お気に入り様を巻き込んで遊んでみたら、お気に入り様が考えた「捏造タイトル作品名」のほうが上手だった件!
この作品をぷちミント君&檸檬絵郎くんに捧げます。
それから、実際に「作品名しりとり」につき合ってくださった方たちにも!
ゴールデンウィークも終わって数日が経ったある日の事、私はパソコンの前で唸っていた。
「はあ~、なんかモチベがあがらない。書く気がおきないわ~。・・・こんな時には遊ぶに限るよね。よし! 私のところに遊びに来る方を巻き込んで、いっちょやりますか!」
というわけで、投稿作品もないのに活動報告を書くことにした。
「えーと、やるとしたら何がいいかしら。せっかくだから皆様にもノッてもらいたいし、ね。ああ、そうだ。ゴールデンウィークの始まりに私のお気に入り様がやっていた、あれ! 『作品名しりとり』にしよう」
マウスを動かして、そのお気に入り様のマイページにいき、『作品名しりとり』をやっていた活動報告を見てみた。
「ええっ! 凄い。コメントがカンストしているじゃない。えーと、1、2、3、・・・7日? 7日かかったのか。それなら、ゆっくり遊べそうじゃない」
私はニンマリと笑うと、その方の『作品名しりとり』の条件などを読み込んでいった。そして自分のマイページに戻り、新しい活動報告を開き、キーボードを叩いて文面を書き込んでいく。
「まずは『作品名しりとり』をやりたいと思います。それから条件についてだけど、途中で変更することも織り込んでおいて・・・、濁点半濁点がつくものは濁点なしや濁点半濁点から選べることにする、っと。他には・・・「きゃ」「きゅ」「きょ」みたいなのは「きゃ」か「や」で始まれるようにして・・・。これくらいかな? まあ、やってみて条件を追加したりすればいいか。じゃあ、まずは私が1番目の作品を。「あ」から始まる作品にしようっと」
私は自分のお気に入り作品の中から一つの作品を選ぶと、その作品名と作者名を打ち込んだ。
「よし、これでいいね。・・・それでは、スタート!」
の、言葉で活報の『記事投稿を実行する』を押したのだった。
◇
「さてさて、どうなったかな~」
少し用をしてパソコンの前に戻ってきた私。順調にコメントが増えていた。またニンマリと笑った私は、ワードを開いた。そして皆様がコメントに書いてくれた作品名と作者名をコピペしていった。
それから自分も参戦しようと作品名を書いてコメントをした。14コメント目だった。
しばらくは他のことをして、またコメントがどうなったのか見に戻る。追加された作品名をコピペして、ついでに頭文字の出た回数も集計を始めた。思ったよりも同じ頭文字になっていない。そのことがうれしくて、またまたニンマリと笑う。
最近のここでの作品名の傾向は、タイトルを読めばそれだけで作品の内容がわかりそうな長いものや、「~しました」「~します」が多いと聞いていたから、そういった作品が多く集まると思っていた。だけど、終わりが「た」「す」の作品はここまで「た」が1回だけ。2回出たのは「い」だけだった。
出来ることなら50音全部のタイトルを揃えてみたいけど無理よね。「を」と「ん」から始まる作品なんて、よっぽどひねくれてなければつけないもの。
それに同じ文字のところでも被る人が少ないとも思った。タイミングが重ならないのもいいことよね。
ばらけるのはいいことだと思い、まだルールを変更しない旨を付け足して23コメントに書き込んだ。
夕方で覗きに来てくれる人が増えてきた。27コメントに私からも作品名を書いて、28コメントで18の頭文字が出ていることを伝えた。
◇
夕食を作って食べて戻るとコメント数が40を超えていた。タイミングを見ながら、皆様からの紹介作品のコピペも続けていく。そろそろルール変更をしてもいい頃よね。
ちょうど50コメント目。紹介作品名を書いて、その下にルールの変更を入れた。今度は3番目の文字でしりとりを続ける。狙っているのは「え」なんだけど、その言葉になかなか当たらない。
55コメント目と60コメント目に作品を紹介して、皆様からの作品数を確認。
ああ、そうだ。後日この作品たちにリンクを貼って、活動報告で紹介することも書いておかないと。
そのコメントが62番目。
67番目! やった~。紹介したい方の作品が出せた!
