御披露目
私に向けられる六対の瞳。
その視線に私はたじたじである。
いや、はじめはサリアさんに相談しようと思ったん だよ?
だからマヤとハイジに呼んできて貰ったんだけど…
「私には精霊?の姿は見えないわ。ちょっと待っててね!」って慌ててどっか行っちゃったんだよね。
そしたら五分後くらいにユリクさんと王様を引き連れて部屋に戻ってきた。
王族二名は目を真ん丸にしてるし、なぜか騒ぎを聞き付けたマリアやリズ、ジン君まで来て全員集合みたいになっちゃったよ。
確かにここは広い部屋だけど、ちょいと人口密度が高すぎませんかね?
「…さ、サーラ殿、早急に確認したいのだが…そちらの光はまさか…」
おおぅ、王様が慌ててるとこ初めて見た!じゃなくて、聞かれたことには答えねば!
「あー、なんか精霊王?達みたいなんですけど離れたくないって言ってまして…ここに置いて頂くわけにはいきませんかね?」
え?なんかまずいこと言った?
皆、フリーズしちゃったんだけど…。
えーっと、この状況をどうすれば?
誰か早急に説明プリーズ!!
「でたらめね…でもまぁ、サーラちゃんだからね…」
「うん。サーラだからね」
「サーラお姉ちゃん凄い!」
「さすが始祖様と言ったところじゃな…」
再起動を果たしてくれたジン君以外の三人に呆れられたんだけど…。
王族二名はまだフリーズしてるから、少しそっとしておこうと思う。
それよりとにかく状況を把握しなきゃ!
「あのー、サリアさん?どういうことですか?」
「‥何て言えばいいのかしら?そうね…まず、精霊の姿が見えるのはエルフでも最上位に位置する魔術師か、ハイエルフだけと言われてきたわ。今までは…ね。」
「はい?てことは、皆、見えてない?」
王族二名を除く全員が頷いたところで、私は事の大きさにようやく気付いた。
だって、私、吸血鬼だよね?隠れハイエルフとかじゃないよね?
何で見えてるの?!
「サーラちゃん、落ち着いて。まだ話は終わってないから。サーラちゃんには精霊の声が聞こえているのよね?」
「え、あ、はい。なんかまずかったですか?」
「…まずいというか何と言うか…精霊の声を聞いたものは今まで居ないのよ。少なくともここ一万年は確実にね。前の始祖様がどうだったかはわからないけれど…」
何と!!
それはもしや何かのフラグというやつですか?
マッドな研究者に調べられるとか!?
それは嫌過ぎる!!これどうすればいいんですかね?
やっぱり聞こえないって今から言っても遅いですよね!?
『大丈夫よ!私達が守るわ!』
あわあわしていた私に向けられた心強い言葉。
それはありがたいんですけど…いきなり現れた、このボンキュッボンなお姉さまはどちら様でしょうか?
皆、目が落ちるかってくらい見開いてるんですけど!!
『この姿では初めましてね!私は水の精霊王アクア、これから宜しく。世界の祝福を受けし吸血鬼始祖様♪』
えー!?
精霊王達って大人なの!?
ってか、洋服はどこから出したの?いや、裸じゃなくてよかったけどさ…。
こんなお姉さまがあの可愛い発光体だなんて…。
なんかショックだわ。
絶対私の方がお姉さんだと思ってたのに…。
かるーい感じのアクアの挨拶とショックで私は思わず溜め息をついた。




