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サイラン国へ

王城から無事脱出を果たしたサーラです。

いやぁ、大変だった。

羽根で飛んで脱出したのはいいけど、服の背中は破れてるし、このまま歩いてたら痴女に間違えられて今度こそ牢屋コース!?って気付いたわけだよ。

この世界にも公然わいせつの罪状があるかはわかんないけど。

そんなことにはならないにしても、明らかに服が破けてる少女が町を歩いてるのはおかしいよね…。

どっちにしても、着替えをしなきゃいけないわけで…開発しました。新魔法!

その名も『ミラージュ更衣室もどき』!

うん、相変わらずセンスの欠片もない名前。

だけど凄いんだよ!

なんと町の景色に同化したように見せる更衣室もどき!デパートの試着室を想像してつくったからもどきなんだけどね。

でっ、でも、これならどこでもいつでも誰にも見られず、着替えが可能!

これからも旅を続けなきゃいけないから、これはかなり重宝すると思う。

そうそう服がビリビリになる事態にならないとは思うけど…。

経験上、ないって言い切れないからね。

いつどこで変態に遭遇して逃げる羽目になるかわからないし。

この世界に変態が多いのが悪い。

私の周りだけかもしれないけどさ。


とまぁ、そんなことを考えながら歩いていたら冒険者ギルドに着いた。

この町に着いたとき、ウキウキで扉を開けた時の気持ちとは対照的な重い気持ちで扉を開ける。


「あれ?サーラさん?どうしたんですか?」


ギルド内に入ってすぐ掛けられた声と、知っている顔に重い気持ちが増すのがわかる。


「あ、うん。ミーナにお別れを言いに来たの。これからサイラン国に行かなきゃならなくなって…」


「そうですか…寂しいですけど仕方ないですよね…」


「うん。でもまた会えるからさ。絶対また来るし!マザコンとロリコンには会いたくないけど…」


「マザコン?」


「いや、何でもない」


「そうですか?でもそうですよね。今生の別れって訳じゃないんですし、何かあったら魔導鏡で連絡下さい!といっても魔導鏡は高価なのでギルドにしか置いてないんですけど…他の国でもギルドネットワークで連絡とれますから。あ、あと、サイラン国はエルフやドワーフ、獣人といった亜人が8割を占める国です。サーラさんなら大丈夫だと思いますけど、亜人はプライドが高い人が多いですから対応には気を付けてくださいね」


「うん!わかった。ありがとう。じゃあね!」


「はい、また!」


(わかりやす過ぎだよ、ミーナ…)


私は元気な声で見送るミーナのしゅんと垂れた猫耳に後ろ髪を引かれる思いで手を振ってギルドを出た。


町の外に向かって私は歩く。

町中で羽根を広げる訳にはいかないからね。

それにしても…魔導鏡って高価なのか…。

アンディもアイザックもキラキラ王子も普通に使ってるみたいだから知らなかった。


そういえばアイザックが仕組みを説明してたけど、私にはちんぷんかんぷんだったな。

だって魔力を溜める魔石が媒体となって…とか言うんだもん。

魔力でさえまだもて余してる状態なのに魔石とか言われてもわかんないよ。

でも、鏡版のテレビ電話みたいなものだってこと位はわかった。

おおよそそれで合ってると思う。多分…。


(それがあればミーナといつでも連絡がとれるよね。今度アイザックにでも『お願い』して用意してもらお!)


そんな決意を胸に羽根を広げ空へ飛び立つ。

目指すはサイラン国だ。


エルフは吸血鬼程ではないにしろ長寿だと聞く。

帝国ギルドの受付のお姉さんもそう言ってたし。

だったら色んな事を知ってるかもしれない。

私が知らなきゃいけないことも…。

ほんとは同胞に聞くのが一番なんだろうけど、まともに話が出来そうな相手が居ない。

今後、まともな同胞に会えることを願うしかない。

今までの流れからいって、難しいような気がするけどね。



それにしても…


(エルフ、ドワーフ、獣人かぁ、なんかいよいよファンタジーって感じ!)


期待と少しの不安を感じながら私は飛ぶスピードを上げた。









耳下腺炎っていう、いわゆるおたふく風邪にかかってしまいました。

なんとか書き上げましたが、おかしなところや読みづらいところがあるかもしれません。

体調回復後、手直しをするかもです。

いつも読んでいただきありがとうございます。

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