さて自己紹介も終わったところで…ってえ!?
懐かしきわが家!
いや、我が家ではないけども、見慣れた部屋に戻ってきた私はのんびりとくつろ…げるはずもなく、現在、逃げ出したいような衝動にかられている。
教皇様に侍崩れ、それに人化したバルさんとクゥ、そして物言わぬ発光体と化した精霊王′sにサリアさん、マリア、リズ、ユリクさん、ジン君。
そこに威厳を放つ国王様まで追加されたらもういっぱいいっぱいだ。
主に精神面で。
だってさー、今は私の部屋みたいになってるけど、元々客室だから、部屋の広さは充分あるわけさ。
この人数が入るのに適してるとは言い難いけどね。
ただ、このある意味フルメンバーが放つオーラっていうか…魔力っていうか‥自己紹介と言う名の私の簡単な紹介の後からなんだけどさ、なんか濃度が半端ないことになってるんだ、これが。
全員がある意味チートなわけだからいいけど、一般人がいたら気絶してるよ、きっと。
「サーラさんが連れてきた方々なので疑うわけではありませんが、念のため兄である国王にも同席してもらうことにしました。何があったんですか?」
ユリクさんが問いたずねてくれたことで、私の精神が若干回復。
何から説明すればいいかわかんなくて困ってたんだよね。なんかみんな恐いし。
「えーっと、実は…」
そして私は教皇様が頷くのを確認したあと、リングルで見たこと聞いたことを話し始めた。
「ということなんで、シア婆のとこに行ってきたいんですけど…あのー?聞いてます?」
リングル組&ドラゴン組以外は愕然とした表情で微動だにしないんだけど、これ大丈夫なのか?
と、不安になっていると国王様が口を開いた。
「…まさか生きていたとは‥…急ぎ、シア婆様のところへ向かってくれ。もしかしたら取り返しのつかないことになるかもしれん。教皇殿はこちらへ。サーラさん、頼む!」
「じゃあ私は国へ連絡するわ。サーラちゃん、頼んだわよ!」
国王様とサリアさんの声が震えていた。
なぜ?と聞きたい気持ちはあるけど、そんな時間は無さそうだ。それよりシア婆が生きてるって知らなかった国王様にビックリだ。
シア婆、どれだけ隠居生活してるんだよ…
「じゃあ、行ってきます!」
そういって飛び立とうとすると、当然のようについてくる発光体&クゥ。
どうやら他の面々は緊急会議するようで、国王様について部屋から退室していっている。
そしてクゥはチビドラゴンに変化済み。
マジでチートだなおい!と心の中で突っ込みを入れつつ、私は羽を広げ窓から飛び立った。
シア婆のいる塔へと。
ちなみに、クゥは私の頭の上である。
なぜにそこなの?
長く放置してすみません。
体調が芳しくないもので、不定期更新になりますが、楽しみにしてくださっている方のためにも、なるべく少しずつ書き進めていきたいと思っております。
物語も動き始めました。
もうしばらくお付き合い頂けると幸いです。
瑠紆