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サイラン到着


なんだか嬉しそうな教皇様になまあたたかーい視線が集中して微笑ましい空気が場を包んだ…んだけど…


「ねぇー、早くいこーよー」


クゥがその空気をぶったぎってくれました。

さすが自由人…いや、自由竜。

皆がはっとなって、早速クゥとバルさんに乗り込むことに。

まぁ、話してる間に既に町の外へ出てたからナイスタイミングではあるんだけどね。


「よし、じゃーいこー!」


私はクゥに、教皇様と侍崩れはバルさんに乗って空へ舞い上がった。

先程聞いた記憶もちの境遇にもやもやしたものを感じながらも、無駄に明るい私の号令とともに。




保護膜をかけての空は快適だ。

目まぐるしく景色が変わるから、すごいスピードで飛んでいるんだろうけど、思わずうとうとしてしまうくらいには。

こっくりこっくりと船を漕いでいると、会話(念話?)が聞こえてきた。


『ママは大丈夫かな?』

『ダイジョウブ、ワタシタチガマモル』

『アノトキノヨウニハサセナイ』

『コノカタハマチガエナイ』

『ウン、ダカラダイジョウブ』


沈黙を貫いていた精霊王′sとクゥの会話に意識を集中させようとするも、何かに眠らさせるように強制的に意識が途絶えた。

私の胸に沢山の疑問を残したまま。




「ママー、着いたよ!起きてー」


いつのまにか人型に戻っていたクゥに起こされ、寝ぼけ眼のまま周囲を見回す。

空には満天の星が煌めいて…って夜!?

それにここは…森?


「え!?もうサイランなの?」


「そうじゃよ。結界の外じゃがな。竜の姿では結界の中には入れんのでな。」


バルさんの声に振り向けば、人型のバルさんと教皇様、侍崩れが立っていた。


「ご、ごめん!すぐ起きるから!」


これってもしかしなくても私待ちだよね!?的な状況に申し訳なくなって飛び起きる。

と同時に、私へ向かってくる影があった。


「あ、え?サリアさん…とユリクさん?リズとマリアも…どうしたの?」


「兄から結界に魔力の衝突。確認したと聞いたのでもしかしたらと思って来てみたんだ」


と、ユリクさん。

なるほど、魔力の衝突‥.ん?衝突!?

チラリとクゥを見るとわざとらしく明後日の方向を向いていた。

犯人はクゥだな。うん。

結界を突っ切ろうとしたんだろう。無理矢理。


「あ、えーっとすみませんでし!!?って!うぎゃっ!」


ユリクさんに謝ろうとしたらサリアさんの突進をもろに受けました。

変な声が出ちゃったけど、そんなことは些細なことです。ええ。

目の前でゴゴゴと効果音が聞こえる錯覚を覚えるような様相で立っている魔王もといサリアさんの前では。はい。


「サーラちゃん?あなた私たちがどれだけ心配したと思ってるの!?連絡が来たと思えばリングルまで飛んでいっただなんて信じれれないことを言うし、大体……」


あのー、お叱りは後で充分にうけますんで、まず軽く引いてる皆さんの紹介からしてもいいですかね?








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