でも、本当はこの方の私の推し作品は別の作品なんだよね。なかなかその頭文字にならないな~。
どうしようかな。どうせなら50音の「あ」~「わ」までの作品を紹介したいな。
69番目。う~ん、推したい作品は・・・どっちにしよう。68番目の作品の作者と被るから、被らない作品をご紹介。
で、ジタバタ。やはり、しりとりで50音全部繋げるのは難しいと見た。残り14文字。ルール変更でその頭文字からの作品の紹介にしてしまおう!
いいよね? ルールは私!(笑)
なので71コメント目にその旨を書く。
・・・あっ! ここで作品紹介を書けばよかったじゃん。
忘れた自分のバカさ加減に泣く(: ;)
77コメント目! よかった! 押しの作品を紹介出来た!
82コメント目「わ」からの作品を書きこしたけど、タッチの差で被ってしまった。
83コメント目にその旨を書いた。残り6文字。ああ、そうだ。「え」がまだ出ていないから、あの作品を紹介しないと。
85コメント目「え」を紹介したぞー。でも、日付けが変わったので、そろそろ寝ます。
おやすみなさい。
◇
翌朝6時過ぎ。覗いてみたら残りはあと一文字だけ。「ぬ」から始まるタイトルなんてあるのかしら? 私が読んだ作品の中にはなかったと思う。あとで検索かけてみようかしら?
なければ・・・自分で書いてみるとか? それならタイトルは何にしようかな。
「ぬ」から始めるって難しいよね。
「濡髪」ってどうかな? でも、「濡髪」から始めるタイトルってなんか、エロい作品にいきそうなきがしない?
そんなことを妄想しながらしばらく離れた。
戻った時には、93番目に無事「ぬ」から始まるタイトルを紹介していただけて、50音コンプリート!
コメントカンストまであと7コメント。
というわけで、94コメントに『普通のしりとりに戻る』と書きこした。
無事100コメントでカンスト!
・・・というか、おい! 2~3日はかかると思ったのに、昨日活動報告上げてからほぼ丸一日でカンストって・・・。
皆様のノリの良さに脱帽で~す!
◇
さあ、ここからが一仕事!
まずは活動報告に「結果報告!」を書いておく。結局86作品ご紹介いただけたのよ。皆様本当にありがとうね。この後読むのが楽しみだわん。
そうしてから、作品名をコピペして、一々検索を掛けていく。少し面倒だけど、ちゃんと出てくるか調べないとね。
・・・あれ? 出てこない。これは作者検索をして・・・あった! そうか、出てこないのは検索除外にしていたのね。じゃあ、やはりリンク貼らないと駄目だねえ。
10作品リンクを貼ると一休み。そうして時間をかけてリンク貼りは終了した。
でも、ここからがめんどくさかった。
別の活動報告を非公開で作り、それでリンクがちゃんと貼れているのか、確認作業。
なんで? 作品名が消えて作者名でリンクが貼れているわけ? おかしいな?
仕方がないから、その4作品は活報にて、リンクの張り直し。
ホッ! 確認したら何とか貼れてくれた。
ポチポチとそれをコピーすると、先の活動報告に張り付けた。
「記事の編集を確認」を押してアップ!
よっしゃー! 一仕事終えたぜ!
ルンタッタ~と、夕食にするのさ。
今日は旦那がいないから、久しぶりにお弁当を買ってきちゃったもんね。
たまには楽をしなきゃね。
◇
さて、コメント・・・ん? あれ? 「捏造タイトル」とな? なんじゃらほい?
まあ、いいか。
皆様のコメントに返信しておくぞ~!
◇
「捏造タイトル」の意味がわかったのは、その2日後。翌日にその方の活報にて「捏造タイトル(=存在しない架空の小説タイトル)」が書かれていた!
これって私が途中で考えた「妄想タイトル」と同じことよね。
そのタイトルを見ていたら、ムクムクと刺激されるものがあった。
よし!面白いことには全力で乗ることにしよう!
こうなったら、その「捏造タイトル」に、それらしい『あらすじ』を作っちゃろう!
