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自己

作者: 西框 清隆

足を蹴りあげて転がる石

まるで怠惰な日々みたい

懐かしさに声をあげていた

昨日の君は今日の僕のようだ


脱ぎ捨てたTシャツ散らかり

走り出した記憶の平行線

振り返って風が吹いて

忘れてしまえばいい 忘れてしまえばいい


何も思い出せなくなったら

僕は僕でいられるのかな


髪に触れた、温かい優しさに触れた、これはいつのことかな

離れた生き方が今になって懐かしくなって

胸に触れた、濡れた唇に触れた、リフレインする頭脳

昨日のままの部屋、無地な壁に寄りかかってラァラァ歌っていく。

世界は静寂なまま。


間に流れる言葉に凪ぐ僕ら

まるで雑草の揺れる様だね

何も言わない時計は寂しい

独り言が部屋に雲を作っている


目を閉じて空を飛んでいた

空想に生きる子供の景色

土と砂利が時間を巻き込んで

消えない夜の影が伸びる 夜の影が伸びる


アイデンティティ崩壊で

僕らの城はそこにあるのかな


手に触れた、冷たい脚に触れた、いつぞやの夜長ぞ

月の代わりに星はなれしまうわけないのに

頬に触れた、震える背中に触れた、ハウリングする世界

抜け出す必要のない部屋、天井を見上げてラァラァギターを弾きならす。

雑音聞こえないまま。


あすの音色はすぐそこに聞こえて

僕は僕は、世界に生きている

路地裏のような世界で生きている



髪に触れた、温かい優しさに触れた、これはいつのことかな

離れた生き方が今になって懐かしくなって

胸に触れた、濡れた唇に触れた、リフレインする頭脳

そして、手に触れた、冷たい脚に触れた、いつぞやの夜長ぞ

月の代わりに星はなれしまうわけないのに

頬に触れた、震える背中に触れた、ハウリングする世界

抜け出す必要のない部屋、天井を見上げてラァラァギターを弾きならして

昨日のままの部屋、無地な壁に寄りかかってラァラァ歌っていく。


ただ、ラァラァと。

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