声をマリアの


「静かに」


と優しい言い方なのに威圧感のある声によって沈められた。

ここでグレンが


「話を続ける俺は今ギルドマスターをしている。」



ここで

落ちこぼれじゃないかとヤジが飛ぶ



「落ちこぼれか、確かに世間では魔法士・騎士がトップ、ギルドは最下位といったイメージがある。だが俺は望んでギルドと言う選択肢を選んだそれはマリアも変わらないはずだ。」



ここでアリスが反論する



「理事長先生はこの学園の事で忙しくて魔法士になれないからギルドに入っているんだ。」



「それは違う俺はマリアのギルドのマスターだ。」



「嘘を付くな」



アリスが声を荒げる。



「理事長先生への侮辱は許さない」



「今の何処が侮辱だ」



「あなたが理事長先生より上の立場にいると嘘を付いた事だ。理事長先生も何か言ってください。」



生徒並びに教師達からもヤジが飛ぶ、

するとマリアから



「いい加減にしろぉぉぉ」



怒声が飛び、場が静まり返る。



「あなた達が私の侮辱を許さないのと同じ様に私もグレンへの侮辱は許さない。私は望んでギルドに入って望んでグレンについて行っているこれは事実だ。この教師の件も私からお願いした事だ、グレンの教師の件に文句があるのならば私の意見を否定する事になる、これ以上グレンを差別する様ならそれなりの処分も覚悟しろ。」



マリアのおっとりとした優しい喋り方はもう無いむしろ怒りに任せている様だった。



「落ち着けマリア慣れてるから」



グレンがなだめる様に声を掛けるとマリア入って落ち着きを取り戻した。

だが一瞬場が落ち着いたのもつかの間



「私は認めないぞ理事長が認める実力ならこの魔法を受けてみろ。」



と、一人の教師が叫ぶ



「この炎に焼かれて消えろ」



炎の魔弾がグレンに向かって飛んで来る

これは生徒達にも衝撃が走った。



グレンはその魔弾を避けるつもりは無いのか一歩を動かない。



「ファイァーダンス」



グレンがそう呟くとグレンの右手から炎が舞い上がった。


次に、



「ゴッドウィンド」



と呟くと魔弾を放った教師の足下から突風が吹き荒れグレンの目の前まで飛ばされた。



「俺はお前らより強い覚悟が違う」



グレンがそう言うと場が静まり返る。

この時アリスは、



(他の生徒や教師を傷つけないでの魔法発動、魔力操作の技術が半端じゃ無い。この人本当にすごい。)



と、



胸の中で思った。



グレンの前に飛ばされた教師は隣りのマリアに睨み殺されそうになっていた。恐らくクビだろう。



「入学式は終了です皆さん教室に移動してください。」



マリアがそう言うと他の教師は生徒の誘導を始めた。

場は、騒ついていた。



「やらかしたか?」



グレンがマリアに囁くと



「いや、大丈夫だむしろグレン、お前の強さがわかったんじゃ無いか。」



「あの程度の魔力操作なら誰でもできる。」



「そうか、じゃあグレンも教室に移動してくれお前は1年A組の教師兼生徒だ。」



「気になってたんだがその生徒兼教師ってなんだ?」



「グレン、お前は1年生と同い年だ、と言うことは生徒の2、3年生よりも歳下だ。それで教師とすると色々面倒だろ。」



「なるほど、じゃあ俺も教室に行くよ場所分からないから案内してくれ。」



そんな会話を終えるとグレンとマリアは入学式の会場を後にした。




♢♢♢




1年A組の教師ではアリスとその友人のセシリア・リリーがグレンについて話していた。



「何よあいつ私達の同じ歳で教師って偉そうに。しかも理事長先生と仲よさそうだし。」



「そんな事言ったらダメだよアリス、グレン先生良い人そうじゃん結構かっこよかったよ」



実際グレンはイケメンだ。黒髪に毛先が赤色のグレンと青髪美人のマリアが並ぶのはとても絵になっていた。



「ガラガラ」



教室のドアが開くとグレンとマリアが入ってきた。この時アリスは(グレンはともかく何故理事長先生まで)と思っていた。



「どうも1年A組の担任になったグレンアーベルです皆さんよろしく。まぁ皆んな俺の事嫌いだろうから今から何でも質問してくれお前らが知りたい事だいだい答えられるはずだ。」



