俺のもの【アシャー・ジェマ・ソマンチネ】
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ここはどこだ……
私は、アシャー・ジェマ・ソマンチネという。
ソマンチネ王国の第1王子、17歳だ。
私は今、ソマンチネ王国の住民たちと一緒に、怪しげなゲートを前にしている。
「アシャー殿下、お潜りください。」
そう言われ、ゲートをくぐる。
ゲートをくぐった先にあったのは、大きな長方形の建物が、集まった場所だった。
(この近くにシャーロット嬢がいるのか……早く会いたい……)
私は昔に1度、シャーロット嬢と母上主催のお茶会で会ったことがある。
自分で言うのもなんだが、私は大分わがままに育った。
そこで、私を変えてくれたのがシャーロット嬢だった。
﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏10年前
「母上、何故私が茶会にでなければならないのです?」
茶会なんか、めんどくさいだけじゃないか……今までは出ろなんて、言われなかったのに……
「アシャー、このお茶会は私達王族、貴族には、やらなければならない仕事なのです。今回のお茶会では、あなたのお披露目も兼ねています。だから、あなたが出なくてどうするんですか?」
母上になだめられる
「それでも、嫌なものは嫌だ。」
母上から顔を背けて口を尖らせる
「……」
なんだ、その目は。なにか可哀想なものを見るような目はなんだ!
「まぁ、いいですわ。今回のお茶会でなにか学べるといいですね。あちらに、あなたと近い年齢のご令嬢、ご子息達がいます。話してらっしゃい。」
半ば追い出されるような形で、私はテーブルに向かう。
「ソマンチネ王国の第1王子、アシャー・ジェマ・ソマンチネだ。」
めんどくさいが為に簡潔に挨拶を済ませた。客観的に見れば、とても生意気だったであろう
私の挨拶を見て、テーブルに座っていた1部の少女、少年2人が何かを話していた
「私はトゥメイヤ侯爵家のオリンダ・トゥメイヤです。本日はよろしくお願いします。」
知らない奴らが、挨拶を順番にしている。
(それにしても何人いるんだ、軽く15人は超えてるぞ。)
そして、先程何かを話していた少女達の番になった。
「エヴァンナ公爵家の長男、エリック・エヴァンナです。以後、お見知り置きを。」
「同じく次男のカムロット・エヴァンナです。」
「同じく、末っ子のシャーロット・エヴァンナです。」
挨拶が終わり、誰かが話を始めた。
すると、誰かが、その会話を遮り、私に向かった。
「殿下、少し話をしても?」
(誰だっけ)
「あ、あぁ」
「殿下って少し、背が小さいですよね」
「仕方ないだろう、牛乳が嫌いなのだから」
「そして、頭も悪そうですわ。そんな方が次期国王になれるのかしら(笑)」
思い出した、エヴァンナ家の末っ子だ。
「は、はぁ!?貴様、不敬にも程があるぞ!」
「だって、本当のことなんですもの。殿下は私達をどうやらつまらない者だと思っていらっしゃるので、どうかお気になさらず」
「つまらない者だなんて……」
ただ、茶会がめんどくさいだけだ
「否定するのですか?いつまでも、いつまでも、どこを見ているのかが分からず、話している者はとても戸惑っていましたのよ。」
「グッ」
「殿下は、もっと学ぶべきです。試しに愛想笑いをやってみて下さい。」
「は……何故お前に笑わなければならないのだ!」
「はぁ、がっかりです。王にもなろうお方が愛想笑いの1つもできないだなんて……」
「シャーロ、そのくらいにしようか。よく出来ました」
長男が末っ子に声をかける
長男の一言に、末っ子は目を輝かせた
「お兄様!私、悪役で来てましたか!?よくできてたのですか!?」
「あぁ、とてもよくできていたよ。」
「そうだな、シャーロはとても、上手だったよ」
長男と次男が褒める。すると末っ子は先程とは違う、笑いを浮かべた。
(…かわいい……。)
(何を言っているんだ)
邪念を払うようにら頭を振る
(ていうか、悪役!?
あれが!?
私を矯正しているだけだったぞ)
不思議な令嬢だったな。
名前でも覚えておくか。
﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏﹏現在
あの日から、シャーロット嬢が私の頭から離れなくなった。
シャーロット嬢が、行方不明になったと聞いた時は、父上を脅そうと思ったが、その前に、エヴァンナ公爵が脅していて、私の出番はなかった。
あの茶会以降、エヴァンナ公爵が、シャーロット嬢を茶会に出してくれなかったから、会えなかった。
今の私を見たら驚くだろうか。
この世界で、絶対にシャーロット嬢と結婚するぞ!!
危うい、登場人物ですが、多分、大丈夫でしょう!