まずは「捏造タイトル」を書いた方の活報に書きこした。
『このタイトルをもらって云ってもいい?』
了承を得たから、全力であらすじを考えた!
以下、そのあらすじ。
「け」=軽トラじゃ、トラック転生できないよ。じいちゃん!
わしは軽トラック歴がもうすぐ50年になるじじぃじゃ。今日も元気に軽トラックを転がして畑に向かっておったのじゃ。それが、何の因果かダンプカーに追突されて、ため池にボッチャンと飛び込んでしまってのう。気がついたら白いところにいての、神様とか言うやつがわしにいったんじゃ。「じいさん。残念ながらじいさんは死んじまったんだ。それでさ、じいさんを転生させたいんだけど、どうだ?」「へえ~、それはありがたいこって」「それじゃあ、転生するんだな」「へえ、させていただきます」「ああ、そうだ。転生するにあたり何か望みがあればかなえてやるよ」「そうですなー。それなら軽トラックも一緒に転生させてくれないだか?」「はあ?」「できればぐれーどあっぷして、軽トラから4トントラックにしてくれんかのう」「・・・おい。軽トラじゃ、トラック転生できないんだよ。じいちゃん!」ということで、神様との話し合いは延々と続くのであった。
「る」=ルーレットで引き当てた能力は、俺には別に必要ないけど世界にとっては有用だった
「やあやあ、よく来てくれた」目の前には満面の笑顔の胡散臭い男がいた。その男が言うには、俺は選ばれてこれからある世界に行って、その世界を救わなければいけないらしい。「ということで事情が判ってくれたのならこのルーレットを回してくれないか」胡散臭い男に言われるままにルーレットを回した俺。選ばれた数字を見て、胡散臭い男がその数字が書かれた封筒を寄こした。「これはこれから行く世界で必要な能力だからね」満面の笑顔で言われたけど、封筒を開けて出てきた紙に書かれていた能力を見た俺は言った。「こんな能力いらねえ」だというのに、さっさとその世界に落とされてしまった。俺にどうしろっていうんだよー!
「つ」=ツイン・エラプション ~ 双子姉妹の爆発魔法 ~
うふふっ。さあ、やってきたわよ。今日から私たちはこの魔法学園で、3年間勉強をするの。しっかり勉強をして、いいところに就職しないとね。庶民なのに、魔法力が高い双子の姉妹が魔法学園にて勉強をして、新しい爆発魔法を開発してしまうまでの話。これにより、硬い岩盤に穴をあけることが出来て、隣国との間にトンネルを作り国が栄えたのであった・・・。
「く」=グレートソードに天雷を
クッ、なんでなんだ。魔王を倒すためにはこの聖剣でないと駄目じゃなかったのか? なのに・・・なんでグレートソードに天雷を纏わせたあの剣で、魔王に傷がついているんだよ。それも勇者の俺じゃなくて、一介の騎士であるはずのあいつで・・・。勇者召喚で連れてこられたのに、いろいろと理不尽な世界に翻弄される勇者の話。
「い」=イービルクラスの邪竜はとっとと眠りたい
目を覚ました僕は何故だか竜に転生していた。僕のところに来た人間が言った。「邪竜よ。退治してくれる!」僕は息を思いっきり吸い込むと、ふう~と吐き出して人間たちを吹き飛ばした。人間たちがブレスで傷つかないように、空気の層で守ってね。さあ、邪魔者が消えたから眠ることにしよう。ただ眠いだけの邪竜と退治しようとする人間との攻防?
「は」=バーサーカーな俺の嫁は、次元の壁とも戦った結果、混沌を撒き散らした
「はあ~」俺は盛大にため息を吐いた。隣では世界一可愛い俺の嫁が身を縮こまらせていた。嫁は悪くない。悪くはないのだけど、嫁はたまに自分を見失う時がある。そんな時は俺のことも分からなくなってしまうんだ。そんな嫁がやってしまった。次元の壁なるものと戦って、穴を開けてしまったんだ。あちらの世界はこちらの世界より脆い。穴が開いた結果、こちらの世界で最弱である魔物が向こうに行ってしまったんだ。なんでか力が強い魔物はこの穴を超えることはできなかった。でも、この世界で最弱でも、向こうの世界では脅威となっていることだろう。「しかたねえな」俺はそういうと、嫁と共にあちらの世界に行って魔物狩りをすることに決めたのだった。
「よ」=よくぞここまでたどり着いたな勇者よ。流石は我が嫁、結婚してください!