グレンがそう言うとアリスがすぐさま手を挙げた



「君は確かアリスだったよな、何の質問だ」



「グレン先生は何故第一魔法学園の教師になったのですか。」



「良い質問だな皆んな大体これが知りたいだろ。まぁマリアに頼まれた、、、って言うのが表向きの理由だが」



グレンが口にした言葉にマリアは素早く反応した、まさか話すのかグレンに目線を飛ばすが返事はない。



「一番適した言葉は俺の目的の為かな」



「目的の為?一体どんな」



アリスがその言葉を発した時マリアの眉がピクッと動いた。



「俺の一番大切な人を救う為、そしてそいつが一番幸せになる為。」



「その一番大切な人とは」



「もういいだろ」



アリスが発した言葉にこれ以上は踏み込むなと言ったマリアの威圧的な言葉が被せられる。



「質問の内容がそれている」



マリアの威圧感がかかった言葉にアリスは、



「失礼しました」



と質問を終えると次にセシリアが質問をする。



「グレン先生ってかっこいいですけどマリア先生と付き合ってるんですか?」



この爆弾発言に場が凍りつく



「かっこいいって女の子に言われるのは初めてだありがとう。」



「そこじゃ無いでしょ‼︎!」



アリスが思わずツッコミを入れる



「あぁマリアと付き合ってるのかって方か?それはみんなの期待を裏切るようで悪いけどNOだ。」



「じゃあグレン先生は理事長先生の事好きですか?」



「せっ、セシリアなんだこの質問は‼︎!」



マリアは明らかに動揺していた。その様子を生徒が見ると



(理事長先生可愛い)



と思っていた。マリアが顔を赤色に染めて慌てているとセシリアは次の質問をする



「じゃあグレン先生は理事長先生の事好きですか?」



二度の爆弾発言にマリアは



「セシリア何だその質問は‼︎!」



「そうよセシリアなんて質問してるの」



二度の爆弾発言をしたセシリアをアリスが止める。



「この質問は大事なの」



セシリアの気迫に押され何も言えなくなる

(セシリアのこんな姿みた事ない、いつも大人しいのに)みた事ないセシリアの姿にアリスは驚いている。



「もちろんマリアは好きだよ家族として」



三度目の爆弾発言これにより生徒の口が空いてふさがらない。



「まさか理事長先生と結婚してるんですか」



セシリアは慌てた様子でグレンに確認する



「グレン貴様火に油を注ぐ言い回しをするな」



顔が今にでも沸騰しそうな色しているマリアがグレンを睨む



「何か間違った事を言ったか?」



そう言い放ったグレンは少しにやけていた



「グレンお前楽しんでるだろふざけるのも良い加減にしろぉぉぉ」



マリアは叫び数秒後に落ち着きを取り戻した声で話し始める



「こいつはギルドの仲間を家族と呼ぶんだ決して私達が結婚している訳じゃない。」



グレンをこいつというあたりまだマリアはまだ怒っている



「じゃあグレン先生は結婚してないんですね」



セシリアが質問を再開する



「あぁ、その通りだよ」



「本当ですね。絶対ですね。」



「本当に本当だよ」



セシリアは質問の返答に安堵していた



「セシリア質問はもう良いか」



疲れた表情のマリアが尋ねる



「すみません理事長先生最後に一つだけ」



そう言うとセシリアは思いもよらない事を言う。



「グレン私の事覚えてる」



この発言に生徒全員とマリアまでもが驚く



「俺は弟子の名前を忘れないよ、久し振りだなセシリア」



グレンが笑顔でそう言うとセシリアは目から涙を流していた。



「グレンが元気で良かった、笑顔になってて良かった」



そう言ってセシリアは溜め込んでいた感情を我慢するのをやめ席を立ちグレンの元に走り飛びつき泣きじゃくった。そんなセシリアをグレンも抱きしめ頭を撫で



「あの時は何も言わないでいなくなってごめん色々あったんだ」



グレンはセシリアにそう言う



「今グレンが元気なら良い、グレンが生ぎでで良がっだようぅぅぅ」



泣きじゃくって後半上手く聞き取れなかった。セシリアは自分が我慢していた感情を全てぶつけた。生徒たちは何が起こっているのか理解出来ない表情だった。少し経って落ち着きを取り戻したセシリアは泣きやんで、



