第5話 1年A組
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ガラガラガラ…
あたしはドアをあけた。
クラスはざわざわしている。
ていうか…
さすがA組…思ったよりイケメン多いな…!
「じゃ、飯田くん♪自己紹介お願い!」
先生はこそっと言い、またウインクした。
「…新しく転校してきました。飯田奈央です。どうぞよろしく…。」
「……」
な…なんだよこの重い空気…やりずれえな…;
「・・・・」
「・・・・」『・・・・・』
そんな中、先生が突然口を開いた。
「はいはいは〜い!では飯田君の自己紹介はこれで終了でいいかな〜??じゃ、席ついてね〜!!一番右側の一番後ろの席…」
「あ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
先生がしゃべり終わる前にあたしは突然叫んだ。
…あいつが…
さっきあたしを馬鹿扱いしたあいつが…
あたしをおチビだの何だのっていったあいつが…
一番左側の一番後ろの席にいるではないかァ!!!
あいつ…A組だったのか…
あのやろ…後でぶっ殺してやる!!!
「飯田…君??」
・・・・・はっ!!
皆シーンとしずまり、驚いたようなあきれたような顔でこっちを見ている。
「あ…す…すいませんでした…俺の席そこですね?あ、ハイ。分かりました…。」
あたしは、恥ずかしいやら怒りやら何やらで、そそくさと席に向かい座った。
キーンコーンカーンコーン…丁度良くチャイムが鳴った。
「それじゃ…皆また授業で会いましょう。」
先生はそう言い、教室をあとにした。
はぁ〜!!といいまた教室がざわめきだす…。
そんな中、あたしはチラチラ皆からの視線を何気に浴びていた…;;
うう…
初日からやらかしちゃったよ・・・;;
下を向いて、鞄をの中をごそごそやっていると、前の奴がふり返って来た。
「飯田君…だよね?俺、吉光浩二!浩二って呼んでいいから!これからよろしくな!!」
彼はそういい、手を差し伸べてきた。
―好青年だな…(笑)
「お…おう!よろしく!!俺は奈央でいいから!」
・・・・あたしの初めての友達―
彼はにっこり微笑んで、
「奈央かぁ…なんか女っぽい名前だな!!」
ハハハハ…と言って笑う浩二。
―だって一応女だし…;
「お前面白い奴だな!!初日から良いテンションだぜ!!」
そういい浩二は、グッと親指を突き出した。
「いや…浩二もなかなかだと思うぜ?!」
そういってあたしも親指を突き出した。
あたしたちはニンマリ笑った。
「あ、そうだ。後で校内説明してやるよ!」
「あ、サンきゅ〜!!」
「その前に、このクラスの事も…
このクラスは、かなりのエリートクラスなんだ。」
「あ、そこはさっき先生が教えてくれたよ。」
「そっか。じゃあ話を先に進めるな。すげぇ奴等を集めてつくったらしいこのクラスだけど、その中でもまたずば抜けてすげぇ奴等が、3人いるんだ。」
…すげぇな…
「んで、そいつ等って…どいつ等なんだ?」
浩二がしかめていた顔をもっとしかめて、説明し始めた。「一人目は、一番前のど真ん中に座ってる奴いるだろ?あいつ。相澤悠也っていうんだ。見た感じも、眼鏡で賢そうに見えっから分かりやすいと思うけど…あいつの成績の良さは…半端ねぇ…常にトップは当たり前。誰もがあいつだけには手が届かねぇんだ…。」
「す…すげぇな…;」
「二人目は、一番左の列の前から三番目にいる斎藤一馬。(さいとうかずま)陸上専門のばりばりスポーツマンで、次期オリンピック選手候補としてあげられているほどだ。ただ――やっぱり顔がめちゃいいだろ?だから女癖がひどいらしいぜ…」
「あらま…;」
あたし等はちょっと呆れ顔で、斎藤の方を見た。
「んで、最後の奴が、一番左の列の一番後ろのやつで、長部健斗。」長部…健斗…
って!あの朝の!!
あたしをバカにしやがった…!!
って…あいつもなのか?!
「…奈央!?続き…話すぞ??」
「あ、わりぃ。続けてくれ。」
憎そうに長部を睨んでいたあたしに、浩二は話を中断し、声をかけてきた。
「あいつの父さんは、有名なピアニストの長部雅夫だ。」
「………うぇえぇ?!あの?!」
長部雅夫ったら…世界的に有名な……
「ちなみにお母さんはフルートの先生やってたはずだ。昔はいろいろでかいコンクールでたりして、色んな賞とってたみたいだけどな。」
「ひ…ひぇ〜;」
家族揃って…
「あいつはピアノ。いっつも音楽室で弾いてんだけど…めっちゃくちゃ上手ぇんだ…!!でも…コンクールとかには出ないで…ただ好きで弾いてるみてぇだ。」
…そうなんだ…
へぇ〜〜…
あいつが……
じ〜っと長部を見ていると、長部があたしの視線に気付いたのか、席を立ってこっちに歩みよってきた。
「奈央…長部がこっち来るぜ…?!;」
……やべぇ……
あわてて視線を逸らしたが、もちろんもう遅かった。
「おい。」
長部はあたし等(ていうか、あたし?!)を見下ろし、いかにも怒っているような様子で話かけてきた。
浩二とあたしはビクッとした。
「何こっち見てんだよ。用でもあんのか?」
――冷たい目――
「いや…何…」
「だったら!!!!」
あたしの声は長部の声に掻き消された。
「こっちチラチラ見んじゃねぇよ。チビ。」
そういって彼はその場を去った。
――何だあいつ。
その時のあたしは怒りに震えていた。
何様だよ。
「奈央…あいつ口悪いからさ…実際友達も全然いねぇし。気にすんな!あ、昼休み校内案内してやるから。」
ニカッと笑う浩二。
「…いろいろありがとな!浩二。」
「なぁに。気にすんな!あ、先生来たぜ!」
そういい、浩二は慌てて前を向いた。
あたしは心から浩二のやさしさに感謝した。
それにたいして…
長部の目…
すげぇ冷たかった。
腹立つ。
腹立つけど…何故か無性に悲しくもなった…。