・・・魔王城までたどり着いた勇者一行。魔王の間に辿り着けたのは勇者のみ。最後の戦いが始まる。はずが・・・「ちょっと待て。お前は魔王だろ。私を口説くな~!」(でも、魔王ってカッコいい・・・)心を揺らせながらも、魔王を仕留めようと頑張る、勇者ちゃんの話。
「の」=光特化~ 強すぎる光はトラブルメーカー ~
この世界は光魔法が最強だった。けど、普通の人々が使える光魔法はせいぜい、部屋の明かりを灯すくらい。それ以上の強い光魔法を使える人間はいないはずだった。はず・・・。なんだあれは。とてもまぶしい光をまき散らしているやつがいるじゃないか。どうやったらあそこまで光魔法を強化できるのだろうか。本当に神々しすぎて後光がさしているようだ。・・・間違ってもハゲだからじゃないからな!
「ぬ」=ヌベライター ~ ガハクと呼ばれた俺が絵を具現化する力を得たら ~
俺の人生は事故に巻き込まれてあっけなく終わったはずだった。なのに、転生してみないかと、神様に誘われてしまった。あの事故は神様の過失によるものだったそうだ。何か特別な力をやろうといわれたから俺は『絵を具現化する力』を貰うことにした。そして転生した俺の『ヌベライター』無双が始まる。神様は知らなかったのだ。この男が前の世界で『ガハク』と呼ばれる特殊な画力の持ち主だということを!
「へ」=部屋の中に幻想が居座ってました
ある日部屋に帰ると・・・『幻想』がいた。うん。『幻想』って無害だよね。だけど『幻想』は、何を気にいったのか俺の部屋に居座り続けた。だんだんとめんどくさくなってきた俺は、とうとう部屋を引っ越すことにした。そして、新しい部屋に移ってひと月。部屋に帰ると・・・『幻想』がいたのだった。
◇
よし、書き上げたぜ! 書いたあらすじをもう一度読みなおした私は、ニンマリと笑った。
やり切った感が半端ないぜ!
早速「捏造タイトル」の作者に報告を!
活報を覗いて・・・おい! もう「よくぞここまでたどり着いたな勇者よ。流石は我が嫁、結婚してください!」がSSとして書かれているじゃないか~。
それになんだよ。便乗犯がもう一人。「捏造タイトル」10個だと~!
ちっくしょう。いいよ。あらすじを書いてやろうじゃないか~!
というわけで、タイトルを見ていこう。
―― 捏造タイトル ○○版 ――
「け」 蹴鞠で遊んでたらなんか死んじまって今川家の嫡男に転生したんだけど、ここのばあさん想像以上にウザイ
「る」 留守番電話がこわれた日
「つ」 つくねが食べたいって言ってんじゃん!
「く」 栗と臼と蜂と牛のフンが蟹に懐柔されて攻めてきました
「い」 いのしし村のこぶたさん
「は」 はみだした時間
「よ」 酔っぱらいのいない街
「の」 呑兵衛くんが闊歩する
「ぬ」 濡れた蝶々の錆となれ ~ The Girls have Butterfly Knives ~
「へ」 下手なてっぽう数射ってたら織田家の当主に当たっちまったんだけど正直に名乗り出るべきっすかね……って織田家重臣の明智さんとこに相談しに行く道中記
「捏造タイトル」を読んだ私は思った。
・・・あっ・・・無理。
パタリとパソコンを閉じて、席を立った私でした。
この話を書いたのは、ぷちミント君のところで「捏造タイトル」を見つけたから。
そのタイトルたちにあらすじをつけたくなったのよね。
だれか、このあらすじで作品を書いてくれないかな~。
と、目論んでみたり・・・。
でも、さすがに檸檬絵郎君の「捏造タイトル」を見つけた時には・・・無理! と思いました。(笑)
お読みいただきありがとうございました。