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神夜の騎士団リレー小説

作者: リク・憑神朱雀・津川☆守

ニコニコミュニティの「神夜の騎士団」で行った、リレー小説をうpします。



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拾ったものは交番に届けよう、そう小学校の時に習った。


だが例外もある、それが今俺が直面してる問題。


アタッシュケースを拾った。中には諭吉がゴミのように湧いていた。


それはただの好奇心で拾っただけだった。これほどまでに自分の好奇心を恨んだ覚えはない。今、俺は顔に傷がある人や小指がない人に追いかけられている。



そう、ヤクザ。



俺はきっとコンクリート詰めにされるのだろう。


なんでこんなものを拾っちまったんだろうなぁ・・・・・・。


過去の俺の好奇心を恨むが、過去が変わったりするわけない。


俺の体力はもうすぐ限界。ヤクザたちは・・・・・・元気すぎる・・・・・・。逃げきるなんて到底ムリ。逃げきった所で、もとの俺の人生には戻れない。


ははは・・・・・・。なんだこれ。俺、泣きながら笑ってやがる。


つかなんでアタッシュケース抱えながら走ってんだ。これさえ放してしまえば、多少なりとも生きる可能性が高まるのに。


だが、これを放したとしてもこのことにかかわってしまった以上、なにもなく終わるなんてことはないだろう。


俺は息を切らしながら廃墟と化した病院に入っていった。


病院と言っても今は2時ごろ、 まだ明るい。


俺は階段を駆け上がり個室に入る。そのまま滑り込むように壊れかけのベッドの下へ。


こわいおじさんが部屋に入ってくる。


 部屋は密室。 俺はなんでこんな所に入ったんだろうと思う。せめて人目に付く所ならこんな荒っぽいことはされないで済んだだろう。


ああ、もう俺の人生は終わりだ・・・。


おじさんたちが部屋の中に俺を探してる。でもすぐに見つかるだろう。



―---ここを突破するか?



 だめだ、相手は10人以上いる。最初より増えてんじゃん。


そうだ、こういう時主人公なら謎の力が覚醒して怖い人達をババーンとやっつけたり、敵対組織の人がやってきて俺を助けてそのままスカウトさr「おい、小僧。妄想はそこまでにしときな。」


え、ちょっと・・・ まって。


「お前はこのアタッシュケースの中身を知ってしまった。死ぬしかねぇ」


 いやだーーーー!まだ青春も謳歌してないんですよ!!女の子と付き合ったこともない!!


 「まあ、しょうがないよな、お前はただの不幸な人間だっただけだ。」


 嗚呼、終わった・・・ 俺の人生。


 「ほら、さっさと来い!」


 ああ・・・・・・遺書って書いておくべきだなぁ・・・・・・。


 この年で死ぬって、しかもヤクザ絡みなんて相当ないよなぁ。普通に青春を過ごしたかった・・・・・・。


 まだ高校1年生。結局俺に振り向いたのは、画面の向こうの世界だけだった・・・・・・。


ああ、今となっては懐かしき友人よ。さようならとせめて、言いたかった。

 

 ついでに言うならトイレに行ってから死にたい・・・・・・。


 そこでふと気がついた。今ここは何階だろうか?


 何階か探ろうと、バレないようにチラ見で手がかりを探す。


『部屋番号304』


 マンションなら3階って分かるな。


 病院ってこういうの関係あるのだろうか。


 俺の後ろには開いてる窓がある。もしここが3階なら・・・・・・。この病院、結構小さかったから行けるかもしれん。


 だが、窓は閉め切ってある、もちろん鍵もだ。


 だが、一番近い窓は閉め切ってあるが、遠い窓はガラスが割れている。


 

 ―---ここで死ぬくらいだったら・・・・・・やってやろうじゃねぇか・・・・・・!


 

 俺はベッドから勢いよくでて、閉め切っている窓にめがけて走る。


そして手をクロスさせガラスをけ破り、飛び出る。


 そして広がる景色、埃っぽい廃墟から出たのはいい。


俺が飛びでた階数は幸運にも二階だった。


 だが、俺はやくざを舐めていた。


そこには、ごついおっさんが俺を見上げていた。


到底、二階から飛び降りてすぐに走れる運動神経などないので、羽交い絞めにされ、車に放り込まれる。


 「残念だったなぁあんちゃん!いい筋してるぜあんたぁ!」


そのまま目隠しをされ、数十分のごついおっさんとの車内旅行が始まった。




車が止まる、どうやら俺の墓場に着いたのだろう。おっさんが「歩け!」などと命令してくるが目隠しされているのでどこに向かえばいいのやら。


最終的におっさんに引きずられていく俺。そして座れと命令されたので座る。


「組長!つれてきやした!」


 嗚呼・・・組長だって・・・ここは・・・ヤクザの家って事かぁ・・・orz。


「ごくろう、目隠しを外してやれ」


組長らしき男が目隠しを取り外すように命令する・・・あれ?どっかで聞いた声だな・・・。


 俺は目隠しを外される。暗い世界から急な明るい世界だったもので目がくらんだが焦点があう。そして俺の目の前に立っていたのは。



俺の弟だった。


 

 なんで俺の弟が・・・・・・。


まあ、人違いですよね。


「お兄ちゃん、ここで合うのは初めてだね」


人違いじゃなかった。


 「そうだね、どうしようか?」


まあ、肉親だからさすがに俺を殺すことはないだろうな。いやぁ、よかったよかった。


 

「お兄ちゃんは死刑でいいよね?」



 え・・・。


 「それともお兄ちゃん生きたいの?」


はい、生きたいです。


「まあ、その願いはかなわないけどね。」


 いやああああああああああ!!殺されるうううううううううう!!


「んじゃ、もう殺しちゃっていいよ。バイバイお兄ちゃん♥」


「待てよ!俺を殺す前に聞きたいことがある。」


ここで弟を行かしたら絶対に俺は死ぬ。何とかして話を伸ばさないと・・・・・・。


 「まずなんでお前がヤクザの組長をやってるんだ!?」


「ヒ・ミ・ツ」


「いつからこんな事やってんだ!?」


「さあね?」


「お前がやってることはお母さんたちは知ってるのか!?」


 「自分で調べれば?」


 会話終了・・・・・・。


 やべぇよ、会話が思いつかない・・・。


 「もういいかい、お兄ちゃん?」


 「あ・・・待てよ」


「何?」


「あ、いや」


「バイバイ」


俺は処刑台に連れてこられた。

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