「入学式でグレンの名前が呼ばれた時夢かと思った、グレンが出てきた時泣くのを我慢したんだよ、グレンが馬鹿にされた時私は叫ぶの我慢したんだよ。」



「ごめん本当にごめん本当なら俺も泣いてるただ俺は涙を枯らしちゃったんだ」



グレンの涙を枯らしたと言う部分を聞くとまた泣きそうになるセシリア。



「グレン色々あったんだねあの時は凄く辛かったんだね。だからまたグレンが辛い思いをしないように皆んなにグレンの良さを知って貰おう」



セシリアはそう言いって完全に落ち着きを取り戻した。そしてグレンに抱きついている事を思うと顔が真っ赤になって慌てて離れて席に着く。



「グレン今のはどう言う事だ」



マリアが尋ねると



「たった2ヶ月間の俺とティファの弟子だ。」



グレンがそう告げるとマリアは驚きの表情を浮かべていたティファと言う名前が出ると生徒も驚きの表情を浮かべた



「グレン先生ティファってあの」



キーンコーンカーコーン



授業の終わりのチャイムがなった



「これで授業は終わりだな、最後に俺から質問させてくれアリスお前の兄はサベス・ハッカーか?」



サベス・ハッカーは名の知れた魔法士だ実力も1位2位を争うほどだ



「えぇそうですけど何故それを」



その言葉を聞くととグレンの眉がピクッと動く生徒たちは皆んな知っているようで特に反応を示さない。



「そうかあいつのじゃあサベスにこう伝えてくれ俺はもう気にしていないから大丈夫だ。こう伝えてくれ」



「グレン先生は兄と知り合いなんですか」



「あぁ古い付き合いだ」



「そうですか分かりました」



最後の会話を終えるとそれぞれ下校し始める今日は入学式の為授業は特にない。授業が終わるとすぐにグレンの元にセシリアがやって来た



「グレンまた色々教えてくれるよね」



「そりゃあ教師だからな」



セシリアは言って欲しかった言葉と違ったらしく少しムッとしている。その様子を見てグレンは



「お前がまた俺の弟子になりたいなら俺はお前の師匠として色々教える」



その言葉に



「もちろんまた私はグレンの弟子になりたい」



「分かったじゃあ今度ギルドに来るか俺のギルドには国が行うイベントなどに出ていないから知られていないが魔法士より強い奴らばっかだぞ。」



「グレンのギルドに行く絶対行く」



「俺は約束は守るタイプなんだよ」



「覚えててくれたんだね」



約二年前ティファとグレンはセシリアをギルドに連れて行くと言っていた。セシリアはグレンの言葉に目を潤ませる



「また泣くのか」



「泣かないよ私は強くなったもん。」



威張るセシリアに



「さっきあんなに泣いてたくせに」



と言葉をかける



「なぁっ、さっきのは無し」



顔を真っ赤にして慌てるセシリアはとっても可愛いらしかった。グレンと話しているセシリアにアリスが話しかける。



「セシリア帰ろう」



「うん、あっグレン私の親友のアリスとっても優しい子だよ」



(さっきの会話でアリスの事は知ってるよこいつ天然は直ってないのか)



「やぁ、アリス邪魔なら俺は帰るよ」



「いいえさっきは私も失礼な事を言いましたから。ですが私はあなたをまだ認めていません。セシリアがあなたの弟子だと言う事も」



アリスは授業が終わったからだろうかグレン先生と言う呼び方ではなくあなたと言う呼び方で名前を呼ばない。



「アリス、グレンは良い人だよそれに私はグレンに頼んで弟子にしてもらったんだよ。グレンはとても強いから。」



アリスはセシリアの言葉をうけグレンの方を見ながら話し始める



「あなたが強いのは分かってるわ」



「それりゃどうも」



「ただ師匠と弟子の関係はとても大切なもの、それがあなたに務まるとは思えない。」



「それはどうかな、俺はセシリアに他の奴らからは学べないことも教えた。それにセシリアは俺らの弟子になりたいと頼んで来たそれはセシリアが望んだことだアリスお前がとやかく言うことじゃない。」



アリスはセシリアの師匠がグレンと言うことが気に入らないのか必要にそこを強調する。アリスとグレンとセシリアが話しているとそこにマリアがやって来た。



「グレンもう帰るのか?」



「あぁ俺はギルドに帰るよ、マリアお前も早く帰れよ」



「私は明後日の紋章授与式の準備で忙しいんだ。」



「もうそんな時期か分かったじゃあな」



「グレンまた明日ねぇ」



グレンはマリアとセシリアとアリス?に、見送られグレンは学校を後にする。こうしてグレンの魔法教師1日目が終わる。









1話が短かっただけで2話以降はこれくらいの長さで書きます。

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